地元で愛される和洋菓子店の「栗饅頭」に、太鼓判!

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大粒の栗と上品なあん、しっとりした皮の調和は見事

地元で愛される和洋菓子店の「栗饅頭」に、太鼓判!

東武東上線上板橋駅から徒歩1分、南口商店街にある「石田屋」は、昭和25年の創業。地元に多くのファンを持つ和洋菓子店です。店内はいつも大勢のお客さんでにぎわい、ときには店の外まであふれることもあるとか。また最近は、わざわざ遠方から買いに来る人も多いと聞きます。ショーケースには、どこか懐かしい雰囲気のケーキや、定番の和菓子、洋風テイストの創作和菓子など、年配の方から子どもさんまで、あるゆる年代に対応できるさまざまなお菓子が並びます。ここで手土産を買い求めるときには、「ケーキがいいかしら、おまんじゅう、それともどら焼き?」などと、先方のご家族一人ひとりの顔を思い浮かべ、あれこれ迷いながらお菓子を選ぶのも私の楽しみのひとつ。また、お値段が手頃なので、普段使いのお菓子としても重宝しています。なかでもおすすめなのは、この店の大看板商品でもある「栗饅頭」。1日に4000個を作るということですが、作るそばから売れていくほどの人気です。薄くしっとりした皮の中には愛媛県長浜産の大粒の栗が丸ごと1個。その周りをくるむ白あんは厳選した白いんげん豆から作られ、甘さ控えめで、ほっこりとして風味豊かな栗の味わいを引き立てます。さらに、皮の表面には薄くつややかなようかんが。焼いたあとの饅頭の表面にようかんをつけて仕上げるこのレシピは、初代が考案したものとかで、いつも少し得をしたような気分にしてくれます。ちなみに、こちらのもうひとつの看板商品の「どら焼き」も、やはり大粒の栗がごろっと入った味も食べごたえも大満足の逸品。開店前から買い求める人の行列ができ、すぐに売り切れてしまうため、残念ながら私はまだいただいていませんが、そのうちにきっと……。

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栗饅頭

ひと本 石田屋 東京都板橋区上板橋2-32-16

※掲載情報は 2015/06/14 時点のものとなります。

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キュレーター情報

岸朝子

食生活ジャーナリスト

岸朝子

大正12年、関東大震災の年に東京で生まれ、女子栄養学園(現:女子栄養大学)を卒業後、結婚を経て主婦の友社に入社して料理記者歴をスタート。その後、女子栄養大学出版部に移って『栄養と料理』の編集長を10年間務める。昭和54年、編集プロダクション(株)エディターズを設立し、料理・栄養に関する雑誌や書籍を多数企画、編集する。一方では、東京国税局より東京地方酒類審議会委員、国土庁より食アメニティコンテスト審議員などを委託される。
平成5年、フジTV系『料理の鉄人』に審査員として出演し、的確な批評と「おいしゅうございます」の言葉が評判になる。
また、(財)日本食文化財団より、わが国の食文化進展に寄与したとして食生活文化金賞、沖縄県大宜味村より、日本の食文化の進展に貢献したとして文化功労賞、オーストリア政府より、オーストリアワインに関係した行動を認められてバッカス賞、フランス政府より、フランスの食文化普及に努めた功績を認められて農事功労賞シュバリエをそれぞれ受賞。
著書は『東京五つ星の手みやげ』(東京書籍)、『おいしいお取り寄せ』(文化出版局)他多数。

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