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東日本大震災でも難を逃れた、奇跡の気仙沼の酒蔵
全国各地に地酒(日本酒)があります。今や、沖縄にもあります。そのため、日本酒大好きな僕は様々な土地で、東京ではなかなか手に入らない純米酒を購入して持ち帰るというのがライフワークだったりします。といっても4合瓶(720ml)ですが。以前は一升瓶を抱えて帰ってきたのですが、重くて(汗)。あとは、いろんな銘柄を試したいという理由もあったり。最近、購入した中で特によかったのは、宮城県気仙沼「男山本店」の「蒼天伝」です。僕は宮城のテレビ番組でレギュラーを持っているので、その収録に行ったときに某酒店で教えていただきました。男山本店は、創業1912年。もともと「伏見男山」という銘柄を製造販売されていましたが、今から10年ほど前に「蒼天伝」を開発。平成17、19~21、23~25年度全国新酒鑑評会で金賞も受賞しています。また、東日本大震災の時は、酒蔵の数m手前で津波が収まって難を逃れたとか。そんな幸運の持ち主でもあります。
いろんな「蒼天伝」の中から、ぜひ美禄 純米吟醸ひやおろしを
この「蒼天伝」ですが、純米大吟醸、純米吟醸、特別純米酒、特別本醸造といった具合に種類も豊富です。さらに、通常のタイプのほかに、1年間海中貯蔵する試みも。こうすることで、ゆっくり熟成が進むのだとか。そこまでの商品でなくても、僕のおすすめは「蒼天伝 美禄 純米吟醸 ひやおろし」です。落ち着いた穏やかな香りと、なめらかな口当たりが楽しめます。コメは雄町で精米歩合50%、日本酒度は+1とか-1なので、なかなかの甘口ですが、爽やかな甘口って感じですね。夏を越しているので少し熟成した感じも。料理とのマリアージュは、結構何にでも合う感じ。宮城の酒ですが、僕は秋田のいぶりがっこと一緒に味わうのが好きだったりします。
※掲載情報は 2016/10/22 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードジャーナリスト
はんつ遠藤
東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。