インドに鍋料理はないけれど。驚きのインドカレー鍋。

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インド料理店ならではのアイディアがそのまま自宅に届く驚き

インドに鍋料理はないけれど。驚きのインドカレー鍋。

冬といえば鍋だ。グツグツと煮える鍋にみんなで顔を寄せて食べるあの幸せなひと時は日本人に生まれた幸せを感じさせてくれるのが、鍋料理。日本だけのものではない。中国、台湾、韓国には火鍋文化があるし、スイス由来のチーズフォンデューなど、しゃぶしゃぶのようだ。最近では日本のオリジナルではあるがカレー鍋、なんていうブームもある。カレー鍋、ほとんどのものが和風のカレーを鍋にしたててたる。いわゆる鰹出汁等を使う蕎麦屋のカレー的なアプローチが一般的だ。だが、「インドカレー鍋」などという単語があるとは初めて聞いた。恐れ入った。なるほど、そうくるか。ではその内容、「インドカレー鍋」とはなんなのだろう。

そのメニューがある新宿のインドレストラン、ハッティに足を運んでみた。インドカレー鍋はインドにもないこの店の完全オリジナル。注文すると、テーブルにおなじみのカセットコンロと鉄鍋が用意された。ここまでは想定内だ。土鍋ではないが、すき焼き鍋だって鉄鍋が出てくるだろう。おやっと思うとインド人のコックさんが鍋の傍に立っていたこと。やおら空の鍋が乗ったカセットコンに火をつけ、驚いている私たちを尻目に鉄鍋の底に油を引いた。そこへ彼の手から放たれたのがホールスパイス。粉ではない粒のスパイスだ。それを油で熱して香りをオイルに移す。これはテンパーリングと呼ばれるインド料理の基本テクニックだ。

おお!と身を乗り出してみていると横顔でにやりと笑った彼は、私を手で制して今度はポットに入ったカレーのグレイヴィーを注ぎ込む。ジュワーという大きな音と湯気、スパイスの香りがテーブルの周りに一気に広がる。これはもう、エンターテイメントだ。鍋が煮立つとインド人のコックさんはコンロの脇に置かれたラムひき肉の器からスプーン2本を使って器用に団子を作り、鍋に放り込んでいく。なるほど、こうやるのか。そうやってラム肉の団子(インドで団子はコフタという)を作り、野菜を入れ、様子をみながら仕上げていく。果たして実に美味いインドカレー鍋にありつけたのだ。これは面白かった。

しかもこれ、自宅で食べられるキットが販売されているのだ! 自分では手に入れにくいラムひき肉や珍しいラムのタン、インドのカッテージチーズのパニールもセットに入っている。至れり尽くせりだ。これに好みの野菜と卵数個を用意すれば店で食べるのと寸部と変わらぬ本格的なインドカレー鍋が堪能できる。寒いこの季節。いつも通りの鍋なぞ盛り上がらない。一風変わった、しかし抜群に美味しいこのセットで友人や家族をもてなしてみるのはどうだろう。

インドに鍋料理はないけれど。驚きのインドカレー鍋。

※掲載情報は 2014/12/26 時点のものとなります。

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キュレーター情報

飯塚敦

カレーライター・ビデオブロガー

飯塚敦

食、カレー全般とアジア料理等の取材執筆、デジタルガジェットの取材執筆等を行う。カレーをテーマとしたライフスタイルブログ「カレーですよ。」が10年目で総記事数約4000、実食カレー記事と実食動画を中心とした食と人にフォーカスする構成で読者の信頼を得る。インドの調理器具タンドールの取材で09年秋渡印。その折iPhone3GSを購入、インドにてビデオ撮影と編集に開眼、「iPhone x Movieスタイル」(技術評論社 11年1月刊)を著す。翌年、台湾翻訳版も刊行。「エキサイティングマックス!」(ぶんか社 月刊誌)にてカレー店探訪コラム「それでもカレーは食べ物である」連載中。14年9月末に連載30回を迎える。他「フィガロジャポン」「東京ウォーカー」「Hanako FOR MEN」やカレーのムック等で食、カレー関係記事の執筆。外食食べ歩きのプロフェッショナルチーム「たべあるキング」所属。「ツーリズムEXPOジャパン」にてインドカレー味グルメポップコーン監修。定期トークライブ「印度百景」(阿佐ヶ谷ロフトA)共同主催。スリランカコロンボでの和食レストラン事業部立ち上げの指導など多方面で活躍。

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