工場から1時間以内、ほぼ山口県内でしか購入できない「豆子郎」の「生絹豆子郎」

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口あたりや味にも真面目さが映えるスティックタイプ

工場から1時間以内、ほぼ山口県内でしか購入できない「豆子郎」の「生絹豆子郎」

「1時間以内に届けられる店舗じゃないと、ダメなんです」そんな真面目な和菓子が、山口にあります。『豆子郎(とうしろう)』という外郎(ういろう)菓子の会社。創業者は田原美介氏。もともと満州鉄道の技術者で、戦後の食糧難の時代に実家からもらった米ぬかと、統制品の少量の砂糖、そして配給された少量の小麦粉をつなぎにして、「ぬかパン」を製造販売したのが始まり。その後、美介氏の美味しさを追求する姿勢に、山口の外郎作りの創始者である『福田屋』のご主人が感心し、そこまで美味しさを追求するのならばと秘法を伝授され、外郎を作ることに。でも師である『福田屋』の右に出てはいけない、出るものではない、ならばと「オリジナル」を考案したのが、「生絹豆子郎(すずしとうしろう)」。

 

小倉と抹茶がありますが、長年のお付き合いのある松田商会から仕入れた北海道産大納言小豆や西表島の黒糖、そしてわらび粉を用いて朝2時から仕込むそれは、材料を無駄にせず、スタッフにも無理をさせず、美味しいものを妥協なく作ってお客様に届けるため、ほぼ県内直営。本店の奥にある工場から約1時間以内にお届けできるよう、配慮なさっています。なので、さすがの美味しさ。一口目で口あたりを楽しみ、二口目で味、そして三口目で完結するというスティックタイプの食べやすい細長い形状にもこだわりが感じられます。なにはともあれぜひ、山口に。本店の奥には『豆子郎の里 茶蔵庵』という喫茶兼ギャラリーもあり、素敵な庭園を眺めながら、優雅なひとときも過ごせます。

※掲載情報は 2015/06/12 時点のものとなります。

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キュレーター情報

はんつ遠藤

フードジャーナリスト

はんつ遠藤

東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。

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