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急げ! 秘伝の茹で方、年内だけの「セイコ蟹」
冬の味覚王者、カニ料理の中でも私が日本一だと思っているのが、越前三国の料亭「川?」さんで供される、「茹でがに」です。門外不出の秘伝の技による、カニの旨みが凝縮された素晴らしいお味。
もちろんカニ自身は、亭主自ら三国港で入札する、メス(セイコ)なら11年、オス(ズワイ)なら20年以上生きた、おっきくて身の詰まったものばかり。
甲羅だけで15センチ以上になる、オスのズワイ蟹を食べつくす贅沢も体験していただきたいですが、今回お勧めしたいのはこの時期だけの役得、メスのセイコ蟹です。
11月初めの解禁から年内で禁漁になってしまうこのセイコ蟹、甲羅を開けると、「身」も繊細ですが、「外子」「内子」「みそ」「脂肪」もたっぷり詰まって、まさに旨みの宝庫。
中でも特筆すべきは、それらを包み込む「蟹のジュース」なのです。
ガブリ!丸ごと「しがむ」と、旨さ爆発!
「川?」さんには、刺身も焼き蟹も蟹シャブもありません。ひたすら「茹でがに」のみ。
「茹でがに」こそがカニの本当のおいしさが堪能できるのだ、という自信の表れなのですが、もう一つ、食べ方へのこだわりがあるのです。
それは「しがむ」こと。決して身だけほぐしたりしてはいけません。
解体した蟹をそのままガブリ!とかみついて、かみ切らずにチュウチュウ吸いながら、身を歯でシゴキ出すのです。蟹の身と一緒にほとばしる、蟹ジュースの豊潤さを存分にお楽しみください。これぞ至福の時ですね。
この「茹でがに」もちろん現地に伺って茹でたてを戴くのが最上ではありますが、通販でも提供してくださっております。もちろん茹で済みですので、決して茹でなおしたりしてはいけません。だけど、冷たいままではちょっと残念ですよね。
あまり教えたくはないのですが、軽く蒸すとちょうど身もゆるんで茹でたて同様のジューシーな感覚で美味しくいただけます。
ズワイは3月まで漁が続きますが、年末までは、ズワイの十分の一以下のお値段でいただける「セイコ蟹」も是非併せてお試しください。
一同無言で「しがむ」カニパーティーも楽しそうですよ!
※掲載情報は 2014/11/27 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理写真家
今清水隆宏
1965年、東京都生まれ。東京造形大学卒業。1988年よりフリーランスフォトグラファーとして独立。
以後、国内・海外、料理研究家・シェフを問わず主に雑誌、料理レシピ、レストランなどの料理およびその周辺の撮影、書籍企画等を担当。他、百貨店等各種カルチャースクール、地方自治体等にて「料理写真講座」の講師、講演等でも活動。社団法人日本広告写真家協会会員。