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春先のわずかな期間だけ、メープルの樹木から採取できる樹液を煮詰めただけのメープルシロップ
メープルシロップとの出会いは、私が物心ついた頃だったと思います。
3歳になった夏、家族で行ったハワイ旅行。
毎日の朝食は、ワイキキビーチ近くのダイナーで注文するパンケーキでした。
毎朝、食べても美味しく感じたのは、パンケーキの上にかかる琥珀色の謎の液体の魅力でした。その香りと共に当時のことが思い出されます。
当時、日本ではパンケーキといえば蜂蜜でした。ハワイで初めて経験したメープルシロップ。
当時から食べることが大好きな私が、幼いながら、普通の「おいしい」とは違う、経験のない味と香りに「何これ!?」という衝撃を受けたことを鮮明に覚えています。
メープルシロップの魅力は美味しさだけではありません。
上白糖や蜂蜜よりもカロリーが低く、ミネラルやビタミンに加え、ポリフェノールを含む食品です。
このメープルシロップの美味しさと、料理の材料として特筆すべき最大の魅力は、その特徴的な「香り」にあります。メープルシロップが食材、特に穀物と混ざりあった時に発する、カエデの香りは、食材本来の味を引き出し、深みを与えてくれます。
例えばパンを作る時、素材となる小麦の風味を引き立たせるために私はメープルシロップをパン生地に混ぜます。
出来上がったパンを口に含むとカエデのほのかな香りが拡がって、小麦本来の風味と甘みを引きたたせるため、塩気ある食材とも調和します。
そのままでも美味しいパンですが、温かい状態でバターを添えたうえに、更にメープルシロップをかけると、時間差で重層的に拡がる香りを楽しめます。
デザートとして、穀物の美味しさを引き出す食材として、そしてカロリーを抑えた身体に嬉しい栄養価が詰まった食品として、メープルシロップは日常使いができる優れものです。
パンケーキには蜂蜜しか無かった私の幼少期と異なり、現代は甘味料一つとっても幅広い選択肢がある一方で、幼少期に信じて疑わなかった「食の安全」は自分の目で確かめて選択することができます。
添加物を含まないカドデュケベックのメープルシロップは、メープルシロップ本来の味や香りはもちろん、安全も選ぶことができる逸品です。
※掲載情報は 2017/01/01 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理家・食アートコーディネーター
中村まりこ
SHOKUart代表
料理家
東京出身。
ELLE grumet フードクリエイター部、料理教室 鎌倉legame cooking 主宰、フードスタイリング、レシピ開発、イベント講師、食に関する記事の執筆、を中心に活動。
食に造詣の深い父とウクライナ人の母から2つの食文化を習得。世界23ヵ国で生活した高校3年間を原点に、料理の道へ。
和食材も自由に取り入れた料理ジャンルからでなく素材からボーダレスな料理を経験上を軸に独創的な組み合わせで「empirical&unleash」を表現する「SHOKUart」設立。
外国の方にむけて「私達の日常の和食を伝えたい。」思いから、日本家庭料理の料理教室 "Authentic Japanese Cooking Class" も主宰。
外国人向けのWedマガジンサイトへのレシピ提供も手掛ける。