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海を知り尽くした人々が作る海苔の佃煮
やっと出会えた。長い間、海苔佃煮を探してきた。なかなか見つからなかった。口当たりはよいが海苔の繊維が感じられないほど溶かしてしまったものもある。新鮮とうたいながら磯の匂いが強烈過ぎて腰が引けるものもある。海の畑がうみだす幸を使うだけに、扱いは極めて難しいのだ。私が求めていたのは、添加物のない海苔佃煮。なおかつ海を目一杯感じることのできる最高の鮮度を持った海苔佃煮が食べたかった。
灯台下暗しというのだろうか、石川県輪島市の観光大使になって、輪島市朝市組合の組合長である、小林政則さんに出会った。最初は干物が美味しいのでそればかりを頂いていたのだが、あるときフェイスブックで、小林さんの『のり佃煮』が美味しく、地方で販売したところ、110瓶がたちまち完売したという話を聞いた。期待を込めながら、小林さんの手作りのり佃煮の封を開けた。なんということだろう!海苔の繊維の食感が心地よい、甘みの塩梅が真によろしい。のり佃煮を巻き込むようにして飯を食うと止まらない。すべて手作りの感動だ。輪島は海辺に面した町、海を知り尽くした人々が作る。本物ののり佃煮だ。
大鍋で1時間半煮込む。手で回しているから繊維が残っている。輪島朝市で買える極上のり佃煮だ。ご飯にのせれば、あまりの美味しさに食べすぎてしまうかもしれない。
※掲載情報は 2015/02/23 時点のものとなります。
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キュレーター情報
小説家・テレビプロデューサー
今井彰
小説家です。
新刊小説「光の人」(文藝春秋)を出版しました。1000人の孤児を救った青年の話で、何度も涙すると、反響をいただいております。是非読んでいただき、感想をお聞かせください。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163908977
「光の人」(文藝春秋)
他には「赤い追跡者」(新潮社)「ガラスの巨塔」(幻冬舎)を出しています。
昔はNHKのエグゼグティブプロデューサーで、プロジェクトX~挑戦者たち~を196本作りました。今でも伝説の番組として大事にしてもらい、ありがたい思いです。
食に関する番組は数多く作ってきましたので、ユニークかつ美味なものをお伝えできると思います。また石川県輪島市の観光大使をつとめ、奥能登の新鮮な食材に出会った経験も役に立つかもしれません、
それ以外には、大学の教授、ラジオのパーソナリティ、鎌倉シャツTexTeqの専属モデルなどもしてきました。色んな仕事をしてきましたが、いつもベストのものを創作し、発信してきました。ippinでも皆さまと一緒に楽しみたいと思います。