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日本での消費量が年々増加傾向にあるチーズとコーヒー。
11月には代官山で、CNIEL(フランス全国酪農経済センター)とEU(ヨーロッパ連合)の共同主催によるワークショップが開催され、「チーズにコーヒーをペアリングさせる」という、チーズの新たな魅力と可能性を知ることができました。
今回は幅広い世代の方に好まれるカマンベールチーズの中から、クセが少なく上質なミルクが特徴のヨーロッパ産チーズ、グランドルジュ社の「プティ カマンベール パストリゼ」をご紹介すると共に、チーズと相性の良いコーヒーについてもお伝えしたいと思います。
日本人に馴染みの深いカマンベール
【白カビタイプのチーズ × エチオピアのコーヒー】
良質なミルクに強くこだわり、地元のテロワールを大切に守り続けるグランドルジュ社製のカマンベールチーズ。
150gと小さめのサイズで見ためも可愛く、小さめながらテーブルでも存在感を発揮してくれます。殺菌乳を使用しているためクセが強すぎることもなく、フレッシュなミルク感を存分に楽しむことができるのが特徴です。
そんな殺菌乳製の白カビタイプチーズと合わせたいコーヒーは、エチオピアコーヒーです。
エチオピアコーヒーの特徴は、フルーティーな香りと強い酸味。
エレガントで爽やか、紅茶のような風味もある浅煎りタイプのコーヒーは、フレッシュなミルク感の強いカマンベールがぴったりなのです。
さらに、カマンベールの生産地であるノルマンディーはりんごの生産地としても知られています。同じ産地同士のチーズとりんごのジャムを合わせることで果実味と甘味がプラスされ、フルーティーなコーヒーとの相性も良くなります。
チーズとコーヒーのペアリングは他にもたくさん!
【ウォッシュタイプのチーズ × グアテマラのコーヒー】
乳脂肪分が60%以上、マイルドで濃厚なウォッシュタイプのチーズと相性抜群のコーヒーはグアテマラのコーヒーです。
スターバックスでも人気の高いグアテマラのコーヒーの特徴は、アーモンドやチョコレート、オレンジなどのフルーティーな風味。チーズの味を分析して、コーヒーの成分からチーズに足りないものを探すことでこちらのペアリングが選ばれています。
ウォッシュタイプのチーズはフランスでも冷涼な地域で生産されることが多く、郷土料理にスパイスが多く使用されています。
強い乳成分と「シナモン」はとても相性が良いため、チーズに少量のシナモンを加えても美味しくいただけますよ。
【青カビタイプのチーズ × エチオピアのコーヒー】
ナッツのようで香ばしい風味が特徴の青カビタイプのチーズには、エチオピアのコーヒーとのペアリングがお勧めです。
ブラジル産のコーヒーは日本人の味覚に最も合うともいわれており、ナチュラル・プロセス(果肉ごと天日干しする)で生産され、まるで「きな粉」のような少し癖のある味わいが特徴です。
香ばしさが強い青カビタイプのチーズにはメープルシロップをプラス。
全てを合わせることで甘しょっぱいみたらし団子を食べているかのような感覚になります。
チーズにコーヒーを合わせる新しい習慣は、私たちの日常に遊び心を与えてくれるような気がします。
少しおしゃれをして、ワインと共に愉しむチーズ。仕事中の息抜きに、コーヒーと共にひと口かじるチーズ。
どちらも心を潤わせてくれることでしょう。コーヒーと合わせることの魅力は、何より手軽なこと。
チーズを「お茶うけ」のような感覚で日々の生活に取り入れることができたら、とても贅沢な時間を演出することができるような気がします。
また、ジャムやスパイスなど身近な食材をチーズに合わせてみることでさらに楽しみ方の可能性は広がります。
自分好みのオリジナルの組み合わせを探してみるのも面白そうですよね。
まずは、誰もが楽しめるクセの少ないカマンベールチーズで試してみてはいかがでしょうか。
※掲載情報は 2017/12/25 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理研究家/国際中医薬膳師
西岡麻央
大手航空会社客室乗務員として国内線・国際線を乗務。不規則な生活が続く中で、身体に極力負担をかけない生活を意識するようになる。特に直接身体に影響を与える“食”に対して強く興味を持つ。2014年に航空会社を退社してからは、井上絵美主宰、食のプロを育てる学校エコールエミーズにて料理の基礎からおもてなしの演出まで、様々な観点で食について学ぶ。(社)日本フードアナリスト協会主催、日本の食・食文化を世界に発信する親善大使「2015年度食のなでしこ」入賞。現在はラジオ出演や、レシピ考案、和菓子メーカーの商品開発等に携わっている。世界中を飛び回るキャビンアテンダントがおすすめする女性のための総合情報サイトCA Media にて、客室乗務員時代に培った知識をベースにコラムを執筆中。FSPJ食空間関連コーディネーター。