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ヨーロッパではずいぶん前からはやっているティミュット胡椒、ネパールから直接日本へ
本当にスパイスの世界は奥深くて、知らないものがいっぱい出てきますが、これもそんな一つ。最初に出会ったのはパリのスパイス屋さんで、例の癖字で書かれたラベルをなんと解読したものの、さっぱりどんなものかわからず。ブログ(→http://kkcooking.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-c683.html)にもさらっとしか書けませんでした。
が、なんと、昔からの知り合いの会社が、ネパールの高地から厳選したものを輸入してらっしゃるのでした。確かに、こちらの製品、以前パリでいただいたものよりずっと香り高く、特にさわやかな花のような香りがぐっと濃いのです。
見た目でなんとなくお分かりかと思いますが、これは胡椒と名前がついていますが、中国の花椒の親戚。山椒系のひりひり感と、独特のさわやかで甘やかな香りが特徴です。フランス語だと、胡椒も山椒もまとめて「poivre ○○」と表記するので、胡椒と呼ばれてしまうのですね。
なんでも輸入されているマダムによれば、ネパールではお湯に7~8粒つけておいて体を温める飲み物として使うのだとか。面白そうで、やってみました。おいしいですねぇ。なんともさわやかで、風味と香りがあって、ハーブティーっぽい感じです。
花椒の代わりもおいしいのですが、花椒のひりひり感より香りのスパイス、という感じなので、フレンチのジビエや牛肉など、赤ワイン系のお料理にもとってもあいます。照り焼きなどに和の山椒の代わりとして使ってもおいしいですよ。
※掲載情報は 2018/03/27 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理家、編集者、コーディネイター
久保香菜子
高校生のころから京料理のお店で懐石料理を学び、同志社大学卒業後、辻調理師専門学校へ。調理師免許、フグ調理免許を取得。卒業後、出版社を経てフリーに。料理家として30冊を超える著書があるほか、レストラン、食品のメニュー開発、テーブルコーディネイト、編集など、料理分野さまざまなフィールドで活躍。サロン形式の料理教室も主宰している。