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有限会社 東企画室
ドリンカレー
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Facebookのフィードを見るともなく見ていたら、知人が面白いものを投稿していた。いつもなら流してしまうその投稿がなぜだかその日はとても気になった。
カレーは飲み物、なんていうシャレを芸人さんが言っていた頃があった。もともと煮込み料理だし、種類によってはスープに近い仕上がりのものもあるカレーという食べ物。そしてスープは「飲む」という表現することが当たり前。なので「カレーを飲む」という言い方はそれほど驚きもせずに受け入れていた。ところがわたしのようなカレーの偏屈人ではない普通の人々はカレーが飲み物である、という言い方がとてもおもしろいと感じるらしい。実際に飲み物としてカレーを作ったレストランなどもあったが長続きはしなかったようだ。
そんな中で「飲むカレー」というキーワードが目に飛び込んできた。件のフィードのリンクを辿ると「ドリンカレー」というものらしい。そう、カレーは飲み物、ではなく、飲むカレーであった。ご縁が繋がりドリンカレー、手元にやってきた。パッケージの言葉を借りれば、
「ドリンカレー」は、インスタントコーヒーのようにカレーのパウダーを、さっとお湯に溶かして飲む、新しいタイプのホットドリンクです。“飲むカレー”として、スパイスを摂取できる「ドリンカレー」で毎日をもっとHOTにお過ごしください」
とのこと。なるほど。インスタントコーヒーというたとえばわかりやすい。手軽にいつでもというイメージだ。
さて、パッケージの封を切ると、香ばしいスパイスの匂いが溢れてくる。細かめのパウダー状で、薄いベージュ。もしかするとカレー粉とどこが違うの、と勘違いしてしまう人もいるかもしれない。しかし、カレー粉をお湯で溶かしてもカレーにはならないのだ。きちんと調味を考えないとカレーという味にはならない。
シンプル、シックなデザインのパッケージを裏返してみると原材料などが書いてある。なるほど、スパイスだけではない。野菜パウダーやチキンコンソメなども入る。これらがないとカレーとして完成しないであろうことは容易に想像がつく。
また、グルテンフリー、化学調味料や乳化剤、保存料、香料、着色料などが不使用となっており、価値が高い。
お湯を沸かして溶かしてみる。何しろお湯を注してよく溶いて、それだけなのだ。まさにインスタントコーヒーと同じように日々飲める。これは便利そうだ。
ちょっと驚いたのが思ったよりもよく溶けること。きちんと熱いお湯を使ってちゃんとかき回してあげればそれほどダマにもならずにきれいに溶ける。きちんと溶けているそれを飲むのとダマが残ってしまっているものとでは食体験が違ってくる。大事なポイントだ。きちんとと課さねばいけない。かき混ぜているとスパイスのよい香りが湯気とともに登ってくる。
ひとくち含んで口をついた感想は、「おもしろい!きちんとカレーらしさがある。」ということ。けっしてスパイスの煎じ薬ではなく、カレーの味わい。だがしかし、いわゆるカレーライス的なものではなく、その土台にインドのスパイス料理の背骨のようなものが見える。そこがいい。味わいに苦味と酸っぱさのニュアンスがある。ここらへんがこのドリンカレーのキモであろう。クミンやコリアンダーなどのふわりと熱いお湯で生き返るスパイスの香りの楽しさがこんなに簡単に楽しめるのはちょっと代替えを探すのが大変なのではないか。
そしてスパイシーなだけではなく旨味がきちんとあるので幅の広い層からも受け入れやすいだろう。このバランスに落とし込んだのは秀逸。それもパウダータイプでここまで完成度を追い込んでいるのは、大したものだと感じる。飲むと満足感が大きく、小腹が空いた時に炭水化物やスナックに逃げないで済むのはちょっと嬉しい発見だった。コーヒーなどではこうはいかない。
ランチなどのとき、サンドイッチやハンバーガーなどのお供にも使えそうだ。甘い味ではない飲み物の強みというわけだ。
パウダータイプの物のメリットは、味の濃さ、強弱を好みと体調を考えて自分で調整できるところ。それと調味などに使えることだ。そこで少しアレンジを試してみることに。
カレーおじやを作ってみたのだが、これが抜群にうまい。醤油をひとたらしすると和風のニュアンスが出る。これがまたいい。風邪をひいて体を温めたいときなどに食べるといいのではないだろうか。
カレーたまごかけごはん。これが意外やよくあうのだ。これも醤油をひとたらし。なかなか想像しづらい組み合わせだが面白い。なにしろパウダータイプ。味の調整もお手軽で、うっすらも濃い味も自由自在となるゆえ、好みの味を作り出しやすい。ぜひ試してほしい。
サンドイッチアレンジもよかった。サンドイッチのフィリングに振り掛けると味のニュアンスが変わる。カレー味というところまで使いすぎないようにバランスをとると、これがすごく美味しくなる。面白いほど印象が変わるのだ。これはぜひ試してもらいたい。
いろいろと使い出が良く、意外やきちんと本格的なスパイシー感を持つスープがポットとカップひと組だけで手元で手に入る。これは放っておけない。
アウトドアに持ち出すのもいいだろう。お湯だけでいいというのは山やキャンプで強い。職場に常備もアリかもしれない。きっと気分転換になる。
わたしはプレゼントにいいな、と思った。少量のパックは自分でラベルを貼って名刺がわりにどなたかに差し上げたいくらい気に入った。
毎日の習慣にして、スパイスの力で冷え性などをやっつけてみたいと思っている。
※掲載情報は 2018/12/31 時点のものとなります。
カレーライター・ビデオブロガー
飯塚敦
食、カレー全般とアジア料理等の取材執筆、デジタルガジェットの取材執筆等を行う。カレーをテーマとしたライフスタイルブログ「カレーですよ。」が10年目で総記事数約4000、実食カレー記事と実食動画を中心とした食と人にフォーカスする構成で読者の信頼を得る。インドの調理器具タンドールの取材で09年秋渡印。その折iPhone3GSを購入、インドにてビデオ撮影と編集に開眼、「iPhone x Movieスタイル」(技術評論社 11年1月刊)を著す。翌年、台湾翻訳版も刊行。「エキサイティングマックス!」(ぶんか社 月刊誌)にてカレー店探訪コラム「それでもカレーは食べ物である」連載中。14年9月末に連載30回を迎える。他「フィガロジャポン」「東京ウォーカー」「Hanako FOR MEN」やカレーのムック等で食、カレー関係記事の執筆。外食食べ歩きのプロフェッショナルチーム「たべあるキング」所属。「ツーリズムEXPOジャパン」にてインドカレー味グルメポップコーン監修。定期トークライブ「印度百景」(阿佐ヶ谷ロフトA)共同主催。スリランカコロンボでの和食レストラン事業部立ち上げの指導など多方面で活躍。