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ショコラは想像のその先へ。物語を紡ぐ「アンダーグラウンド・チョコレート・アワード 2021-2022」
兵庫県三田市のウッディタウンと呼ばれる閑静な住宅街の一角、1500坪の敷地に8つのスイーツ専門店が集まる商業施設「PATISSIER eS KOYAMA(パティシエ エス コヤマ)」。
オーナーシェフ 小山 進 氏が手掛けるメインショップのパティスリー、チョコレート専門店、マカロン&コンフィチュール専門店、パン専門店、子供のためのパティスリー「未来製作所」、菓子教室やギフトサロンなどが集まる空間は、まさに 「The Sweet Trick(お菓子でいたずら)」のコンセプトを表現した世界。
驚きと喜びをお菓子に吹き込み、 小さいお子様からお年を召された方まで幅広い世代のお客様に美味しさと楽しさを届けてくれる場所です。
スペシャリテである「小山ロール」や「小山ぷりん」など、一般的にはパティスリーのイメージも強いかとは思いますが、ショコラの実力は世界をも魅了。
フランスのショコラコンクールで初出品以来8年連続最高位を獲得し、 2019年にはフランスで最も権威あるショコラ愛好会「C.C.C.」より、「世界のトップ・オブ・トップ ショコラティエ100」のうちの一人として表彰されているオーナーシェフの小山 進 氏。
美味しく、さらに本質にこだわるショコラが多くなってきた今。
ショコラが紡ぐバトンは次の段階にまで進んでいる事をご存知でしょうか。
私もそれを感じたのは「PATISSIER eS KOYAMA(パティシエ エス コヤマ) ショコラトリーROZILLA」から毎年新作として展開されるショコラに出会った事がキッカケです。
ショコラを口の中で溶かすたびに広がる風味や、鼻腔を抜ける香りは、まさにテロワールを活かしたガストロノミー。
味覚を研ぎ澄ませて、じっくり目を閉じて。
ひと口で食べ切らずに4分割以上、ゆっくりと楽しみたくなるショコラ。
毎年新たな味覚との出逢いは勉強になるので、新作が登場する季節が楽しみの一つになっています。
チョコレートアイテムの中でも代表作となる「SUSUMU KOYAMA’S CHOCOLOGY」。2021のテーマは「魂のバトン~つなぐ想い~」。
コロナ禍で移動や食事の機会も制限され、活動を自粛せざるを得ない状況だったにも関わらず、創作に注力出来たのは「創作のお役に立てるよう、 あらゆる手を尽くして何かお手伝いをしたい」という思いで全面協力してくださった素材提供者の存在があったから。そんな彼ら存在をはっきりと伝えたい、と語る小山氏の強い想いが反映されているのだとか。
今回、私が驚いたのは「SUSUMU KOYAMA’S CHOCOLOGY」と同時期に生まれた個性派集団
「UNDERGROUND CHOCOLATE AWARD 2021-2022(アンダーグラウンド・チョコレート・アワード)」。
内容:微酸金萱(びさんきんせん)+アーモンドミルク/一眞坊グアテマラコーヒー+アブサン/Green(ピスタチオ&抹茶)/コヘンルーダ+マンゴーパッション/梶谷農園秋摘みハーブ+苺/京番茶キャラメル+栗/クラフトコーラ+グリオットチェリー/赤ワインの葉+ポルト酒フランボワーズ
2021年の創作は、CHOCOLOGYのテーマでもある「魂のバトン」を根底に宿し、ここ数年魅了され続けている「お茶」だけでなく、フレッシュハーブやクラフトコーラなど、コロナ禍だからこその出会いや、以前から温めていたアイデアを具体化。外出機会の少ない中で得た貴重なインプットを最大限に活かしたいという思いで、様々な背景を持つ素材や発想をフルに活かし、一層、ガナッシュの二層、パート・ド・フリュイとの二層といった構成でそれぞれ自由に表現されています。
2022年に発表された新作ショコラ 8アイテムはどれも個性的かつミクソロジーでもあり、ガストロノミー。
ミルクのような甘い香りと評される《金萱茶》。
「発酵途中で真空にする」というオーナーシェフ 小山 進 氏らしい手法を組み入れることにより、金木犀のようなフローラルな酸味が加わった台湾烏龍茶を、ペルーとインド 2種のカカオでガナッシュに。さらに隠し味でアーモンドミルク味のチョコを極薄く塗り込み完成した[微酸金萱(びさんきんせん)+アーモンドミルク]。
小山氏が物作りのフカボリストとして大尊敬しているという、丹波篠山市の「一眞坊」蕎麦職人 小川 氏。そんな小川氏自らが選び抜いた豆を手網焙煎させてポテンシャルを最高に引き出した《グアテマラ ラ・グラヴィレア》と、グアテマラ産ショコラノワールをマリアージュさせ、アブサンのガナッシュとペアリングさせたマニアックなショコラ[一眞坊グアテマラコーヒー+アブサン]。
『今まで”色”をモチーフにショコラを創ることもあったが、緑と緑は色々ある中で、前から試してみたかった緑のペアリングは”ピスタチオ”と”抹茶”の組み合わせ。』
それぞれが特質し人気が高い素材なだけに、それぞれの良さをどうマリアージュさせるのか、どう引き立て合わせるのか個人的に最も気になったショコラ[Green(ピスタチオ&抹茶)]。
オーナーシェフ 小山 進 氏が東京下町の和菓子 コース料理で出会った個性的なハーブ《コヘンルーダ》。
食べた瞬間に迷わず『マンゴー&パッションとペアリングさせる』と即決したほど印象的な素材だったそうです。
昔から沖縄本島北部で自生し、八種類の特殊成分(アルカノイド)を含む薬草としても愛用されていた《コヘンルーダ》別名:イサ(医者)ナカシ(泣かす)草。
ヨモギのような香りと、深いフルーティーさを楽しめるショコラ[コヘンルーダ+マンゴーパッション]。
知り合いの料理人から提供された《広島梶谷農園のハーブティー》との出会いも、この苺という素材のポテンシャルを活用するのにベストな組み合わせだったのだそう。
素材の声が聞こえているんじゃないか?と思えるほど、絶妙なバランスで美味しさや旨さ、さらにはほんのりと身体の奥底でふわっと心地よく広がる渋味なども纏め上げてしまう[梶谷農園秋摘みハーブ+苺]。
『数年前から栗の鬼皮を燻し、その香りをつけたキャラメルと栗のショコラを作りたかった』と長年の構想が、”番茶”との組み合わせで辿り着きカタチになった[京番茶キャラメル+栗]。
《クラフトコーラ》を作る人が国内でも増え、子供の頃から『コーラってなんだ?』と大人になっても謎だったというオーナーシェフ 小山 進 氏は、『なるほど!自分流のコーラをショコラで表現しよう』と創りあげたのが、隠し味を加えた[クラフトコーラ+グリオットチェリー]。
《赤ワインの葉》との出会いからフランボワーズとのペアリングを思いつき、そこからボルト酒のマリアージュへ。少し甘みを加え全体の調和を強めることで、凄くチャーミングで優しいショコラが出来上がったという[赤ワインの葉+ポルト酒フランボワーズ]。
それぞれ、今まで出会ったことのない未知の味覚体験がふわっと口の中に広がり、目を閉じ、徐々に溶け込んだ瞬時に瞼がグッと開くような驚きを体感させてくれる「UNDERGROUND CHOCOLATE AWARD 2021-2022(アンダーグラウンド・チョコレート・アワード)」。
この8粒と出会い、物語だけでなく、奥深さに惚れてしまいました。
バレンタインに限らず、驚くような「UNDERGROUND CHOCOLATE AWARD 2021-2022(アンダーグラウンド・チョコレート・アワード)」の味覚体験で、是非とも特別な時間を過ごしてみてください。
※掲載情報は 2022/02/06 時点のものとなります。
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キュレーター情報
スイーツコンシェルジュ アドバンス
佐藤ひと美
【日本スイーツ協会】
スイーツコンシェルジュ アドバンス認定者
としてwebサイトを利用したスイーツライターとしてスイーツ情報や、各地方のスイーツ、グルメ(レストランデセール)情報発信しながら、スイーツの裏に隠れている由来や歴史・シェフの想いなども多くの方へ伝えていけるよう執筆活動しております。
『もっともっと素敵な食べ物に出会いたい!』
特にショコラをこよなく愛し毎日2~3ブランドのチョコレートは頂くチョコホリックLifeStyleの中、幸せショコラ、スイーツ、グルメを探し求めて西へ東へ探求しに幅広く新情報の入手にも力を入れて毎月2回は東京上京して旬のスイーツや、こだわりのお持たせ土産等を探索。
今まで訪れたパティスリー・ショコラトリーは本格派専門店から有名ブティック、地域密着型ブティックなど幅広く、1000ブランド以上を訪問し、3000ブランド以上の自身が食べてきたスイーツ情報や、魅力を日々ブログ媒体を活用し伝えております。
名古屋を拠点とし、2014年12月よりスイーツコンシェルジュ佐藤 ひと美presentsスイーツツアーイベント主催もスタート。