平成に一世を風靡したあのドラマに登場!京都老舗の柚子和菓子「柚子餅」!

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享和3年創業の老舗が、215年間守り続けた家訓とは何か

平成に一世を風靡したあのドラマに登場!京都老舗の柚子和菓子「柚子餅」!

今年も冬になり、柚子の季節がやってきた。クリスマスも近いが、その前に忘れてはならないのが、12月22日の冬至。この日は、柚子湯に入るのが日本の伝統行事。柚子は、病気に強い木に実をつけ、それまでに長い年月をかける特徴がある。そのため、「長寿祈願」、「無病息災」の意味を持つ。冬至は一年で一番太陽が出ている時間が短く、この日を境にして運が上昇すると言われている。その際に、身を清める行事として、柚子のお風呂に入るのが柚子湯なのだ。東京都では、都内すべての銭湯に柚子が配られ、柚子湯に入ることができる。そんな柚子を使った和菓子も、この時期に合わせて楽しんでほしい。そこで、今回ご紹介するのは、京都の老舗の柚子を使った香り高い逸品だ。

 

今年、「花より男子 リターンズ2」を観た。人気ドラマだったことは知っていたが「花男」をリアルタイムで観ることができなかったため、遅ればせながら見ていたところ……食べていた和菓子が出てきたのだ!「えぇっ!」と、つい身を乗り出してしまった。その和菓子は「柚餅(ゆうもち)」。主人公がアルバイトをしているシーンで登場していた。連休や年末年始に、「柚餅」を食べながらこのシーンを探すのも楽しいだろう。

 

この「柚餅」、もともとこの味を作り出そうとして出来上がったものではなく、偶然が重なってできた和菓子。青柚子と和三盆糖をまぶしたところ、とても美味しくできあがり、今日もその味を守っているのだ。偶然は必然と言う言葉もある。偶然から生まれた「柚餅」は皇族の方々も召し上がっているので、味もお墨付き。

平成に一世を風靡したあのドラマに登場!京都老舗の柚子和菓子「柚子餅」!

私は知り合いから、京都に行った際のお土産にいただいた。箱を開けたら形にびっくり。そう、この和菓子がドラマで山積みになっていたシーンに出てきた。歴史も、逸話も、インパクトもあり、3拍子揃っている。

平成に一世を風靡したあのドラマに登場!京都老舗の柚子和菓子「柚子餅」!

開け方が分からず、さらにしばらく見つめていると、底の部分に切れ目を見つけた。中には次の写真のように、しっかりと保存された柚餅がぎっしりと詰まっていた。封を開けた瞬間、柚子の香りがふわっと広がり、思わずまわりにいた人たちからも「いい香り!これ、柚子ですよね?」と覗き込まれたほど。柚子の香りが心地よく、人が集まってきた。そこで、みんなで器に盛って、いただくことに。美味しいものは、みんなで食べるのが一番幸せだ。

平成に一世を風靡したあのドラマに登場!京都老舗の柚子和菓子「柚子餅」!

中からは鶯色(うぐいすいろ)のもちもち食感の求肥が。柚子なので、黄色の和菓子を想像していたのだが、ここでも予想を見事に外した。青柚子とは、熟す前の柚子のことをいう。そのため、鶯色なのだ。贅沢に、和三盆糖の優しい甘さが青柚子の求肥を包み込み、口の中で香り高い柚子の爽やかさがそっと広がっていく。

 

いつも石川県でお世話になっている「ふくろう」さんご夫婦と食した。ご主人は「これは美味しい!」とおかわりを。奥様は「これは大人の楽しみ。子供には内緒にしておこう。」と笑顔に。次の写真で、柚餅が一口サイズなのが、お分かりいただけるだろうか。この大きさのため、食後のデザートに最適。お客様へのお茶受けにも、ちょうどよい。柚子の旬の季節を、大切にゆっくりと堪能したい和菓子である。

平成に一世を風靡したあのドラマに登場!京都老舗の柚子和菓子「柚子餅」!

「柚餅」を作っている鶴屋吉信さんには、家訓がある。

 

「ヨキモノヲツクル為ニ材料、手間ヒマヲ惜シマヌ事」

 

この家訓を守り続けているからこそ、銘菓として愛され、200年以上人々を笑顔にしているのだろう。これは、偶然から生まれた和菓子ではなく、鶴屋吉信さんだからこそ、必然として生み出すことができた柚子の香り高い和菓子。改めて、手間をかけることの大切さを感じずにはいられなかった。

 

是非、日本の伝統文化の柚子湯、そして旬の柚子の香りで、今年の疲れを癒してみて。
手土産にしても、サプライズ満載のこの逸品は、楽しい時間を過ごさせてくれるだろう。

 

さて、私も実家から送られてきたお庭になった柚子で、今年も体を清めて、日本文化の奥深さを堪能しようと思う。

平成に一世を風靡したあのドラマに登場!京都老舗の柚子和菓子「柚子餅」!

※掲載情報は 2018/12/19 時点のものとなります。

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キュレーター情報

高橋香葉

発酵料理研究家/観光連盟アドバイザー

高橋香葉

「日本人の体を健康できれいにするには、日本伝統文化の発酵食が一番良い」として発酵料理の研究に取り組む。テレビ、雑誌、書籍などを通じて、発酵食品の良さを伝える普及活動を行っている。
日本で初めて、米麹と醤油をあわせた新調味料「しょうゆ麹(醤油麹)」の作り方とレシピを公開し、発酵業界に新しい風を入れた。その活動は、フードアクションニッポンアワード販促部門を受賞。その後、読売新聞にて「オンリーワン」として掲載された。
現在は、日本全国を回り、全国の発酵食品だけでなく温泉巡りをし、日本の伝統文化を勉強している。
自治体の観光連盟アドバイザー、特産品開発審査委員などを歴任。市場調査から、販売戦略、プロモーションなどのマーケティング講師も行っている。フードアナリスト協会「食のなでしこ2016」。

主要著書:
◎「しょうゆ麹と塩麹で作る毎日の食卓」(宝島社)
◎リンネル特別編集「しょうゆ麹で作る毎日のごちそう」(宝島社)
◎「知識ゼロからの塩麹・しょうゆ麹入門」(幻冬舎)
◎おとなのねこまんま555(アース・スターブックス)等

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