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寒い日には金沢の老舗、落雁諸江屋が作る葛湯
子供の頃、風邪をひいた時に祖母が作ってくれた葛湯を飲んだことがありました。
寒気がする時には体が温まり、熱で食欲がない時には体力回復の助けになってくれたように記憶しています。
今回ご紹介するのは、金沢に江戸時代末期の嘉永二年(1849年)から160年続く落雁で有名な諸江屋が作った葛湯「オトギクヅユ」。
おとぎ話の世界と葛湯がひとつになって、体も心もほっこり、ほのぼの気分にしてくれます。
葛湯で体も心もほっこり
葛湯は植物の葛の根っこの部分から作られる葛粉に水分を加えたとろみのある飲み物です。
少なくとも7〜8世紀の昔からあった飲み物だそうです。
葛の根っこを細かく切ったものを水に漬けて不純物を取り除き、何度も水を取り換えては同じ作業を繰り返すことで、純白の澱粉の粉が作られます。
葛の澱粉のみで作られた本葛は生産量が少ないため、とても貴重で高価なものとされています。
落雁諸江屋の「オトギクヅユ」を茶碗に入れて、熱湯を注いでかき混ぜると、やや濃厚でとろんとした葛湯ができます。
あられが入っているので、ほんわかと甘い葛湯の香りに香ばしさが相混ざって、風味が感じられます。
ほとんど甘みを感じさせない程度の甘み付けで、上品ですが、しっかりと葛が楽しめるお味です。
葛湯を飲みながらおとぎ話の世界へ
落雁諸江屋の「オトギクヅユ」のパッケージは、「むかしばなし」と書かれた本箱に似せた赤い箱になっています。
その箱を開けると、1回分ずつ個包装された葛湯の素が、日本人なら誰でも知っている日本のおとぎ話『花咲か爺さん』『桃太郎』『カチカチ山』『金太郎』といったイラストが描かれた小箱に入っています。
ひとつひとつ小箱を開けるたびに、子供の頃に読んだ懐かしい物語の世界にタイムスリップする気分になれます。
寒い日に「オトギクヅユ」で温まりながら、おとぎ話でも読んでみるのもいいですね。
※掲載情報は 2017/02/25 時点のものとなります。
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キュレーター情報
サロン道(C)研究家
ローズ麻生育子
有限会社ハッピーキューブス代表、サロネーゼカフェ(C)プロデューサー。
東京・世田谷生まれ。
青山学院大学フランス文学科卒業後、ラフォーレ・ミュージアムの企画室にて、コーディネーターとして、アートを中心としたイベントの企画、運営に携わる。
その後、子育ての傍ら京都造形芸術大学建築学科で学び、2級建築士の資格を取得。
2006年に起業後は女性のキャリア・生き方をサポートするイベントやセミナーの企画運営、企業のPR&ブランディングなども手がける。
2012年、3月6日を自宅を活用して教室などを開く女性(=サロネーゼ)を応援する「サロネーゼの日」として記念日に制定し、サロネーゼのコミュニティ「サロネーゼカフェ@」の運営を開始。