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由布院の街作りの味「亀の井別荘の栗きんとん」
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紅葉も終わり冬支度が始まっている。
秋の由布院は美しい憧れの土地だ。
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朝霧の由布院は幻想的だ。
今では、行きたい温泉地ランキングで常に上位をキープ。
海外からのお客様が多い場所となったが、
昔は別府の奥座敷として、しっとりとした雰囲気を残し、
文人たちなどが集う知る人ぞ知る温泉地だった。
ほぼ無名の温泉地がこれだけ有名になったのは、3人の仕掛人がいたのだ。
「まちづくり」への熱い思いがあったからだ。
亀の井別荘、玉の湯、山のホテル夢想園の二代目が
海外を旅し、未来の由布院のデザインを描いたといわれている。
3人でヨーロッパを旅した時に、ドイツのバーデンバーデンに行き、衝撃を受ける。
団体の慰安旅行の温泉地ではなく、
個人をターゲットにした、非日常の癒しの保養地。
ここに由布院の未来を重ねたのだ。
日本に帰ってから、亀の井別荘の中谷健太郎さんは「メディア戦略、お友達戦略、口コミ戦略」をしたという。
基本はコミュニケーションと飲ミニケーション。
東京から人を呼び、由布院を感じさせ飲ませ、自宅に泊まらせたのだという。
玉の湯の溝口薫平さんは、学者肌で植物の生態に詳しく、
「多様性のある森が人を癒すのだ!」と木から森を育て、旅館を置いた。
未来をデザインしてビジョンを描き、核をつくる。
夢と理想を語る男達に惹き付けられたマスコミ、お客(ファン)、地元の人が
出会い、
雪玉が転がり、周りに雪をまとうように町づくりは大きくなって行った。
30年かかって由布院はつくられたのである。
男達の人生の時間を使って、由布院はゆっくり、時に自治体や地元民と衝突し、和解し、融合し街を作って行った。
何も無かった金鱗湖は、今は人が溢れている。
海外から、時間とお金をかけてやってくる場所になった。
町おこしの成功事例といわれる由布院。
由布院の大好きなカフェが玉の湯さんの中にある。
すぐに売り切れてしまうアップルパイが名物。
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薄いパイ生地の上に、
光が透けて見えそうな薄いりんごが層になって並ぶ。
ナイフをあてるとすーっと切れて
短冊のようになる。
口に含むとりんごの繊細なコンポートが踊り出す感じ。
あ〜幸せ〜。
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(撮影 溝口薫平さま)
森の中のティータイム。
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しかし、このアップルパイは持ち帰りができない。
この場所でしか味わう事ができないのである。
是非お試しいただきたいので、ご紹介させていただいた。
では、お持ち帰り、お取り寄せできるものはないだろうか?と
亀の井別荘さんに移動した
ご案内いただいたのは、なんと
亀の井別荘当主の
中谷健太郎さん。
金鱗湖の麓の亀の井別荘の庭は、解放されている。
その入り口に売店があり、
亀の井別荘のメガネにかなった地元の物がおかれている。
秋を感じさせる栗きんとん。
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九州の栗を使い炊き上げた栗きんとんを見つけた。
栗の風味と甘く炊き上げた上品さで、
一口で満足。
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一日に一切れずつ食べて、
味わうほどに朝霧の由布岳や
静かに、熱い思いで街を作った人達を思う。
持続可能な観光(ツーリズム)を描く。
日本が忘れているものを由布院が教えてくれる。
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街作りの達人が集う由布院の香りをお届けしょう。
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広葉樹の多い森。
今年の色づきは特に鮮やかだったらしい。
自然のうつろいの中に本当の癒しがある。
都会に疲れた者が求める場所。
年末モードでお疲れの皆様。
由布院の香りでちょっと一休みしませんか?
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地域おこしの神様と。
※掲載情報は 2018/11/25 時点のものとなります。
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キュレーター情報
タレント・新潟食料農業大学客員教授
大桃美代子
地域活性イベントも各地で行ってきたタレントとして、ニュースをはじめ、料理、クイズ、バラエティ、情報番組と、幅広い分野で活躍。 韓流にはまり、韓国に語学留学をするほど韓国好き。訪問回数も非常に多く、映画・ドラマ・文化・観光名所だけでなくグルメからパワースポットまで幅広い韓国情報通。 「阪神・淡路大震災」は大阪滞在中に、「中越地震」を新潟県魚沼市の実家に帰省中に被災し、災害と復興について考えるきっかけに。風化させないことをテーマに情報発信や、復興の為の地域活性化にも携わる。雑穀エキスパート、ジュニア・野菜ソムリエ、おさかなマイスター・アドバイザーの資格を取得するなど食育や農業に関心が高く、地元の新潟にて古代米作りもする。『桃米』として販売中。 地域活性化に取り組む団体を支援するため全国地方新聞と共同通信が設けた『地域再生大賞』選考委員を務め、各地の取組みを視察。様々な地域での取組みを紹介する講演が好評を得ている。そのほか『リアル桃太郎電鉄』、『熊本ワイチャ会議』…など、地域活性イベントも各地で行ってきた。