発酵の常識を超えた!浅草で出会った口どけ最高のメロンパン

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絶品ジャンボめろんぱん その秘密とは……

発酵の常識を超えた!浅草で出会った口どけ最高のメロンパン

通常のパンを作る時の発酵時間は30分から40分。この発酵に際する温度計測も重要で、温度計を使って正確に行う。発酵とは、パンの良し悪しを決める大きなポイントの一つである。その発酵の常識を超えたメロンパンに私は出会った。

発酵の常識を超えた!浅草で出会った口どけ最高のメロンパン
発酵の常識を超えた!浅草で出会った口どけ最高のメロンパン

場所は浅草雷門近くの路地、花月堂雷門店。昭和レトロな古民家の店内は、焼きたてのメロンパンの甘くて香ばしい香りでいっぱいだ。シャボン玉や、ビニール風船、懐かしいおもちゃが壁一面にディスプレイされている階段をあがると、2階は喫茶のスペース。床は畳になっていて、靴を脱いであがる。足から伝わる畳の感触が、なんとも心地よい。昭和時代のブラウン管テレビもなかなかの存在感で、ノスタルジックな気分に浸るような、どこか異世界に踏み入れた感覚になるような、不思議な空間。

発酵の常識を超えた!浅草で出会った口どけ最高のメロンパン

そんな中でいただけるのが、花月堂社長の結城さんが作る“ジャンボめろんぱん”である。失礼なことを申し上げるようだが、初めてお会いした時はメロンパン職人さんとは知らず、どこの国のイケメンキックボクサーなのかと思ってしまった。しかし、その手から作られるメロンパンは、驚くほど繊細で、優しい。ふわっふわで、ひとかじりしたあとに口の中からスーッと消えていくようだ。“ジャンボ”サイズのはずであったのに、女性の私でもまるまる一つ、ぺろりと完食してしまった。

発酵の常識を超えた!浅草で出会った口どけ最高のメロンパン

美味しさの秘密は、大学で発酵学をみっちり学んだ結城さんだからこそ成せる、常識を超えた発酵方法にある。それは、通常ならば過剰発酵といわれる、3時間もの時間をかけ発酵するという方法だ。本来、過剰発酵といわれるまで長時間発酵したパンは、パサついてしまったり、中身が粗くなったりしてしまいがち。しかし、結城さんならではの技術で、極限まで膨らませ、しっとりとして口どけも良く、軽さのあるメロンパンができあがる。しかも、温度計も使わない。その時その時の、自然環境に合わせて調整するのだ。まさに結城さんの知識と技術の結集。焼き立ては最高のおいしさだ。

結城さんだらこそ作れる、他では決して出会えないパン。一度食べたら病み付きになること間違いなしです!

※掲載情報は 2015/04/17 時点のものとなります。

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キュレーター情報

和田千奈

料理研究家

和田千奈

大学卒業後、国内航空会社へ就職、客室乗務員として各地を飛び回る。その中で食の尊さを改めて感じ、在職中に食生活アドバイザーの資格を取得、退職して大手調理器具メーカー主催の料理教室アシスタントを経て独立。
料理教室講師、商品開発、販売促進に伴うレシピ作成や雑誌でのレシピ連載、レストランにおけるメニュー開発、ケータリングなどの分野で活動中。
講談社おともだち・ゼクシィなど様々なメディア、雑誌でレシピ掲載。
日本橋三越にてセミナー定期開催中。
大手食品メーカーでの商品開発、販売促進に伴うレシピ作成・スタイリングなど。

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