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チーズ工房「共働学舎新得農場」が作る清涼感ある森の香りのチーズ
共働学舎といえば北海道チーズのクオリティーアップに多大なる影響を及ぼしているチーズ工房。私も以前からの大ファンで、映画「しあわせのパン」冬パートのパーティーのシーンで大きなラクレットチーズを使わせていただいた。その共働学舎からまた魅力的なチーズが発売された。
その名も「ヤチヤナギ」。
ヤチヤナギとはハーブの一種なのだが、別名「スイートゲイル」と呼ばれるヤマモモ科の落葉小低木。中世ヨーロッパにおいて芳醇なビール等の香りづけに重宝されていたとされている。現在は残念ながら絶滅に瀕しているようだが、なんと北海道のごく一部にも自生していることが明らかになった。
「この絶滅に瀕している、ヤチヤナギを食品加工に使用することにより、栽培をして復活するきっかけにできないだろうか」と「地方独立法人・北海道立総合研究機構・林業試験場」から相談を受けたことから製造プランニングが始まったようだ。
酸凝固というヤギのチーズと同じ作り方で、白カビではなく酵母によって約3日程度熟成し、粉末にしたヤチヤナギをまぶして更に熟成という工程でできあがり。
森を吹き抜ける様な爽やかな香りは、不思議と人の心を鎮める効果があると言われ、口に含んだ時にヤチヤナギ特有のスーっとする清涼感を感じることができる。滑らかで口当たりの良い食感、チーズが口からなくなったアフターには、心地よいほろ苦さが感じられる。チーズをメインにするのであれば、バタールなどのシンプルなパンに合わせて、そのままパクリ。
パンにオンして、少しトーストすると熟成風味が出てきて表情がまた変わる。ビネグレットソースのサラダと、道産の白ワインやスパークリングワインがあれば最高のマリアージュだ。
ただし、今年の販売は9月下旬までの季節限定チーズになるので、その点ご注意を。
※掲載情報は 2015/09/10 時点のものとなります。
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キュレーター情報
クリエイティブオフィスキュー社長
鈴井亜由美
株式会社クリエイティブオフィスキュー代表取締役
株式会社Link&Loop代表取締役
北海道小樽市出身。1992年に芸能プロダクション「クリエイティブオフィス キュー」を設立。同事務所には、大泉洋らTEAM NACSが所属、個性派俳優を抱え 全国へ活躍の場を広げ、プロデューサーとして鈴井貴之監督作品「man-hole」 「river」やTEAM NACS全国公演「LOOSER~失い続けてしまうアルバム」以降の作 品等で采配を振るう。2012年、事務所創立20周年を機に「CUEのキセキ」を出版 (発行:メディアファクトリー)。食、観光、地域産品等北海道の様々な魅力を全 国に伝えたいという思いから映画『しあわせのパン』(2012年)、『ぶどうのなみだ』(2014年)を企画。
2012年に株式会社Link&Loopを設立、同年11月にオープンした「boulangerie coron」は現在札幌市内で2店舗展開。2015年9月17日にはレストラン「brasserie coron with LE CREUSET」(http://brasserie-coron.com/)がオープンとなった。