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お茶の魅力を余すところなく抽出した大人のボンボンショコラ
衝撃のショコラに出会っちゃいました!
今年新登場した「マモン・エ・フィーユ」さんのお茶を愉しむショコラ『CHA-THÉ chocolat(チャ-テ ショコラ)』です。
「マモン・エ・フィーユ」さんは神戸・御影にある焼き菓子を中心としたお店。
パリのル・コルドン・ブルー本校で製菓を学び、13年間パリを拠点に研鑽を積んだ娘 奈保さんと、お菓子づくりのスピリットを娘に伝えた母 美千子さん。
この母娘の二人が京都・一乗寺で週一回のみ焼き菓子を限定販売していることが話題となり、百貨店催事にも出店するように。
すると開店後数時間で完売してしまうことから‘幻の焼き菓子’としてさらに話題沸騰し、2017年7月に待望の店舗をオープン!
1年半が経過した今でも行列の絶えない人気店となっています。
そんな焼き菓子のイメージの強い「マモン・エ・フィーユ」のDIRECTORであり、パティシエールでもある奈保さんから「誰も見たことも、食べたこともないような組み合わせのショコラ」を考えているとうかがったのが昨年の春。
マモンでショコラを作るならこの組み合わせで!と長年温めてきた、“台湾茶&中国茶”とショコラをマリアージュさせた大人のショコラを見事完成されたのです。
なぜお茶を使ったショコラを?と尋ねると、「台湾や香港などアジアの国を訪れるようになって、ビックリするようなお茶との出会いがあったんです。今まで自分が飲んできたものはなんだったのだろうと考えさせられるような高品質なものに。でも安心安全でオーガニックな高品質ものは、あちらでも人気があり取り合いなので入手困難で。だけど逆に、自分自身今まで見たことも食べたこともなかったこの食材を使って、自分が食べたい、自分にしか作れないインパクトのあるショコラを作ってみたい!と思ったからです。」とのこと。
台湾茶・中国茶だけのフレイバーで9種類をラインナップ。
菊花普洱/キッカプーアール、黄山祁門/コウザンキームン、伯爵茶/ハクシャクチャ、玫瑰花/ハマナスチャ、桂花烏龍/ケイカウーロン、茉莉小珠/ジャスミン、龍井/ロンジン、白茶/ハクチャ、鉄観音/テッカンノン。
選りすぐりの台湾茶&中国茶のフレイバーと、フランス・ヴァローナ社の最高級クーベルチュールが織りなす優雅で繊細なマリアージュ。
お茶は口に含み、鼻に抜ける香りを楽しみ、最後に喉の入り口あたりにある「味蕾」で旨味・苦味を愉しむもの。
お茶のショコラも飲むお茶と同じく、口の中でゆっくりと溶かしながら、それぞれの茶葉の個性とふくよかな余韻を愉しんでほしいと、丁寧に繊細なお茶の香りを抽出されています。
このお茶の香りの引き出し方が、想像を凌駕して素晴らしいのです。
蒸らすもの、煮出すもの、葉っぱまで使うもの。
そのベースも水だったり生クリームだったりと、お茶によって様々に抽出方法を変え、化学実験のように何度も何度も試行錯誤を重ねられたのだそう。
お茶を使ったショコラって、お茶はどこかな~?と精神を研ぎ澄まして探さないと分からないほどほんのりと香るイメージですが、マモンさんのこのショコラは別格。
お口に入れた瞬間に“まさにお茶!”と確実に分かるほどの芳醇な香りに驚かされます。
喉の奥から湧きたつ苦味と、鼻腔から抜けていく芳醇な香り。
まるでお茶を飲んだかのような凝縮感。
今日はこのひと粒で充分。でも明日またもうひと粒食べたい!という満足感と憧憬が生まれるのです。
それでは、魅惑の9種類のラインナップをご紹介させていただきます。
■菊花普洱/キッカプーアール
最高級のプーアール茶に、生薬としても用いられる菊花をブレンド。苦味や野性味を感じる味わいが、ショコラの優しい甘みと絶妙に調和します。
■黄山祁門/コウザンキームン
「世界三大銘茶」に数えられる中国紅茶の代表格。ほのかに香るスモーキーなアロマと果実のような甘みが、ショコラと芳醇なマリアージュを奏でます。
■伯爵茶/ハクシャクチャ
日本ではアールグレイとして親しまれている中国紅茶・伯爵茶。ベルガモットがふわりと薫る、ノーブルな余韻がいつまでも感じられる一粒です。
■玫瑰花/ハマナスチャ
バラ科のハマナスの蕾の芯の部分のみを使用した希少品種。口に含んだ瞬間に広がる優雅な香りと、ショコラの甘い融合をお楽しみください。
■桂花烏龍/ケイカウーロン
桂花(キンモクセイ)の鮮花を烏龍茶にブレンド。桃を思わせる瑞々しい香りと爽やかな味わいが、ショコラのビターな旨みを引き立てます。
■茉莉小珠/ジャスミン
優しい口当たりの中にほのかな苦味やコクを感じるジャスミン。ビターなカカオ感の後から、茶葉の香りと旨みがほんのり漂う、大人の味わいです。
■龍井/ロンジン
爽やかな渋みと華やかな甘い香りが特徴の中国緑茶。清涼感溢れる味わいが、ホワイトチョコレートベースのガナッシュと優しく溶け合います。
■白茶/ハクチャ
花のようなたおやかな香りを纏った中国の伝統茶。茶葉の繊細な風味とホワイトチョコレートを合わせた、ナチュラルな甘さ広がる一粒です。
■鉄観音/テッカンノン
日本人にも馴染み深い烏龍茶の代表品種。水蜜桃を連想させる香味とボディ感のある濃厚なコクを、ガナッシュにぎゅっと閉じ込めました。
なかでも、私のお気に入りは伯爵茶と桂花烏龍。
伯爵茶(写真左下)は日本ではアールグレイとして親しまれている中国茶。
お口に含んでいる短時間のあいだに、ファーストノートからラストノートへと、まるで香水のように時間とともに香りが変化していきます。
その香りが私の知っているベルガモットとは全くの別物で、ピュアでいてノーブル。
深い香りの余韻が長く長く続いていきます。
そしてこの9種類の中で特筆すべきが桂花烏龍(写真中央)。
口に入れた瞬間、そのあまりに鮮烈な香りと深い苦味に驚きが隠せませんでした。
たかがお茶、されどお茶。あまりのインパクトに一瞬にして心を射抜かれてしまいました。
実は奈保さんもこのお茶に最も大きな衝撃を受け、触発されたのだそう。
小さいころから金木犀の香りも大好きだったので、より一層魅かれたのだとか。
茶葉がハイクオリティーなだけでなく、その風味や香りを余すことなく抽出し、それぞれに合うショコラとマリアージュさせた初体験のフレイバー。
特別な日に、特別な人に贈りたい、まさに大人の男女のためのエレガントかつエロティックなボンボンショコラです。
このお茶たちには、実はひとつひとつに素敵なストーリーがあるんです。
例えば伯爵茶は、ある失敗から偶然生まれたお茶なのだそう。
お菓子の世界でもよくある話ですよね。
このお茶を中国からイギリスに運ぶために山頂を通りがかった時に、木からベルガモットが落ちてきて知らぬ間に茶箱の中に。
イギリスに到着して茶箱をあけると、茶葉に芳醇なベルガモットの香りがうつってしまっていたのですが、逆に伯爵はそれをとても気に入られ社交界に広められたのだそう。
ひとつひとつのストーリーを聞きながらいただくと、より味わい深く心にも響いてきますよね。
さらにこれまでの焼き菓子とは雰囲気の異なる、ショコラのデザインにも注目です!
キモカワイイ?ちょっと不気味な感じですよね。
唇のモチーフを絶対に使いたいということで、ビジュアルから入られたのだそう。
某イタリアや日本の画家の作品が好きで、そのテイストを少し取り入れ、最初は不気味だけれど、暫くするとちょっと可愛いかも!?と思えるデザインに仕上げられています。
焼き菓子とは違う世界観で、ショコラはスッキリとオシャレで斬新なものに。
これまでの人生で、様々な喜びや悲しみに出会ってきた今の自分が表現できる、自分の集大成ともいえる味に。
まずデザインを見て驚いて、さらに食べて初体験の味わいに驚き、喜んでもらいたいと。
セクシーかつエロティック。まさに大人のためのショコラの誕生です!
このお茶の本場の空気感の中でショコラを作りたいということで、ラボの場所は香港に選び、奈保さんのISMをしっかりと落としこみ、フレッシュな状態のまま空輸されています。
自分へのご褒美にひと味違ったショコラを探されている方、本物志向の殿方をアッと驚かせたい方にぜひオススメしたい大人ショコラ。
9粒入りと4粒入りがありますが、私の一番のオススメの「桂花烏龍」は9粒入りにのみ入っているので、全フレイバーを堪能できる9粒入りがオススメです!
でもかなりインパクトのあるテイストなので、絶対最後に食べてくださいね。
以前からマモン・エ・フィーユさんの焼き菓子ファンだった方も、マモン初体験の方も、このボンボンショコラの貴重なデビュー作品をぜひ味わってみてください!
※掲載情報は 2019/03/24 時点のものとなります。
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キュレーター情報
スイーツコーディネーター
松本由紀子
スイーツコーディネーター&ライター。
一般雑誌、菓子専門誌、TV、ラジオ、webサイトと多岐にわたり、ライター&コメンテーターとしてスイーツ情報を発信。スイーツ関連メーカーのコンサルティングを務め、商品開発、コラボ商品の企画、マーケティングに携わる。スイーツ講座(定期/単発)の講師も務める。
10名のパティシエの珠玉の一品!を集約したDVD 『Sweets美術館』をプロデュース&出演。
http://www.amazon.co.jp/Sweets美術館-2012-松本由紀子/dp/B00BPJSFF2
百貨店催事やイベントをプロデュースし、「スイーツコーディネーター松本由紀子セレクション」なる冠催事を展開。
*2012年11月~:フランスフェアー@JR大阪三越伊勢丹
*2014年2月:サロン・デュ・ショコラ@JR大阪三越伊勢丹
*2015年2月:アムール・デュ・ショコラ@大阪高島屋
*2015年10月~:松本由紀子セレクション@阪急うめだ本店
ORIGINE KOBEの広報を務める。
http://r.gnavi.co.jp/ippin/article-2060/