愛知岡崎「まるや」の八丁味噌がしみた「味噌煮込みうどん」

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徳川家康の生誕地でもある八丁味噌の故郷、愛知県岡崎市を訪ねて

今年、徳川家康の四百回忌で活気を見せている、家康の生誕地・愛知県の岡崎市に行ってきました。岡崎といえば、赤褐色の豆味噌「八丁味噌」の特産地でもあります。家康の生まれた岡崎城から八丁(約870m)離れた八丁村で作られたことから、その名がついたとか。現在は、「カクキュー」さんと「まるや」さんの2社が伝統の味を守っています。

 

両社とも味噌蔵の見学が可能で、どちらかというとカクキューさんの方が経営規模は大きそうな感じでしたが、私は個人的に、まるやさんの方に興味がありました。というのも、八丁味噌は海外ではドミグラスソースの代用品などとして健康志向の人々にポピュラーなのですが、まるやの社長で、ドイツ留学経験がおありの浅井信太郎さんは、早くからオーガニック食品に着目したり、ユダヤ教のコシェル(コーシャ)認証を受けたりと海外戦略を打っていた、「クールジャパン」の先の先を行く方だったからです。

 

さて、八丁味噌を使った料理はいろいろありますが、代表格のひとつは、愛知県の郷土料理でもある「味噌煮込みうどん」でしょう。「味噌の味がうどんにしみていないとだめ、うどんが硬すぎてもだめ」という、従業員さんのおっしゃる基準を満たすおいしいお店をうかがったところ、おすすめのひとつは、名古屋市天白区に2店舗を構える「まことや」さんとのことでした。後日食べに行ったところ、びっくりするほど濃い汁色にもかかわらず、出汁の味がすばらしく、ほどよく味噌味のしみた噛みごたえのあるうどんが美味でした。

 

「まことや」さんはあいにく現在、通販をされていないそうですが、まるやさんのオンラインショップで、味噌煮込みうどんセットを販売中です。

 

戦国時代に数々の激闘を制覇して天下を取り、当時としては長寿である71歳まで生きた家康は、三河の郷土食である八丁味噌を愛し、常食していたそうです。家康の原動力にもなったかもしれない健康食品の八丁味噌。家康四百回忌の今年、ちょっと見直して食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

愛知岡崎「まるや」の八丁味噌がしみた「味噌煮込みうどん」

※掲載情報は 2015/10/14 時点のものとなります。

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キュレーター情報

青木ゆり子

各国・郷土料理研究家

青木ゆり子

雑誌「ぴあ」等の記者を経て料理に目覚め、2000年に「世界の料理 総合情報サイト e-food.jp 」を創設。以後、各国の「郷土料理」をテーマに、サイト運営、執筆、レシピ研究および開発、在日大使館・大使公館での料理人、料理講師等などに携わる。

地方色あふれる国内外の郷土料理の魅力を広く伝えるとともに、文化理解と、伝統を守り未来につなげる地域活性化をふまえて活動を行っている。

「世界の料理レシピ・ミュージアム」館長。著書「しらべよう!世界の料理 全7巻」(ポプラ社)、
「日本の洋食~洋食から紐解く日本の歴史と文化」(ミネルヴァ書房)。

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