うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー

うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー

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うかいのもてなし、その想いがそのまま家庭の食卓にやって来た

うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー

去年から今年にかけて、ご縁あってうかいグループの各店におじゃまするチャンスが何度かあった。
大手町の『ル・プーレ ブラッスリーうかい』、『六本木うかい亭』と『六本木 kappou ukai』。そして『とうふ屋うかい 大和田店』。どの店も大変に心地の良い上質な世界観を持った素晴らしいレストランだ。

うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー
うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー

大手町、ホトリアの1階にある『ル・プーレ ブラッスリーうかい』には取材でうかがったが色々と驚かされた。うかいの看板にいつわりはなく当然上質ではあるが、カジュアル使いにいい店になっているのが印象的だった。フランス製の専用オーブンで丁寧に焼き上げるロティサリーチキンをメインにした料理構成、価格帯も幅が広いので気楽に使えるのが嬉しい。大手町の新しいビルの道路に面した1階という立地にも関わらず、奥まったファサードの前に上手に配された庭石と少しの草木で外からの視線を覆い、尚且つその緑と皇居の緑を借景とし、落ち着いた空気を醸し出す。うかいとしてのアイデンティティをきちんと表現していて素晴らしい。

うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー
うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー

『六本木うかい亭』と『六本木 kappou ukai』は、オープニングのレビューにうかがった。これはもう王道の素晴らしいレストラン。美しい調度品に目を奪われ、上質なもてなしに心癒され、美味なる料理達に魂を揺さぶられる。
『六本木うかい亭』は鉄板焼きの店。印象的な女性の描かれる日本画が飾られたレセプションを抜けて案内をされる席は鉄板を囲む艶やかな朱のカウンターが印象的な個室で、その個室に集まった数人だけのために料理人が目の前で腕をふるってくれる。肉はすべて純但馬牛、但馬系統牛のみで理想肥育される田村牛。舌がとろけて無くなるのではないかと心配になる美味しさであった。忘れ難い。

うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー
うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー

並んで店を構える『六本木 kappou ukai』は日本各地から選び抜かれた季節の食材を使った独創的な和の食卓。シックなウェイティングバー、上品なゴールドの壁に藤が刻まれるそこを通り抜け、こじんまりと包まれるようなプライベート感溢れる個室に案内いただいた。華やかな職人の技を最初から最後まで楽しめるカウンターも用意される。どちらも料理人の手さばきを楽しむことができる魅力的な場所だ。伝統的な和食からもう一歩踏み出した新しい世界観がある。この時は春であったので筍や旬の魚を生かした料理を楽ませてもらった。

うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー
うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー

直近でおじゃました『とうふ屋うかい 大和田店』は心和む素敵な世界観を持った場所。そこだけが江戸の町から時間と空気そのままに切り出してきたかのような錯覚を覚える。庭には池があって朱が美しいちいさな橋が架かり、時折、鯉が跳ねる音が聞こえる。赤い提灯が並び、縁台に赤い座布団。池のほとりにはかまどが設えられ羽釜の中には冷たく冷やしたほうじ茶がなみなみと満たされる。粋なもてなしというのはこういうことであろう。建物のなか外、どこも情緒溢れる風情で、調度も灯りもセンスよくバランスされており、見る場所見る場所が目に心地いい。家具、柱に至るまでエセでは醸し出せぬ「嘘のない世界観」が見て取れる。しかしそれらに圧倒されるのではなく、あくまで心地がいい。おいしいとうふ料理ともてなしであたたかな気持ちでいっぱいになった。

 

他の各店もそうなのだが、うかいはその世界観の作り込みが素晴らしい。
「一店ごとの明確なコンセプトに基づき歴史的な背景のある建物を移築し、日本の建築美と西洋の美術品の伝統美を融合させた、物語のある食空間を演出。季節ごとに選び抜いた食材を心と技で、最高の料理に仕上げる、うかいならではの至福の料理。そして、人の温もりの感じられるおもてなし。創業より今に伝わるうかいの心。この3つの要素が、うかいの世界を作り出しています。」ホームページより思わず全文いただいたが、本当になんのブレもなく、この通りこのままなのだ。そこに驚かされる。

 

そんなうかいでの何回かの特別な体験の後にわたしを招待してくださった方からプレゼントが届いた。箱を開けるとレトルトカレーが入っていた。「うかい亭 ビーフカレー」、「うかい亭 ハッシュドビーフ」、「うかい亭 ビーフシチュー」の3種。

 

おやおや。

 

うかいの各店ではカレーライスを出す店はなかったはずだが。
聞けば、うかいの世界観を楽しんでいただいた後で、その余韻をこのギフトで思い出していただければ、とのこと。ありがたくいただくこととした。

うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー

封を切ると、とたんに上品な欧風カレーの香りが漂う。これは期待ができそうだ。

うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー

ごはんに合わせてやって盛りつける。気のせいかもしれないが、高級な雰囲気が漂う。いや、気のせいではない。見れば大きく美味しそうな肉がカレーの湖面から顔を出している。ちょっとそこらへんのお肉ではないぞ、というオーラが漂う。
説明を読むと丹念に育てられた黒毛和種のビーフをうかい亭料理長が自ら選び抜いてのこのカレーへの起用なのだそう。うん、確かにこのお肉、旨い。柔らかく、噛み締めると食感良く繊維の間から旨味が滲み出る感がある。きちんと存在感がある脂身部分の美味しさに舌が悲鳴を上げている。

 

牛肉と野菜と肉の旨みがたっぷり溶け込んだカレーソースはクリームやバターの強い香りと旨味感じる正統派の欧風カレー。きちんと上質な風味が堪能できる。奥行きの深さとしつこくならず甘すぎず、というバランス感覚は素晴らしい。

うかいでの幸せなひと時の記憶が蘇る上質ビーフカレー

ひと口目、欧風カレーと認識して正直飽きるかもしれない、と思ったのだがなんのことはない、夢中で食べ切って、もう少し欲しいという気持ちが残った。
欧風カレー、なかなか難しいもので、繊細なコントロールが効いておらず、単純に濃厚でリッチなものを目指しただけのものも多い中、「うかい亭 ビーフカレー」は上出来のバランス感覚を持っていた。

 

うかいでの素晴らしい体験を思い出しながらカレーを食べ進める。なるほど、これだけのきちんと美味しいビーフカレー。うかいならではの肉選びとこだわりも感じられ、あの素敵な思い出を曇らせるようなものではなかった。ハッシュドビーフとビーフシチューも期待ができる。楽しみになってきた。

 

うかいにおじゃまする度に思うことがあるのだが、大人が覚えておくべき場所、然るべき時に人を連れて訪れ、恥ずかしい思いをしないで済む場所、という認識がある。
このカレーやビーフシチューなども同じく、大人が覚えておくべきギフトであり、差し上げて恥ずかしい思いをしないで済むものとして覚えておかねばと思った。

 

このギフトを素敵な方に差し上げて、それをきっかけにうかいに誘うなどはいかがだろうか。

※掲載情報は 2018/09/25 時点のものとなります。

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キュレーター情報

飯塚敦

カレーライター・ビデオブロガー

飯塚敦

食、カレー全般とアジア料理等の取材執筆、デジタルガジェットの取材執筆等を行う。カレーをテーマとしたライフスタイルブログ「カレーですよ。」が10年目で総記事数約4000、実食カレー記事と実食動画を中心とした食と人にフォーカスする構成で読者の信頼を得る。インドの調理器具タンドールの取材で09年秋渡印。その折iPhone3GSを購入、インドにてビデオ撮影と編集に開眼、「iPhone x Movieスタイル」(技術評論社 11年1月刊)を著す。翌年、台湾翻訳版も刊行。「エキサイティングマックス!」(ぶんか社 月刊誌)にてカレー店探訪コラム「それでもカレーは食べ物である」連載中。14年9月末に連載30回を迎える。他「フィガロジャポン」「東京ウォーカー」「Hanako FOR MEN」やカレーのムック等で食、カレー関係記事の執筆。外食食べ歩きのプロフェッショナルチーム「たべあるキング」所属。「ツーリズムEXPOジャパン」にてインドカレー味グルメポップコーン監修。定期トークライブ「印度百景」(阿佐ヶ谷ロフトA)共同主催。スリランカコロンボでの和食レストラン事業部立ち上げの指導など多方面で活躍。

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