寒くなると美味しくなるもの。京都『八百伊』さんの千枚漬け

寒くなると美味しくなるもの。京都『八百伊』さんの千枚漬け

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冬のご馳走!聖護院かぶらを潔く塩と昆布のみで味をした清い美味しさの千枚漬け

寒さが厳しい今日この頃。でも寒くなって嬉しいこともあります。それは千枚漬けが食べられること。冬の寒さによって甘味を蓄える「聖護院かぶら」でのみ、千枚漬けは作られます。聖護院かぶらを薄切りにして、昆布とともに漬けたものですが、やはりお店によって製法や材料の違いでお味も色々です。
数々の漬け物屋さんの中でも、私の最も好きなお店、京都東山の『八百伊』さんは千枚漬けの美味しさも一際光っています。一切の添加物などを使わずに塩のみで味をつけ、聖護院かぶらと利尻昆布を重ねて漬けただけという潔いほどシンプルな作り方。ですがそこには創業80年以上の歴史の中で培われた経験をもとに差配される、色々な調整があるそうです。年によって異なるかぶらの出来や、気温や湿度でも塩加減、重し加減が変わってくるそうです。そのような絶妙な加減によって作られた千枚漬けは真っ白く薄くまん丸い姿が美しく、見ているだけで清々しい気持ちになります。

寒くなると美味しくなるもの。京都『八百伊』さんの千枚漬け

そのままで頂くとかぶらの甘味と旨味、パリパリしながらもねっとりした食感が広がって、えも言われぬ美味しさです。そのままでも絶品ですが、更に美味しく食べることも出来ます。
私が東京で一番美味しいと信頼しているお料理屋さんで教えて頂いたのですが、千枚漬けの形を活かして壬生菜(ミブナ)など青菜の漬け物をクルクルと巻き込んで1㎝ほどに切ると、見た目もとても綺麗でお味も込み入って素敵です。ちょっとお漬け物とは離れますが、スモークサーモンや生ハムを巻き込んでもツマミに最高です。
そのままでも絶品で、アレンジしても逸品な『八百伊』さんの千枚漬け。無添加で保存料なども一切使われていないので賞味期限がとても短いのですがそれもまた美味しい理由。千枚漬けだけでなく、通年売っていらっしゃる「懐石たくあん」や柚子風味大根など、いずれも絶品なので是非お試し頂きたいです。

 

住所:〒605-0812京都市東山区東大路松原上ル4丁目毘沙門町44
TEL:075-525-0801
FAX:075-561-4682

※掲載情報は 2018/01/31 時点のものとなります。

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キュレーター情報

中村奈津子

田中伶子クッキングスクール校長

中村奈津子

日本女子大学食物学科卒業後、全日本司厨士協会に就職。ニューヨークのニュースクール、フィレンツェのラ・フォールアカデミー、香港鴻星料理学院で学ぶ。2006年ニューヨーク駐在時より料理教室「LOVELY TABLE NEW YORK」を主宰。2009年帰国後、実家田中伶子クッキングスクールに勤務。2012年「LOVELY TABLE GINZA」開校。現在もニューヨークを行き来する活動をしている。
PHP研究所発行月刊誌「JAPAN CLOSE-UP」に料理記事連載。光文社「VERY」「女性自身」などに寄稿。BSフジ阿川佐和子氏の「阿川ごはん」レギュラー出演。日本テレビ「ZIP!」定期出演中。
主婦と生活社発行「一生作り続けたいおかず~50年の名門料理教室のベストレシピ150」が2014年本屋レシピ本大賞4位入賞。2014年9月講談社発行「本当に作りたい料理、ぜんぶ。」好評発売中。

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