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贈られると幸せになる花“スズラン”のお茶
フランス流紅茶専門店「マリアージュフレール」が日本に上陸して30年弱。銀座すずらん通りにある銀座本店はパリのお店と同様に種類が豊富で、20代前半に初めてお店に出向いた時、大人の空間でおじけづいたのも良い思い出。日本国内で、フレーバードティーも今では当たり前となり、楽しむ文化が多くの人に根付いたのも、マリアージュフレールがその文化を日本に広めたから。歳月と共に銀座本店の構えも貫禄あるものになり、私も年を重ね、いつ行っても居心地の良い空間に。銀座に出向く度、特別な用事はなくとも立ち寄るお店の１つです。
先月のある日、すずらん通りをいつものように歩いてお店に入って出会ったのが「鈴蘭茶」。実は以前にもこの鈴蘭茶は購入したことがあるのだけれど、長い間お目にかかっていなかったので、ちょっとビックリ。そしてすぐさま、お店の方にお伺いすると、銀座すずらん通りが20周年の為、それにちなんで鈴蘭茶の限定販売がされたとのこと。用はなくても立ち寄るのは、これだからやめられない。こうやってタイミング良くその時の良いお茶に巡り合わせてくれるのです。
今回販売された鈴蘭茶は別名リリー ミュゲ テ ヴェール。スズランの繊細な香りがついた珍しいお茶です。「白茶」「緑茶」「烏龍茶」「紅茶」と4種類ものベースのお茶にスズランの香りがついていて、どれも甲乙つけがたく、かなり長い間カウンターで悩んだ末、ピンクの缶の「緑茶」を購入いたしました。
時期的に湿気も増えてきますから、さっぱりしたお茶を飲みたい、水出しもいいな、という視点で白茶と緑茶を悩み、いやいや……烏龍茶ベースの白茶も珍しいと悩み、いやいや……定番の紅茶かしらと悩み、本当に長い間、店員さんにはお付き合いいただきました。
スズラン自体、とても繊細な香りですが、お茶になっても同じ。お花の香りのまんま、可憐で繊細な味わいがお茶としていただけます。存在感がないようであるのがスズランのお花。鈴のようなお花が愛らしく、じーっと見るほど、カタチや香りなど見入ってしまうのですが、お茶もしかり。一口ごとに、もう一度口に含んで確認したくなるような、味わい深いお茶でした。
そういえば、ヨーロッパではスズランは5月の花として多くの人に愛されているそうです。
マリアージュフレールの故郷、フランスでは、5月1日は“スズランの日“。この日にスズランの花をプレゼントすると幸せが訪れる、また、受け取った人は幸せになれるとかで、街中にはスズラン売りが溢れるそうです。ぴったりスズランの日に購入することはできませんでしたが、鈴蘭茶が手元にあるだけでほっこり幸せな気分でお茶時間を過ごせています。鈴蘭茶は現在、銀座本店での限定販売。今後、他の店舗でも販売される可能性があるとのことですが、何分にも数量限定。気になる方はお早めに銀座本店へ足を運んでみてくださいね。
※掲載情報は 2017/05/22 時点のものとなります。
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キュレーター情報
茶ムリエ/メンタルコーチ
宮原昌子
綜合商社勤務を経て結婚。上海に住んだことをきっかけに、上海で中医学・中国茶を学び、飲むこと・食べることが毎日を健康で楽しく過ごすことになると実感。
帰国後、中国茶専門店にて通訳・バイヤー・コーディネート等を手掛け、２００４年より茶ムリエとして活動。自宅サロン主宰・企業や団体へのセミナー講師・雑誌やテレビ等の茶の監修・執筆業など多岐にわたり活動後、広州へ転居、華南農業大学茶学部の聴講生となる。
帰国後、クリニックに勤務、心のケアを実動で学び、心理学・コーチングを学ぶ。中医学と茶の理論に加え、心理学とコーチングを掛け合わせた独自のメソッドで、自己治癒力を高める方法・セルフケアのアドバイスを行うと共に、体質にあった茶の選び方を提案している。悩みを明確に整理し、本当にやりたいことの目標・プロセス設定で目標達成をサポートするコーチングセッションは、自信を持って自分らしく生きていけると好評
上海医薬大学 推拿科卒業
中国労働省和社会保障部公認資格 高級茶藝師・評茶師
銀座コーチングスクール ＧＣＳ認定コーチ
監修本：別冊Lightning vol.53「ペットボトルのお茶の本」 枻出版社
