江戸時代から無添加、天然醸造にこだわる秋田角館は安藤醸造のいぶりがっこ

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冬の日照時間の少なさから生まれた大根のいぶし漬け

江戸時代から無添加、天然醸造にこだわる秋田角館は安藤醸造のいぶりがっこ

野菜が好きで、自宅にいる時は結構な量の野菜を食べています。トマトやキュウリ、キャベツ、レタスなどが多いですが、大根は卸して、ちょっと醤油をかけたり。そんな新鮮野菜も良いのですが、加工品も数多く出回っていますね。特に大根だとたくあんのように日持ちがするタイプもあって重宝します。そのたくあんですが、秋田では、いぶりがっこという名で知られています。名前のとおり、通常のたくあんではなく、それを燻したタイプ。もともとは秋田の冬は雪がしんしんと降り積もるために日照時間が少なく、秋に収穫した大根を天日干しにできず、天井から吊るして囲炉裏の熱と煙によって燻煙乾燥させたのが始まりだとか。古くは室町時代から伝わるとも言われています。でも実は昭和30年代にはその製法が次第になくなり、一旦ほぼ途絶えてしまったそう。それが40年代になって復活して現在まで続いているとか。

いぶりがっことクリームチーズの相性が絶妙!

江戸時代から無添加、天然醸造にこだわる秋田角館は安藤醸造のいぶりがっこ

なので様々な会社からも販売されていますが、僕がオススメするのは『株式会社安藤醸造』のもの。江戸時代の享保年間から地主として角館で商いを始め、もともとは副業で味噌醸造、醤油醸造などを行っていた会社です。昭和20年代からは専業となり、無添加・天然醸造にこだわって商品を作り続けています。こちらのいぶりがっこは「いぶりたくあん」という名称で、もちろん無添加。秋田県産の大根をこぬか、塩、砂糖という漬け原料で仕上げたタイプ。まさに自然な味わいで、実はこの手のいぶりがっこやたくあんがものすごく少ないのです。これをそのまま頂いても、コリコリっとした食感と香ばしさ、漬物の風味が素晴らしいのですが、実はクリームチーズとの相性が抜群。細かく切って合わせれば、洒落たおつまみにもなります。赤ワインとかがぴったり合う、いきなりの洋風な仕上がりに。ぜひお試しください。

 

※掲載情報は 2018/09/06 時点のものとなります。

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キュレーター情報

はんつ遠藤

フードジャーナリスト

はんつ遠藤

東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。

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