明治40年創業 中津川 「松月堂」の「栗きんとん」

明治40年創業 中津川 「松月堂」の「栗きんとん」

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ほどけるような栗の質感が口の中に広がります

明治40年創業 中津川 「松月堂」の「栗きんとん」

先日、海外出張に行く前に外国の方への手土産を何にしようとか、いろいろとお店を巡っておりました。たまたま百貨店の催事で、岐阜県の中津川にある「松月堂」が出店しているのを見かけました。眼鏡の産地は福井県の鯖江が有名ですが、岐阜県の中津川にも昔から腕の良い眼鏡工場が一社あります。

 

「中津川」というと眼鏡工場のイメージが僕にとっては強いのですが、一般的には「栗きんとん」の方が馴染みがあるかもしれません。以前にも、眼鏡関係者の方から、中津川のお土産に「松月堂」の「栗きんとん」をいただいたことがあります。そのことを思い出し、海外の方への手土産に「栗きんとん」を買いました。

 

買ってみて気が付いたのですが、「生もの」なので賞味期限があまり長くないのです。ちょうど日本の秋の味覚を使った和菓子でちょうど良いと思ったのですが、先方にはタイミング的にもすぐには渡せないことも考えて今回はやめておきました。

 

ということで、海外の方への手土産の「栗きんとん」は、必然的に僕の口の中に入ることになりました。

明治40年創業 中津川 「松月堂」の「栗きんとん」

食べてみると、しっとりとした舌ざわりと口の中でほどけるような栗の質感が広がり、程よく栗の本来の甘さを感じ取れます。今年採れた新栗を使い、9月から2月までの限られた時期にしか食べることが出来ないというのも、また美味しく感じます。サイズも小さく、もう少し食べたいと後を引く美味しさです。

 

「栗きんとん」というと正月のおせち料理に出てくるようなものを想像しがちですが、中津川の「栗きんとん」は、栗と砂糖を原料に茶巾で絞ったものが主流です。調べてみると、「栗きんとん」を作っているお店は、中津川に十数店舗あります。「栗きんとん」自体は、同じように茶巾で絞った形状のものですが、お店によって味や舌触りが少しずつ違うらしいのです。「栗きんとん」好きな方に言わせると、それぞれにひいきにしているお店があるらしいのです。

明治40年創業 中津川 「松月堂」の「栗きんとん」

いろいろなお店の「栗きんとん」をアソートにした食べ比べセットのようなお土産も販売されているくらいに、中津川の「栗きんとん」は奥が深いのです。

 

一度同時に全店舗の「栗きんとん」を食べ比べするには、もはや厳しい店舗数です。下記のサイトでは、中津川の「栗きんとん」のお店のことが紹介されています。
http://www.kurikinton.info/

 

今回は、「松月堂」の「栗きんとん」をご紹介させていただきましたが、いろいろな中津川の「栗きんとん」を食べ比べてみるのも楽しいかもしれませんね。

明治40年創業 中津川 「松月堂」の「栗きんとん」

※掲載情報は 2015/10/21 時点のものとなります。

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キュレーター情報

荒岡俊行

荒岡眼鏡の三代目 眼鏡店ブリンク店主

荒岡俊行

1971年生まれ。東京・御徒町出身。1940年から続く「荒岡眼鏡」の三代目。
父方も母方も代々眼鏡屋という奇遇な環境に生まれ育ち、自身も眼鏡の道へ。

ニューヨークでの修業を経て、2001年に外苑前にアイウエアショップ「blinc(ブリンク)」、2008年には表参道に「blinc vase(ブリンク・ベース」をオープンさせる。
「眼鏡の未来を熱くする。」をミッションに掲げ、眼鏡をカルチャーの1つとして多くの方々に親しんでいただけるよう、眼鏡の面白さや楽しさを日々探求しています。

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