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今年もうれしい季節がやってきました
日本の春といえば真っ先に思い浮かぶ桜。いまかいまかと待ちわびて、ようやくの満開に“雨よ降るな”と願い、散りゆく花びらに儚い夢の余韻を楽しむ……毎年、嬉しくも切ないドラマを見せてくれる桜の季節が、今年もまもなくです。すでにお花見の予定は万全!あとは当日持寄るお酒とおつまみは何にしようかなぁ~?と考えていらっしゃる方も多いはず。今年は是非、「桜」から生まれたビールを用意してみませんか?
日本で育つ花から生まれた酵母で造る
それは、伊勢角屋麦酒『はなきんさくら』。ブルワー兼品質管理責任者の金澤春香さんは東京農業大学応用生物科学部醸造学科出身。日本で造られるビールのほとんどは、海外で培養されたビール酵母を使用しています。金澤さんは「日本の酵母でビールを仕込みたい」と思い続け、東京農大花酵母研究会に参加。この研究会は、同大学の醸造学科酒類学研究室の教授中田久保(ひさやす)氏が、個性豊かな特徴ある酵母として自然界に咲く花々から酵母を分離することに成功したことから始まる会です。花ごとの特長を生かした酒造りをしたいと、主に日本酒や焼酎を造る蔵元の方々が北は東北から南の沖縄まで、30蔵が所属。その中でビールを醸造しているのは、唯一、伊勢角屋麦酒だけです。
カーネーション、つるバラ、ひまわり、日日草、りんご、みかん、そして、桜。伊勢角屋麦酒の花酵母を使った「はなきん」シリーズは、これまで7種の花の酵母で作ったビールを限定醸造しています。また、現在、新作のしゃくなげの花酵母のビールを仕込み中。また新たな「はなきん」シリーズも近々お目見えします。
春への想いが詰まったビールで笑顔があふれます
金澤さんがこの花酵母でビールを造ろうと決意した時、最初に造りたい!と思い描いたのが「桜の酵母で造るペールエール」です。アメリカ産の華やかなホップの香りが特徴のペールエールと桜の優しさが、春にぴったりのビールになるはずだ、と。
しかしながら、農大花酵母ビールはとにかく前例がないため、大学の研究のもとに毎回レシピ作成して仕込みをしているものの、予想外のことが起きることもしばしばだそう。「でも、それがまた楽しいんですけどね」と金澤さん。
琥珀色のビールは、アメリカンペールエールらしい華やかなホップの香りが鼻をくすぐります。口に含むと、柑橘のみずみずしさ、ホップの心地よいほろ苦さ、モルトのコクが口の中いっぱいに広がり、そして、桜の花びらが優しく舞うように、ふわりとした優しい余韻がいつまでも続きます。果汁のようなフレッシュな味わいは、例えば美しい花を見ると自然と笑顔になるように、気がつくとみんなニコニコしてしまう、そんなおいしさです。
東京、福岡など第一弾の開花予想は、3月22日(日本気象協会3月1日発表)。そこから順次全国へ開花が進む予定です。春のうららかな日差しが嬉しい桜の木陰。シートを広げたら、この『はなきんさくら』にちょこんと桜の花びらを浮かべて、大好きな仲間や家族と春に乾杯しましょう!
※掲載情報は 2017/03/12 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ビアジャーナリスト/パンコーディネーター
宮原佐研子
日本パンコーディネーター協会認定パンコーディネーター、日本ビアジャーナリスト協会所属ビアジャーナリストとして日本ビアジャーナリスト協会HP、雑誌『ビール王国』(ワイン王国)、世界22カ国158本のビールを紹介するe-MOOK『ビールがわかる本』(宝島社)、ビアエンタテインメントムック誌『ビアびより』(KADOKAWA)他執筆。『ビール王国』では、「コンビニ限定うんまいビア ペア」で、コンビニエンスストアで買えるビールとパンのペアリングを連載。日本パンコーディネーター協会主催の講座「ワインよりおすすめ?パンとビールのおいしい関係」でパンとビールのペアリング体験講座も実施。