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行楽シーズンに屋外で食べたい名店の名物
東京を代表する洋食店の1つ日本橋の「たいめいけん」。現在はメディアでもおなじみの“日焼けした3代目”が切り盛りする、1931(昭和6)年創業の老舗店です。個人的に(洋食よりも和食派ですが)、誰かと洋食を……という際には真っ先に思い浮かぶお気に入りのお店です。何をオーダーしても“ハズレ無し”という印象。まさに名店だと思います。そんな同店の名物と言えば、やはり「オムライス」です。横長のオムライスの尾根部分にナイフを少し入れることで、玉子の華が開くような形になる「タンポポオムライス(伊丹十三風)」も有名ですが、今回わたしが注目したのは、オーソドックスなオムライス。有名百貨店の地下などで購入できるテイクアウト商品の中から、「洋食やのオムライス」をチョイスしました。
購入時には「ソースはケチャップとデミグラスを選べますが」と聞かれます。今回はデミグラスをオーダーし、出来立てほやほやのオムライスを受け取ります。プラスチックの容器の中には、あのふっくらした見慣れた黄色い造形が……ちょっとワクワクしますね。今回は自宅でリラックスした中でいただくことにしました。オムライスの付属品はデミグラスソースとプラスチックのスプーンです。オムライスの中央付近にソースをドバっとかけると、それらしいお姿に……思わずツバが出ます。端の方から少しずつ口に運び、味わいます。うん。間違いのない正統派なオムライス。チキンライスと柔らかな玉子、デミグラスのアクセント……止まることなくスイスイと食べ進められ、あっという間に完食を。食べながら、晴れた日はこれを屋外で食べるのもいいなぁ~なんて思いが頭をよぎりました。「名店の名物を空の下で」。そんな際に、決して期待を裏切らない逸品を手土産にいかがでしょう。
※掲載情報は 2016/05/02 時点のものとなります。
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キュレーター情報
コピーライター、グルメガイド
菅野夕霧
コピーライター、PRコンサルタント、Yahoo!ニュース配信元の『市ケ谷経済新聞』編集長。グルメや酒、沖縄離島旅が趣味。特にランチは“狙い”を定め、日々電車に乗って都内を中心に食べ歩いている。甘いモノを苦手としている関係で、“甘くない”土産の逸品を追求中。現在、All Aboutグルメガイドとして老舗店を紹介する「100年店ランチ」、日本トランスオーシャン航空の機内誌『Coralway』にて、「小さな島の小さな食堂」を連載中。著書に『ヤフートピックスを狙え』(新潮社)など。