アゼルバイジャンの大地が作り出す「リコリス蜂蜜」がはちみつの常識を変える

アゼルバイジャンの大地が作り出す「リコリス蜂蜜」がはちみつの常識を変える

記事詳細


蜜源は漢方食材の甘草・リコリス

アゼルバイジャンの大地が作り出す「リコリス蜂蜜」がはちみつの常識を変える

あれ?リコリスって彼岸花みたいな花じゃなかったの?
そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。こちらはマメ科の植物で和名が甘草と言われ、四千年以上も昔から食されています。マメ科ですから根の部分に栄養分を蓄え、グリチルリチンやグラブラポリフェノールが含まれています。とくに甘草に含まれるグラブラポリフェノールは脂肪を減らし筋肉を増やすことが分かっています。(出典元:http://www.knk-lab.jp/ingredient/kanzo.html

 

ただし、はちみつ中にこのグラブラポリフェノールがどれくらい含まれているかははっきりわかりません。
また、リコリスに関してはアリストテレスとも親交の深い植物学の祖ともいわれるテオプラスト(紀元前287~372年)の著書でも紹介され、中国では神農本草に掲載。現在でも漢方薬であり日本へは奈良時代に渡来しています。この甘草は薬剤としてだけでなく、甘苦さを持つことから世界中で甘味料としても使用されてきました。(出典元:http://www.caa.go.jp/foods/pdf/A19-anzen.pdf

コーカサス山脈で見つけた価値あるはちみつ

コーカサス山脈があるアゼルバイジャン共和国はソビエト連邦から独立して20数年というまだ歴史の浅い共和制国家。この国には世界における11種類の気候のうち9つが存在していると言われ、未開のエリアも多い自然の宝庫のような国。

アゼルバイジャンの大地が作り出す「リコリス蜂蜜」がはちみつの常識を変える

標高1600m以上の見渡す限りの山、山、山。まるで太古の森を想像させるような山間でこのはちみつは作られています。年間降雨量が少なく乾燥した地域のため水分量が少なく粘度が高いはちみつです。しかも植物に含まれる成分には大気汚染や化学肥料などは全く含まれることがなく、HMF値(糖分を加熱したときに発生する有機化合物ヒドロキシ・メチル・フルフラーレの含有量)も低く、はちみつの中に含まれるジアスターゼ酵素(熱に弱い)の活性値も高い。

 

またミツバチの種類も一般的なイタリアン種の西洋ミツバチではなく、コーカサス地域が原種のコーカシアン。このミツバチは蜜を吸い上げるくちばし(口吻)が長く、養蜂家泣かせのふそ病やヘギイタダニなどの病害虫に対しても抵抗性が高いと言われています。地域性における蜜源植物の成分、ミツバチの種類、養蜂家の想い。

 

どれひとつを取っても貴重価値のある蜂蜜ということがわかります。

アゼルバイジャンの大地が作り出す「リコリス蜂蜜」がはちみつの常識を変える

リコリス蜂蜜の味わい

瓶の蓋を開けたとたん感じた香りは、フェンネルのような薬草みたいなふくよかな甘い香り。そしてスプーンですくうとねっとりとした滑らかな質感。これは水分量の少なさを物語っています。ゆっくりと舌の上で広がる甘さは力強く、それでいてまったりとした緩やかなうつろい。気温の低い地域のはちみつは、舌の上でこんなふうにゆっくりと溶けていき余韻が残ります。

 

元々薬草でもあるこのリコリスは甘い漢方薬のよう。舌に感じるほろ苦さが抗菌力高そう!!と想像ができます。そしてコーカシアン種のミツバチはプロポリスも集めるということですから、ピリピリと舌に残る刺激はそのせいも有るかも。

 

そこでこんな超簡単なナッツとのマリアージュをお教えします。

アゼルバイジャンの大地が作り出す「リコリス蜂蜜」がはちみつの常識を変える

どちらもウオールナッツを浸けこんでいます。左はアンチエイジングに役立つウオールナッツとリコリスの組み合わせ。通な人には分かる美味しさです。

 

そして特にお気に入りが右のレシピ。インスタントコーヒーにリコリス蜂蜜をまぜウオールナッツに絡めただけ。

 

リコリスは抗酸化力が高く、しかもコーヒーにはメチルグリオキサールというマヌカと同じ殺菌力を持つ成分が含まれています。ですからこの組み合わせは抗酸化食品として最強かも。しかもやめられない・止まらない美味しさ。

 

それとリコリス蜂蜜のちょっと薬草みたいな風味が苦手という人もいると思いますので、コーヒーの香が薬草っぽさを緩和してくれますよ。

 

プレゼントには是非ウオールナッツやコーヒーもプラスしてあげましょうね。

※掲載情報は 2017/05/02 時点のものとなります。

  • 4
ブックマーク
-
ブックマーク
-
この記事が気に入ったらチェック!
アゼルバイジャンの大地が作り出す「リコリス蜂蜜」がはちみつの常識を変える
ippin情報をお届けします!
Twitterをフォローする
Instagramをフォローする
Instagram
Instagram

キュレーター情報

平野のり子

日本はちみつマイスター協会代表理事

平野のり子

2009年日本初のはちみつ資格         
「特定非営利活動法人 はちみつマイスター養成講座」の本部講師として通信講座のテキスト作りやテイスティング講座・はちみつ美容講座などを開催。

以前から鬱があり、はちみつを食べる事ですっかり元気になる。

この経験をもとに、2012年「一般社団法人 日本はちみつマイスター協会」を立ち上げ、一つひとつのはちみつが持つ個性や特徴を引き出す食べ方や使い方をご紹介。   

主に通学講座、セミナー、テレビ、ラジオ、雑誌等ではちみつの素晴らしさを紹介。その他レシピ製作、企業セミナー、はちみつ専門店の社員教育等も行う。

毎年8月にはちみつづくしのイベント「はちみつフェスタ」を主催。
はちみつ好きには堪らないイベントとして定着。http://www.83m.info/event/2014-festa.html

また監修本、美肌になるための衣食住に使えるレシピ本「美肌メソッド」は河出書房から絶賛発売中。

次へ

前へ