牛乳の甘酒!?宮崎発、日本で初めて麹菌を利用した美味しい「百白糀」

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あのパティシエも絶賛の味

一目見て「乳缶」の形をしたボトルの可愛さに微笑んでしまう。手に持つと片手の中にしっくりと収まる。一口飲んだその瞬間に甘酒の風味とミルクのマッチングに不思議と懐かしさも感じてしまう。一瞬「お酒?」と思ってしまったのは私だけではないはずです。この自然の甘みと独特の喉越し。甘酒といえば3月3日の「ひな祭り」に子供用の甘酒を飲んで大人になった気分を楽しむ子供たちの可愛い姿を思い描いてしまいます。その甘酒に牛乳を合わせた牛乳甘酒。スイーツやお料理にも使えそうな牛乳甘酒なる「百白糀」(ひゃくびゃくこうじ)をご紹介しましょう。

牛乳の甘酒!?宮崎発、日本で初めて麹菌を利用した美味しい「百白糀」

料理イベントでご一緒してから交流のある京都のオ・グルニエ・ドールの西原金蔵シェフ。

 

その西原シェフが宮崎にお越しの際に召し上がり「美味しい」と絶賛された白水舎乳業の「百白糀」。実は私、お恥ずかしい話ですが、西原シェフからお聞きするまで1年前に発売されたという「百白糀」の存在を知りつつも飲んだことはありませんでした。「白水舎」といえば牛乳。あるいは、ミルク味の素朴な甘さが評判のソフトクリームのイメージしかなかったんです。一体、世界的にパティシエとして有名なシェフのお眼鏡(この場合は舌でしょうか……)にかなった全国初の牛乳甘酒とは。

常に進化し続ける「百白糀」、赤ちゃんにも「甘酒」を?

牛乳の甘酒!?宮崎発、日本で初めて麹菌を利用した美味しい「百白糀」

百白糀のナチュラルで優しい「甘み」はブドウ糖なんだそうです。ブドウ糖って脳の唯一のエネルギー源ですよね。それに、嬉しいことに消化を必要としない遊離アミノ酸が含まれているので、運動をしなくても体の隅々まで行き渡ってあらゆるところの修復に繋がるのではないかと考えられているそうです。ということは、勉強やお仕事に集中して脳が疲れたときや運動をし過ぎたときの疲労回復に、また運動ができない時のエネルギー補給にも良さそうですね。更に麹には美肌成分が豊富に含まれるというので「麹ブーム」が到来した時期もありました。美味しい上に美容や健康にもいいなんて理想的です。

 

宮崎の学校給食の歴史とともにあるという白水舎乳業。ここで百白糀は誕生しました。お客様の中には、学校給食の牛乳の味を懐かしむ方も多いとか。宮崎県の食品開発センターと共同開発を行い、現在は製造特許出願中なんだそうです。その美味しさの秘密は「全国初」にありました。完全食品とまでいわれた栄養価の高い牛乳に、「飲む点滴」といわれるほどの栄養豊富な甘酒。この2つを合わせたらどうなるんだろう、最強の飲み物ができるんじゃないかと考えたという白水舎の都成謙三社長によって全国で初めて麹菌を使用した牛乳甘酒が誕生しました。社長によりますと、2014年4月から発売を開始した「百白糀」ですが、実は昨年暮れから今年にかけて製造過程での発酵の時間や温度を更に徹底して研究され「味」を進化させたそうです。それも、全ては「美味しい」と言われる商品作りを意識してのことでした。体にいいものをより美味しく提供したいとの思いがあったそうです。地元の人に「美味しい」と受け入れられてこそ、県外の人にも勧められると考えたそうです。美味しい言われるものの陰には誰かの情熱が隠れていたりするものですね。

 

 飲んでみると、牛乳のナチュラルな旨味に「米麹」の自然な甘みが加わってコクを増しアッという間に飲み干してしまうほどの美味しさ。余計なものは一切なし、の牛乳甘酒です。「余計なものは加えない、シンプルに」と仰っていた西原金蔵シェフの言葉が頭の中に蘇った瞬間でした。「足す」のではなく「引く」のだと。


「甘酒」と言えば、日本神話発祥の地として知られる宮崎には、甘酒にまつわる説話があります。都萬(つま)神社の祭神である木花開耶姫(コノハナサクヤヒメ)が3人の皇子を同時に育てる際に母乳が足りなくなり、田を作って稲(米)で甘酒を造り3人の皇子を育てたと伝えられているそうです。また、実際には江戸時代からサプリ代わりに飲まれていたという甘酒。元々は井戸などで冷やして飲んでいたとか。暑い時期の夏バテ防止にも飲まれていたのかも知れませんね。

牛乳の甘酒!?宮崎発、日本で初めて麹菌を利用した美味しい「百白糀」

ところで、「甘酒って、お酒を赤ちゃんに飲ませるの?」と思った方いませんか?甘酒には、酒麹で造るアルコールの含まれるものと、「百白糀」にも使用する米麹で造るノンアルコールの2種類があるそうです。そして、昔から飲まれてきたノンアルコールの甘酒は米麹と水だけで作られていたそうです。米麹に熱を加えると麹菌は米を糖化させ甘酒になります。この甘酒に牛乳を加えて生まれた牛乳甘酒には、なんと牛乳の約100倍、ヨーグルトの26倍以上の遊離アミノ酸が含まれることが宮崎県商品開発センターの成分分析で明らかになったそうです。そして、白水舎が創業100年を迎えられるようにとの願いを込めて「百白糀」の名前が商品につけられました。体内では生成されない必須アミノ酸9種類が入っていることから、医療や美容の分野からも注目を集めているそうです。

そして、この百白糀を使って作ったという食パンをいただいてみました。水の代わりに百白糀を、そして砂糖は不使用。トーストして温められた食パンから香り立つ百白糀の癒されるような甘酒の香り。香りからも「甘み」を感じられます。モチモチっとしてしっかりした重厚感さえあるトーストは、一枚でしっかりお腹も満足。この他にも、スイーツ作りに、また冬のお鍋のダシに加えてもよさそうです。我が家でも今年の冬は「百白糀鍋」が登場しているかも。その他、アルコールが苦手な女性の方でも百白糀を使ったカクテルならグビグビいけちゃうかも知れません。そう考えただけでもこれからの用途はますます広がりそうですね。是非、皆さんのアイディアでいろんなものにチャレンジしてみてください。


2010年の口蹄疫発生でダメージを受けていた宮崎県の酪農家の方々のためにも、何か役立てる付加価値のある商品を、との思いもあって発案されたという牛乳甘酒「百白糀」。米に花が咲いたように生えるカビの意を現しているという「糀」という文字。この「百白糀」のラベルデザインのように、皆様の体内にも健康の美しい花が咲くことを願わずにはいられません。

紹介しているお店
白水舎乳業

※掲載情報は 2015/05/29 時点のものとなります。

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キュレーター情報

岩切あけみ

MC・フードコーディネーター

岩切あけみ

宮崎県生まれ。現在、宮崎県を中心に式典・イベント・パーティ等のMCとして活動中。テレビ・ラジオのパーソナリティ時代に「食のレポーター」として活動したことがキッカケで「食」の世界に興味を持ち「トータルフードコーディネーター」の資格を取得。フードコーディネーターとして宮崎食材に係るレストランイベントやプロモーションに参加。コーディネートから司会までトータルで手掛け、宮崎や東京の料理人たちと繋がりながら、独自のコーディネート・スタイルを確立中。その他、サービス接遇・ビジネス検定・秘書検定・医療事務等の資格を持ち、講師として教壇に立つことも。まだまだ「好奇心」が止まらない宮崎県人。【主な仕事】MC / フードコーディネーター / 百貨店等のアドバイザー / スーパー等の店舗インテリアコーディネート 等

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