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ペリー来航の地 下田で紅茶。それだけで舶来気分になった旅のお土産
先日、ロケで伊豆下田に参りました。下田といえばスーパービュー踊子号に乗ってみて驚き。今は新宿から始発なんですね。私の地元、代々木上原から小田急線で10分。新宿で乗り換えて、グリーン車に乗り込むとファーストクラス並みのサービスで座席の足台を伸ばしてゆったりでした。東京駅を使わない遠出は、普段着のお散歩気分。それなのに豪華ファーストクラス級サービスで、これからはいつでも「そうだ、伊豆行こう」な気軽さ。
二階建て列車からの景色も素晴らしく、新幹線よりずっと観光気分を味わいながら到着しました。下田駅に降りると、ロケ隊の編集長みずからが待っていてくださりあっという間にロケバスに乗り込む直前、私の目に飛び込んできたのが「究極の紅茶」の文字。なまこ壁で造られたレトロな時計台のお店の入り口の大きな看板でした。でも、でもね、私は今からロケなのね。看板を目に焼き付けて(帰りに絶対に買って帰るんだ)と、ロケバスに乗り込みました。
さて2日間のロケ帰り、駅でスタッフのみなさんにお疲れ様をした瞬間、アシスタントのいつも気の利く女性スタッフさんが「美里さん、これ気になっていましたでしょ」と、なんと「究極の紅茶」を手渡してくれました。こんなふうに気を使ってもらっていただいたお土産って、余計に美味しそうになるのが五感の論理ですね。
帰宅してからいつもよりもっと丁寧に紅茶を淹れてみました。オーガニックを知る人なら、数年くらいの土壌改良では何かと気になることもあるのが土の話ですが、この究極の紅茶は30年以上、無肥料・無農薬とか。頑固にイジメテ育てた紅茶です。茶葉の等級(グレード)ではオレンジペコの大きさの茶葉で「安心して茶葉までいただける紅茶」と裏書きがあります。お味は、ヌワラエリアにほうじ茶を少し加えたような穏やかな感じ。シャープさが際立つヌワラエリアからぐっと渋さを抑え、口当たりの優しい(あ、和紅茶な感じ)とすぐにわかる味わいでした。やはり自然の力だけで育てた心と体に優しい味でした。
伊豆急下田駅の開通と共に建てられた老舗の、駅前に建つ普論洞(フロント)は伊豆下田の食事・お土産・喫茶のお店ですが、身体に優しいお土産をめざしているのがポリシーとか。「安心して茶葉までいただける」とあったので、茶殻の茶色い葉っぱを口に含んで噛んでみましたが、これは大根の葉みたいに炒めて甘辛で味付けしたら、お茶請けにできるかもしれない、しっかりした噛みごたえでした。ペリー来航の地、下田で紅茶、それだけで舶来気分になった旅のお土産でした。
※掲載情報は 2015/06/28 時点のものとなります。
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キュレーター情報
日本紅茶協会名誉ティインストラクター
岡田美里
聖心女子大学卒業、28歳から3年連続で「婦人女性誌の表紙を最も多く飾った女性」に選出、「カリスマ主婦」と日本で初めて言われ、料理教室は4年後の予約まで埋まった。テレビ朝日の芸能人料理番付「愛のエプロン」で最終首位となる。2006年にデンマーク王室御用達180年の老舗紅茶店を日本に招聘し、2012年から日本紅茶協会認定名誉ティーインストラクターとなる。50歳を超えてからは体力のいる料理教室は引退し、紅茶店経営の頃からスタートした紅茶と刺繍教室のみ続けている。本業はデンマークで35年の歴史をもつアクセサリー「トロールビーズ」の輸入総代理店の代表者、全国に23店舗を展開しチーフブランディングオフィサーを務めているが、どちらかというとスタッフのお母さん的存在。プロモーションも兼ねた「イレブンシズ(am11:00)のお茶会」に力を注ぐ日々。祖母はデンマーク人、父はE.H.エリック、叔父は岡田真澄。
グラフィックデザインを手がけるモデルの長女(24)、造形学部建築インテリア学科の大学生(20)の次女がいる。
現在幼馴染のパートナーとジェットコースター人生を驀進中。