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太古の昔、黄金の杯で飲まれていたブルガリアワイン
紀元前2000年頃から現在のブルガリアでは「トラキア人」が住んでいました。彼らは、高度な文明を持ち、出土した黄金の杯や金貨にはブドウの絵やワインを飲む姿が描かれていた事から、その当時から収穫したブドウからワインが飲まれていた事を示しています。
当時、黄金の杯はワインを入れギリシア神話に登場する豊穣とブドウ酒と酩酊の神である「ディオニューソス」に捧げる儀式で使われたと考えられています。最近の調査では、紀元前5000年からブルガリアではワインが飲まれていたという事も分かってきました。
ブルガリアにしかないブドウの品種がある!
それほど古い歴史を持つ、ブルガリアワインですが、日本ではまだまだ知られていない事も沢山あります。例えば、ブルガリアにしかないブドウの品種がある事をご存知ですか?
紀元前から作られていた品種Pamid、Misket、Gamzaも含めて全部で7種類あるのですが、その中のひとつにシロカミュンニシカというものがあります。この品種は、第二次世界大戦中にイギリスの首相ウィンストン・チャーチルが愛したワインでもあります。現在、この品種を使うものはチャーチルワインと呼ばれているものもあります。
国民の55%がワイン畑を所有!?
ブルガリアでワインの生産が盛んになってきたのが、19世紀の復興期時代と呼ばれる頃です。その頃に、ブルガリア人によってワイン作りのハウツー本が出版されました。1870年代になると85,000~100,000ヘクタールのブルガリアの土地がブドウ畑となりました。これは例えるのであれば東京ドーム20,000個分の広さです。第一次世界大戦の時、ブルガリアで生産されたワインはほぼ国内で消費されていました。驚く事55%の家庭がブドウ畑を所持していました。その時は、赤ワインと白ワインを混ぜて飲むスタイルが流行だったようです。1950年代、社会主義の時代には、ワイン生産が国のプライオリティーになって国営化されました。当時は、ソビエト連邦などの社会主義国家への輸出が盛んでしたが、1991年にブルガリアが民主化されると、ヨーロッパ各地へとその輸出は急速に拡大していきました。
2000種類以上ものワインを生産
ブルガリアでは、現在230ほどのワイナリーによって2000以上ものブドウの種類からワインが生産されています。ブルガリアの地域固有のワインは、現在世界中で関心が寄せられています。現地のワイナリーツアーでは、ヨーロッパ各地にとどまらず、最近では世界中の国々から観光客が訪れます。世界トップ30に選ばれるほどの実力を持つワインも出てきました。ワイン発祥の地とも言われるブルガリアワインには、ブルガリアの気候や土壌でしか造られないワインも多く存在しますので、是非味の違いを楽しんでみてください。
【Villa Melnik Bergule 2012】
2004年に創設された家族経営のワイナリービラ メルニック社。 メルニック地方2か所に30ヘクタールの自社農場があります。傾斜地の特性を生かし、圧搾から発酵・醸造 へと高地から低地に流れるスムーズな製造ラインと最新の設備で手作り感を大切にした上質のワインを生み出しています。澄んだ薄黄色で口当たりが上品な白ワイン。穏やかな樽香と酸味のハーモニーが絶妙です。コクのある魚介料理、天ぷら、鶏のクリーム煮などにとてもよく合います。
※掲載情報は 2015/12/02 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ブルガリア共和国大使館
ブルガリアはバルカン半島に位置し、北はルーマニア、西にセルビア、マケドニア共和国、南にギリシャ、トルコと隣接し、東には黒海があります。北海道より少し大きい国土で、首都はソフィアです。香水用のバラ栽培が世界最大産地ということでも有名です。ブルガリアの食でみなさんはヨーグルトを連想する人が多いと思いますが、さまざまな民族の食文化の影響、特にトルコ、ギリシャ、ルーマニア料理との共通点が多いです。また、良質なワインの産地としても有名です。