しっとりやわらか食感を実現!火加減を何度も研究して完成した小女子(こうなご)缶

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釘煮に見えて釘煮じゃないよ

しっとりやわらか食感を実現!火加減を何度も研究して完成した小女子(こうなご)缶

木の屋石巻水産の「小女子佃煮」は、小女子(こうなご)を柔らかく炊き上げた佃煮の缶詰。小女子は西日本でいういかなごと同じ魚であります。

 

いかなごの幼魚を甘辛く炊いた釘煮(くぎに)は兵庫県の郷土料理。折れ曲がった釘のように引き締まるまで、しっかり水分を飛ばしながら炊いたものだ。それに対して小女子佃煮缶は、品名に「やわらかこうなご」と併記するほど柔らかい。この食感を出すのに「けっこう苦労しました!」と、開発担当のS氏はおっしゃる。まず、下拵(したごしら)えとして小女子を茹で上げるのだが、そのときの火加減を何度も研究したのだ。

 

缶詰は、中身を詰めて密封してから、必ず缶ごと高温・高圧で加熱する。この缶詰でいえば、下拵えで1回、最後の加熱で1回と、合計2回火が通る。だから試作品を食べてみて、小女子が固いようであれば、下拵えの火加減を弱めたり、加熱時間を短くしたりして、仕上がりの食感が柔らかくなるよう調整していったそうな。

 

味付けは「白胡麻」と「一味唐辛子」の2種類が出ている。白胡麻のほうは香ばしいごまが散りばめられており、一味唐辛子はややピリ辛味。内容量は90gだが、器に開けるとかなりの量が詰まっているのが判る。食べきれない分はタッパーのような保存容器に入れて冷蔵保存していただきたい。

しっとりやわらか食感を実現!火加減を何度も研究して完成した小女子(こうなご)缶

試しにゴーヤと和えてみたら、これが実に美味しかった。ワタを取ったゴーヤを薄くスライスし、小女子佃煮(白胡麻)と合わせ、ぽん酢醤油をかけて混ぜ合わせて、最後に炒りごまを散らしただけである。砂糖醤油の甘辛い味がコクになって、ゴーヤの鮮烈な風味とよく絡む。食欲の出ない暑い日でも、これならたっぷりと食べられるのであります。

※掲載情報は 2015/08/11 時点のものとなります。

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キュレーター情報

黒川勇人

缶詰博士

黒川勇人

昭和41年福島県生まれ。平成16年から世界の缶詰を紹介する『缶詰blog』を執筆。缶詰に精通していることから"缶詰博士"と呼ばれ、TVやラジオ、新聞など各種メディアで活躍中。国内外の缶詰メーカーを訪れ、開発に至る経緯や、製造に対する現場の“思い”まで取材するのが特徴。そのため独自の視点から缶詰の魅力を引き出し、紹介している。
著書は『おつまみ缶詰酒場』(アスキー新書)、『缶詰博士・黒川勇人の缶詰本』(タツミムック)、『缶づめ寿司』(ビーナイス)、『日本全国ローカル缶詰 驚きの逸品36』(講談社プラスアルファ新書)『缶詰博士が選ぶ!「レジェンド缶詰」究極の逸品36』(講談社プラスアルファ新書)、『安い!早い!だけどとてつもなく旨い! 缶たん料理100』(講談社)など。小曽根マネージメントプロ所属。
お問い合わせ Mail:k-k@kosone-mp.com

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