究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ

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“エピス好きの私が一瞬にして虜になったパン・ド・エピス”
それは、兵庫・明石にある『パティスリー クリ』のパン・ド・エピスです。

 

パン・ド・エピスは、フランスのアルザスやディジョンで有名な伝統菓子。
エピスがフランス語で香辛料を意味するので、スパイスのパンという意味のお菓子です。
シナモン、アニスなど数種類のスパイスとはちみつ、牛乳などを合わせたパンのようなケーキのような食感のスパイシーなお菓子で、クリスマス前によく食べられます。

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ

オーナーシェフの栗原栄徳さんは『ビゴの店』での修行時代に、師匠であるビゴ氏がフランスから持ち帰ったパン・ド・エピスを初めて食べ、その感動が忘れられなかったそう。
その後何度も試行錯誤を繰り返し、フランスでも希少な古き製造法を15年の歳月をかけて紐解き、完成させた究極の逸品がこちらのパン・ド・エピスなのです。

 

フランスの某有名パティスリーの厨房に、ある日本人が届けたところ「こんなにおいしいパン・ド・エピスはフランスでも食べたことがない」とシェフを筆頭に大絶賛の嵐だったのだとか。
本場のフランス人をも唸らせる、パン・ド・エピスとは!?

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ

私も以前に、アルザスやディジョンなどで沢山の種類のパン・ド・エピスを食べ比べたことがありますが、栗原シェフのパン・ド・エピスはそのどれとも全く違うしっとり、もっちりとした食感で、はちみつに押し上げられたエピスの香りの余韻が長く続く初体験のおいしさなのです。

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ

この食感とはちみつ&エピスの存在感の秘密は、生はちみつを使われているところにあります。
養蜂家さんから直接送られてくる、加熱処理されていない上質の稀少な生はちみつを使用されているのです。

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ

まずこの生はちみつとアニス、クローブ、シナモンなどのエピスを合わせ、小麦粉の生地に練りこみパートメールを作ります。
これを3ヶ月ほど熟成させるのです。

 

長すぎると酵素の力が弱まってきたり、短すぎると全体にまとまりがなかったりしておいしくないのだそう。
ちょうど3ヶ月ぐらいが、生はちみつの酵素で熟成、発酵させるのにベストタイミングなのだとか。

 

このワインのようにパートメールを熟成させる方法が、栗原シェフが発見したフランスでも稀少な古い製造法で、イースト菌などで発酵させるのではなく、生はちみつの酵素で熟成させることで深い味わいへと変化していくのです。

 

熟成期間が長いほど、深くまろみを帯びた一体感のある味わいに変化はしていくのですが、長すぎると焼成した際に生地が浮かないというマイナス点もあるのだそう。
そこで現在は、3か月を目途に熟成されています。

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ

これに他の材料を合わせるのですが、栗原シェフのパン・ド・エピスの特徴は、材料の重量の半分が生はちみつという贅沢な配合にあります。

 

フランス産と国産2種類の生はちみつを使用したパン・ド・エピスがあり、フランス産のパートメールはモミの木のお櫃に保存されています。
ほのかに香りがうつり、私は断然力強く個性的な、こちらのフランス産はちみつの香りの方が好みでした。

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ
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このフランス産は、コルシカ島の「miel de miellats」というはちみつで、metealfaという蝶々が集めた蜜をさらにミツバチが集めたはちみつなのだそう。
フランスAOP認定を一番最初にに受けたはちみつなのです。
はちみつ自体はかなり独特な癖のある重たい香りですが、本仕込み後にはとても深みのある素晴らしい香りへと変化するのです。

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ

しっとりもっちりとした生地から、噛みしめるほどに芳醇なエピスの香味が溢れだし、はちみつの個性的で濃厚な香りに包み込まれながら、じんわりとお口の中に広がっていきます。
まさに病みつきになるおいしさ!

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ
究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ

国産のはちみつは、ヘアリーベッチを使用。
とても軽やかで上品な味わいで、花の蜜の華やかな香りがします。
合わせる食材や用途を選ばない、何にでも合う蜂蜜なのだそう。

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ

こちらの生はちみつで作ったパン・ド・エピスは、フランス産と比べさらに水分量が多くもっちりとした食感に。
フランス産ほどはちみつの香りは強くなく、余韻にほのかにお味噌ような香りが感じられました。
これも、熟成効果なのでしょうか!?

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ
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写真奥がフランスはちみつ使用。手前が国産はちみつ使用です。
はちみつによって、膨らみ方が異なるのが分かりますね。

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ

栗原シェフはこだわりすぎたあまり、このパン・ド・エピス専門のブランドまでたちあげてしまわれました。
その名は『ENPLEINCIEL(アン・プラン・シエル)』。
直訳は「中空に浮かぶ」というような意味。
空に浮かぶ雲とか、そういった感じで空を見上げた時にふわ~と浮かぶような感じの意味だそうです。

 

ロゴのモチーフに使ったのはミツバチ。
ミツバチが羽をバタつかせながら8の字ダンスを踊っている姿をあえて8角形で囲んでみたのだとか。
アシンメトリーだけどシンメトリー。
燻し金でクラッシックな、素敵なロゴマークですね。

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食べ方は、まずは5mmほどにスライスしてそのままで。
そして少しトーストして、バターやコンフィチュール、クリームチーズなどを添えて。
クリスマスなどのパーティーシーズンには、フォアグラやパテ、肉料理との相性も抜群です。

 

とはいえ私は、もっちりとした食感と、噛みしめるほどに広がるエピスの香りを存分に堪能したいので、1.5cm厚にカットしてパウンドケーキのように食べるのも好きなのですが。

 

奥深くスパイシーな香りの余韻とまろやかなはちみつの後味を、思いっきり深呼吸して。
ワインと合わせるもよし、牛乳と合わせるもよし。
様々なマリアージュを愉しむことができます。

究極のパン・ド・エピス誕生!おいしさの秘密は生はちみつ
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木箱の1本入りはかなり大きなサイズなので、大人数で様々な食べ方を愉しんでいただけます。
他にオシャレなパッケージ入りの1/4カットやスライス売りもありますので、まずこちらからお試しいただくのもよいかと思います。

 

パン・ド・エピス未体験の方も、これまでに様々なお店のものを食べてこられた方も、ぜひこの究極のパン・ド・エピスで麗しき香りの世界を体験してみてください!

紹介しているお店
パティスリー クリ

※掲載情報は 2018/11/28 時点のものとなります。

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松本由紀子

スイーツコーディネーター

松本由紀子

スイーツコーディネーター&ライター。

一般雑誌、菓子専門誌、TV、ラジオ、webサイトと多岐にわたり、ライター&コメンテーターとしてスイーツ情報を発信。スイーツ関連メーカーのコンサルティングを務め、商品開発、コラボ商品の企画、マーケティングに携わる。スイーツ講座(定期/単発)の講師も務める。

10名のパティシエの珠玉の一品!を集約したDVD 『Sweets美術館』をプロデュース&出演。
http://www.amazon.co.jp/Sweets美術館-2012-松本由紀子/dp/B00BPJSFF2

百貨店催事やイベントをプロデュースし、「スイーツコーディネーター松本由紀子セレクション」なる冠催事を展開。
*2012年11月~:フランスフェアー@JR大阪三越伊勢丹
*2014年2月:サロン・デュ・ショコラ@JR大阪三越伊勢丹
*2015年2月:アムール・デュ・ショコラ@大阪高島屋
*2015年10月~:松本由紀子セレクション@阪急うめだ本店 

ORIGINE KOBEの広報を務める。
http://r.gnavi.co.jp/ippin/article-2060/

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