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記事詳細
サンドイッチと呼ぶのはもったいない!美味しさの詰まったご馳走
日本人にとって身近な食は「寿司やスキヤキ」より「おにぎりやうどん」であるように、スペインにも毎日の食に欠かせないソウルフードがあります。朝食に、ランチに、おやつに、お酒のお供に……様々なシーンで登場するサンドイッチ「ボカディージョ」。バリッと噛みごたえのあるパンでおかずを豪快に挟み、見た目も食べごたえもしっかり。パンの内側にフレッシュトマトを塗り、爽やかな香りを加えるのが特徴です。
このボカディージョにスポットを当てたスペインバルが、六本木一丁目駅アークヒルズにある「フェルミンチョ・ボカ」。主役のパンは塩分少なめ配合、毎日お店で焼いているからパリパリ!フレッシュトマトとオリーブオイルの爽やかな香りと酸味、外側のパリパリと内側の旨みが染み込んだしっとりした食感が、絶妙なバランス。もうこれだけで十分ってほど美味しいパンに、好きなおかずを豪快に挟んで食べる贅沢を堪能できます。
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フェルミンチョ・ボカのボカディージョは、定期的にメニューチェンジしながら常時8種類ほど。どれにしようか迷ったら、まずは一番の定番「クラシコ」がオススメです。主役はスペイン産生ハム「ハモンセラーノ」。生ハムの塩味と旨みは、パンに塗られたフレッシュトマトと相性抜群!スペインでも一番人気の組み合わせ。プラス330円で、最高級クラスのハモンイベリコに変更することもできます。
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私のお気に入りは、牛ステーキを豪快に挟んだグルメボカディージョ「マタドール」。香ばしさと旨味が口いっぱいに広がる豪華絢爛な逸品。ピキージョ(スペインでは定番のグリルしたパプリカ)の柔らかな食感と甘みが、牛ステーキの旨みをグンと引き立てています。まるでコース料理のメインプレートを、フォークもナイフも使わずにガブリとやっている気分。まさにご馳走サンドです。
直径2cmほどの大きな自家製ソーセージとオニオンソテーを挟んだ「カタラナ」、自家製パテ・ピクルス・レタスの「テリーナ」、ボイルハム・アボカド・トマト・シーザーソースで女性一番人気の「メトロ」など、ラインナップは定期的に変わります。
ワインやビールと一緒にイートインはもちろん、テイクアウトもOK。時間が経過してもベチャッとしないので、私はよく翌日のランチ用に買って帰ります。まるでプレートランチを挟んだような豪華なサンドイッチ。一度食べたら虜になりますよ~。
※掲載情報は 2016/06/20 時点のものとなります。
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キュレーター情報
スペイン料理研究家
加瀬まなみ
埼玉県熊谷市出身、料理研究家。得意分野はスペイン料理の簡単手軽なアレンジレシピと、ワインにあわせたマリアージュ提案。
TV・イベント出演、撮影監修、レシピ開発、商品コンサルの他、オールアバウト『スペイングルメ』ガイド、家ワインコラム『すっぴんワイン』など執筆活動も行う。
著書『フライパンひとつで作る絶品パエリア』、『5分でできた!』シリーズ全7冊、『2ステップレシピ』ほか。