どこまでも優しい食感。はんなり京都の隠れ銘菓「鎌餅」

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京都の一軒家でご主人が一人で作っておられる鎌餅は、天使の頬の食感

どこまでも優しい食感。はんなり京都の隠れ銘菓「鎌餅」

私は出張仕事や和食や茶道のお勉強などで、月に1回ほど京都に行きます。もちろん京都に行った際のお楽しみは京都グルメ!お土産も忘れません。なかでも最近必ず立ち寄るのが“大黒屋鎌餅本舗”さん。今出川の大福で有名な和菓子屋さん“ふたば”さんのご近所にあるのですが、細い小道をくねくねと歩いて住宅街を行くので、初めて伺ったときはなかなか辿り着けず迷子になってしまいました。

どこまでも優しい食感。はんなり京都の隠れ銘菓「鎌餅」

ようやく着いたお店の佇まいは、とても懐かしい雰囲気の日本家屋。「お邪魔します~。」とガラガラと引き戸を開けると、奥の作業場からご店主が小走りに迎えてくれます。この知る人ぞ知る和菓子屋さんに伺うようになったきっかけは、当校に教えに来て頂いている和菓子のお師匠のお勧めで。お師匠は老舗名門和菓子店に長年いらした名匠でいらっしゃるのですが、そのお師匠に、「御社以外でお好きな和菓子はどちらですか?」とお尋ねしたときに、大黒屋鎌餅本舗さんの“鎌餅”とお教えいただいたのでした。それ以来、迷子になりながら、時にはタクシーを飛ばして大黒屋さんに駆け付けるのが、京都へ行ったときのならいです。

どこまでも優しい食感。はんなり京都の隠れ銘菓「鎌餅」

大黒屋鎌餅本舗さんは明治30年創業で、現在は三代目の山田さんがご店主でいらっしゃいます。「どうぞそちらへお掛け下さい」のお声に店先の椅子に座らせていただくと、ご店主が白木の大きな箱に整然と美しく並んだ鎌餅を持ってこられます。そちらを丁寧にひと箱ずつ包んで下さるのですが、他にお客様がいらっしゃらない時はおひとつ先にその場で頂いてしまいます。お行儀悪くて申し訳ないな~、と思いながらも恐る恐る伺ったところ、ニコニコしたお顔で「そう~、出来たての今が一番美味しいから~、是非召し上がれ~」と温かいお言葉を頂いて、それ以来のお楽しみ。

どこまでも優しい食感。はんなり京都の隠れ銘菓「鎌餅」

出来たての鎌餅は包んである松のヘギの香りがほんのりして、白くてうっとりするほど滑らかな肌理のお餅にうっすら漉餡が透けています。ヘギを外すと食べてしまうのがためらわれるほど柔らかい、鎌の形を模したお餅が登場です。そっと口に入れると優しいはかない柔らかなお餅とコクのある漉餡が溶け合って、まさに至福の時です。お餅は求肥が入っているそうなので、そのためか優しい柔らかさなのですが歯切れが良く、口の中でサラッとなくなるような不思議な食感です。そして中に包まれた漉餡もサラ~っと口溶けが良く、その上とてもコクがあるのです。ご店主に伺ったところ、漉餡に黒糖を混ぜられているそう。極限までシンプルなお菓子ながらこの考え抜かれたコンビネーションが、絶妙な美味しさを生むのね!と感じ入りました。鎌餅は求肥が入っているので、数日の日持ちが出来てお取り寄せも可能です。私もかなりたくさん買い求めては数日に渡って楽しみますが、やはり出来たての美味しさは格別。ぜひ迷子になりながらも京都の小道を歩いて、時空が止まったような懐かしさ感じるお店を訪ねて頂きたいです。


大黒屋鎌餅本舗 鎌餅
〒602-0803
京都市上京区寺町通今出川上る4丁目西入る阿弥陀寺前町25
Tel&Fax:(075)231-1495

鎌餅

大黒屋鎌餅本舗 住所:京都市上京区寺町通今出川上る4丁目西入る阿弥陀寺前町25

※掲載情報は 2016/06/20 時点のものとなります。

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キュレーター情報

中村奈津子

田中伶子クッキングスクール校長

中村奈津子

日本女子大学食物学科卒業後、全日本司厨士協会に就職。ニューヨークのニュースクール、フィレンツェのラ・フォールアカデミー、香港鴻星料理学院で学ぶ。2006年ニューヨーク駐在時より料理教室「LOVELY TABLE NEW YORK」を主宰。2009年帰国後、実家田中伶子クッキングスクールに勤務。2012年「LOVELY TABLE GINZA」開校。現在もニューヨークを行き来する活動をしている。
PHP研究所発行月刊誌「JAPAN CLOSE-UP」に料理記事連載。光文社「VERY」「女性自身」などに寄稿。BSフジ阿川佐和子氏の「阿川ごはん」レギュラー出演。日本テレビ「ZIP!」定期出演中。
主婦と生活社発行「一生作り続けたいおかず~50年の名門料理教室のベストレシピ150」が2014年本屋レシピ本大賞4位入賞。2014年9月講談社発行「本当に作りたい料理、ぜんぶ。」好評発売中。

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