鹿児島茶の特有の甘みが、口いっぱいに広がる「水出し煎茶」

鹿児島茶の特有の甘みが、口いっぱいに広がる「水出し煎茶」

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深みのある甘みの秘訣は、2つの鹿児島茶をブレンド

家業を継いでいると、良い面もあれば、大変な面もあります。

子どもの頃から祖父や父の背中を見てきたので、こういう時はどうすれば良いのかと手順が自然と頭に焼き付いていることは、良いところです。また、美しい眼鏡を見ている時の気持ちの高揚感は、何とも言いようのない至福の時です。

 

大変なところは、少しずつ時代が変わって行くので、祖父や父のやってきたことをそのまま受け継いでやって行けば良いと言う訳には行かないことです。

それでも自分なりに、試行錯誤しつつもアウトプットしていく楽しみがあります。

鹿児島茶の特有の甘みが、口いっぱいに広がる「水出し煎茶」

鹿児島に自分の代から面白いアウトプットをしている人がいます。

大正時代から続いている製茶卸売問屋「新原製茶」の新原光太郎さんです。ウエブメディアのnoteで、お茶について熱く語っている記事をたまたま見つけました。

なんで、この人はお茶について、こんなにも一生懸命に語っているのだろうと初めのうちは、正直なところ温度差を感じました。記事を読んでいくうちに、お茶と真剣に向き合っているところに共感を覚えました。自分と同じように家業を継いで頑張っているところに、親近感が湧いてきたのです。

鹿児島茶の特有の甘みが、口いっぱいに広がる「水出し煎茶」

新原さんがご自身ではじめた「すすむ屋茶店」というお茶屋さんがあります。鹿児島が本店ですが、東京の自由が丘にも店舗があります。

昨年の夏ごろに自由が丘のお店に行って以来、そこの「水出し煎茶」にはまっています。

冷たいお茶がコンビニで売られるようになって、今では一年中冷たいお茶を飲むことが当たり前になりました。すすむ屋茶店の「水出し煎茶」は、お茶の風味がしっかりとして、お茶の甘みもありとても美味しいのです。

作り方は、ティーバックタイプなので作るのも簡単で、容器に水1リットルに対して2バック入れて、冷蔵庫で6時間冷やします。6時間経ったらパックを取り出すだけです。

 

水出し煎茶を飲んだ時に、ダシが効いている感覚に近いまろやかな甘みが口の中に広がります。この甘みが、鹿児島茶の特徴なのです。癖になるような甘さが、冷たいお茶との相性がとても良いのです。冷たいお茶から、甘さが浮かび上がってくるような不思議な感覚です。

店員さんから聞いた裏技ですが、逆に渋みがお好みの方は、6時間経過してもパックを取り出さずにそのまま置いておくと、程よく渋みが出ます。

その日の気分によって、甘みを出すか渋みを出すかを調整しても良いと思います。

水出し煎茶の茶葉は、鹿児島を代表する「ゆたかみどり」というお茶をベースに、鹿児島でしか出来ない品種で甘さが上品な緑茶「さえみどり」をブレンドしています。

異なる甘みを掛け合わせることにより、甘みに奥行き感が出ます。

鹿児島茶の特有の甘みが、口いっぱいに広がる「水出し煎茶」

「水出し煎茶」を作るようになって、自然と毎朝お茶を飲むようになりました。

子どもの頃に、毎朝出かける前に、よく祖母が一口でも良いからお茶を飲んで行けと言っていたのを今になって思い出します。

「朝茶に別れるな」「朝茶は福が増す」「朝茶は七里帰っても飲め」というように日本では昔から朝にお茶を飲むことで、その日1日の災いから守ってくれるという言い伝えがあります。日本人の生活に、それだけお茶が深く関わっている証拠でもあります。

昔はなかった新しい提案の「水出し煎茶」を朝茶として毎朝出かける前に飲んでみてはいかがでしょうか?

鹿児島茶の特有の甘みが、口いっぱいに広がる「水出し煎茶」

※掲載情報は 2023/03/06 時点のものとなります。

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キュレーター情報

荒岡俊行

荒岡眼鏡の三代目 眼鏡店ブリンク店主

荒岡俊行

1971年生まれ。東京・御徒町出身。1940年から続く「荒岡眼鏡」の三代目。
父方も母方も代々眼鏡屋という奇遇な環境に生まれ育ち、自身も眼鏡の道へ。

ニューヨークでの修業を経て、2001年に外苑前にアイウエアショップ「blinc(ブリンク)」、2008年には表参道に「blinc vase(ブリンク・ベース」をオープンさせる。
「眼鏡の未来を熱くする。」をミッションに掲げ、眼鏡をカルチャーの1つとして多くの方々に親しんでいただけるよう、眼鏡の面白さや楽しさを日々探求しています。

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