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炭酸飲料ではありません。れっきとしたビールです!
古くから世界中で食べられている生姜。木枯らしが吹き始める季節には、体を温める食材として注目される食品です。そんな生姜をたっぷりつかったビールがあるのをご存知でしょうか?その名前は『リアルジンジャーエール』……え?ジンジャーエール?それって炭酸飲料じゃないの?と思ったあなた、いえいえ、これはビールなんです。
炭酸飲料のジンジャーエールは、1890年にカナダ人のジョン・J・マックローリンがカナダトロントで発明したのがはじまりです。でも、それよりもっと以前に、イギリスでは、ジンジャーエールのルーツとも言われる「ジンジャービア」が造られていました。現代ではその原型のビールを造る醸造所は世界でも珍しくなってしまいましたが、常陸野ネストビールを醸造する木内酒造(茨城県那珂市)では、高知県産の生姜を、1本当たりたっぷり約1.44g使用し、伝統の製法で『リアルジンジャーエール』を醸造。これがまた、生姜マニアに実にたまらないビールなのです!
※原料に生姜を加えているため、日本の酒税法上は「発泡酒」の分類となります。
合わせたい料理は生姜をたっぷり使った豚の角煮
『リアルジンジャーエール』はAlc.8%の、モルトの味わいもしっかりしたビール。このイギリス伝統のおいしさを味わうなら、イギリスのパブでよく使われているノニックグラスで、飲んでみてください!モルトの深みと生姜の香りを充分と楽しむために、10〜13℃ぐらいの温度でゆっくりと味わうのがおすすめです。
合わせて食べるなら、生姜を使って煮込んだ『豚の角煮』。生姜つながりということはもちろん、イギリスのエールビールは、和食の、特に醤油味に実はとても合うビール。そして、アルコール度数の高めなので、柔らかく煮込んだ豚バラ肉のこっくりとしたコクにも負けないベストペアリングです!
また、木内酒造では毎年冬期に『ペカンナッツショコラ』を販売。今年度はジンジャーver.ということで、そのナッツの香ばしさとショコラの深み、そしてもちろんジンジャーの香味がこのビールと口の中で競演する、角煮とはまた違うおしゃれなペアリングです。秋葉原の直営バー「常陸野ブルーイング・ラボ」で発売中の他、12月からは関連店舗などで発売予定。この冬の、心も体も温まるギフトとしてもおすすめです。
※掲載情報は 2015/11/15 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ビアジャーナリスト/パンコーディネーター
宮原佐研子
日本パンコーディネーター協会認定パンコーディネーター、日本ビアジャーナリスト協会所属ビアジャーナリストとして日本ビアジャーナリスト協会HP、雑誌『ビール王国』(ワイン王国)、世界22カ国158本のビールを紹介するe-MOOK『ビールがわかる本』(宝島社)、ビアエンタテインメントムック誌『ビアびより』(KADOKAWA)他執筆。『ビール王国』では、「コンビニ限定うんまいビア ペア」で、コンビニエンスストアで買えるビールとパンのペアリングを連載。日本パンコーディネーター協会主催の講座「ワインよりおすすめ?パンとビールのおいしい関係」でパンとビールのペアリング体験講座も実施。