登山のお供に連れてって!スパイス香るナッツ&ドライフルーツミックス

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アウトドアで話題のトレイルミックスがスパイスをまとって登場

登山のお供に連れてって!スパイス香るナッツ&ドライフルーツミックス

気になっているミックスナッツがあった。『36チャンバーズ・オブ・スパイス』という気になる名前の会社の製品だ。単純にミックスナッツといってしまうのはちょっと違う、興味深いプロダクトだ。知ったのは渡辺玲先生のブログだった。

 

渡辺玲先生はクッキングスタジオ「サザンスパイス」を主催するカレーとスパイスの伝道師。インド料理をはじめとした日本を代表するスパイス料理の研究家だ。いろいろとお会いする機会があったり、スタジオがわたしが元住んでいた最寄り駅と同じ駅にあったりで仲良くさせていただいている。渡辺先生が監修を務めたこのミックスナッツ、その上製品名は「ボンベイトレイルミックス」と来た。興味がわかないわけがない。

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トレイルミックスという名前は本来山行、トレッキングなどで行動食、携帯食を指すものである。カロリー、栄養価が高く携帯しやすいという特性を持つ。
夢枕獏の山岳小説を谷口ジローが漫画化した「神々の山嶺」で、エベレストの冬季単独登攀を狙った羽生丈二がジョージ・マロリー(言わずと知れたイギリスの伝説的アルピニスト。エベレストへの世界初の登頂を果たしたか否かでしばしばロマンティックな議論を呼ぶ。なぜ登る?そこに山があるから、という言葉は有名)の遺体のそばで朽ちているのを主人公、深町誠が発見する。そして羽生のポケットから因縁ある行動食、1枚のチョコレートと一握りの干し葡萄を見つけるという印象的なシーンがあった。

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トレイルミックスは製品として販売されているものも多いが日本ではまだまだ輸入製品が多いようだ。ナッツを中心としてドライフルーツ、チョコレート、シード(種)などをミックスしてあるもの。アウトドアカルチャーとしては自分で配合を決めて作るというDIY文脈上にある。またトレイルランなどでハンガーノック防止などにも役立っているようで、より食べやすくするためにバータイプに整形したものもある。

 

さて、件の「ボンベイトレイルミックス」がなかなか手に入らない。販売は始まっているということで店を探したのだがなかなか見つからない。そんな折、友人のカレー研究家、一条もんこさんが「ボンベイトレイルミックス」をもっているから差し上げましょうと連絡してくださった。ちょうど幕張メッセで開催していた食品トレードショーのFOODEXで落ち合うことに。なんと彼女が『36チャンバーズ・オブ・スパイス』の方を伴って登場。驚いた。無事「ボンベイトレイルミックス」を入手。その後皆さんから開発のお話など色々と伺うことができて興味深かった。

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早速自宅に持ち帰り封をあける。ふんわりとスパイスの香りが上がり、期待が高まる。アーモンド、カシューナッツなどのナッツ類とレーズン2種、クランベリーのドライフルーツが入っており、それらがパウダースパイスをまとっている。

 

食べ始めると途端に夢中で食べ進めてしまう。これ、おいしい。
食べ進めると徐々に香りと辛さが高まるのが印象的だ。ナッツ一粒ずつ、ドライフルーツ一粒ずつを食べた時と、えいやと大量に口に含んだ時でその食体験が変わるのがとても楽しい。この変化、スパイスとナッツ、ドライフルーツのバランスのなせる技である。

 

その味わいだが、思い出すのがインドのスナック類。ナムキーンと呼ばれるナッツやポップライス、豆などが入るドライスナック。あの香りや味を思い出した。あちらはいささか下世話な味のものも多いが、この「ボンベイトレイルミックス」はパンチがああっても、下品な味わいには流れない。流石の渡辺玲先生監修だ。こだわりは細部にわたり、指定配合の特性ガラム・マサラを使用。そこに他のスパイスも加えてオリジナリティ高い妥協のないものに仕上がっている。

 

ドライフルーツは甘酸っぱさと辛さのミックスがとても楽しい。ドライフルーツとスパイスの親和性にはきっと驚く方もいるはずだ。大量に放り込むと甘味酸味とスパイスの香りにナッツの香ばしさと食べ応えで、少量でもかなりの口中の満足を得ることができる。これはトレイルミックスを名乗る食品なら大事なところだ。

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辛さはきちんと必要な分がある。日本人には強いのではないか、という意見もあるかもしれないが、意外や最近の日本人の辛いもの志向は結構なものがあり、そういう部分を考えると良いバランスだとわたしは思う。
トレイルミックスで喉が乾くであろう辛いものは、という方もいるかもしれないが、それは個人差。ちゃんと水を用意して自分でバランスを取るといい。そういうところ人任せにしてはいけないのだ。この味はむしろ甘いものが多いトレイルミックスの中でピカリと光る個性だといえよう。

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渡辺先生のブログではお茶やお酒のお供以外にサラダやライスのトッピング、パン生地に練り込むなどのアイディアも。これは目からウロコだった。
一条もんこさんのブログでは渡辺玲先生と一緒の写真が載っており料理に使う提案もあった。タマネギと鶏を塩炒めにして「ボンベイトレイルミックス」を入れてさらに炒めるというもの。これはよさそうだ。インド料理もナッツやドライフルーツは多用する。またアウトドア料理にはスパイスとの相性がいいものが多い。そんな使い方も面白いだろう。

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ムンバイの喧騒とナムキーンの香り。そしてダージリンから望むカンチェンジュンガ峰、その向こうにエベレスト。ちょっとロマンティックな想像力を掻き立てる小さなひと袋なのだ。

※掲載情報は 2018/03/21 時点のものとなります。

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キュレーター情報

飯塚敦

カレーライター・ビデオブロガー

飯塚敦

食、カレー全般とアジア料理等の取材執筆、デジタルガジェットの取材執筆等を行う。カレーをテーマとしたライフスタイルブログ「カレーですよ。」が10年目で総記事数約4000、実食カレー記事と実食動画を中心とした食と人にフォーカスする構成で読者の信頼を得る。インドの調理器具タンドールの取材で09年秋渡印。その折iPhone3GSを購入、インドにてビデオ撮影と編集に開眼、「iPhone x Movieスタイル」(技術評論社 11年1月刊)を著す。翌年、台湾翻訳版も刊行。「エキサイティングマックス!」(ぶんか社 月刊誌)にてカレー店探訪コラム「それでもカレーは食べ物である」連載中。14年9月末に連載30回を迎える。他「フィガロジャポン」「東京ウォーカー」「Hanako FOR MEN」やカレーのムック等で食、カレー関係記事の執筆。外食食べ歩きのプロフェッショナルチーム「たべあるキング」所属。「ツーリズムEXPOジャパン」にてインドカレー味グルメポップコーン監修。定期トークライブ「印度百景」(阿佐ヶ谷ロフトA)共同主催。スリランカコロンボでの和食レストラン事業部立ち上げの指導など多方面で活躍。

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