トキと暮らす島 佐渡島の魅力が集まった米「朱鷺と暮らす郷」

トキと暮らす島 佐渡島の魅力が集まった米「朱鷺と暮らす郷」

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先進国全体で初の世界農業遺産認定された佐渡の「生きものを育む農法」

昨年2016年の夏、新潟県佐渡島まで「朱鷺と暮らす郷 応援隊」の一員として、朱鷺(トキ)と共存する農法を視察してきました。

 

視察に先立つ5月、田植え時期の新潟を訪れ、都会育ちの私が初めて水田に身を置く機会があり、整然と植えられた苗の一つ一つに尊い生命の息吹を感じたことが、お米の生産現場への強い関心を持つきっかけとなりました。

トキと暮らす島 佐渡島の魅力が集まった米「朱鷺と暮らす郷」

佐渡島の面積は、東京23区の1.5倍の面積で、なんと日本で一番大きな離島です。ここ、佐渡島では「生きものを育む農法」で米づくりが行われています。それは、国の特別天然記念物指定の「朱鷺」が自然定着する環境作りから始めた農法です。

トキと暮らす島 佐渡島の魅力が集まった米「朱鷺と暮らす郷」

1981年、日本で最後の野生の朱鷺が佐渡島で保護され、佐渡の人々の努力と熱意で18年もの歳月をかけて人工繁殖に成功し、2008年、27年ぶりに佐渡の空に飛び立ちました。朱鷺を再び定着させるため、佐渡の人々は朱鷺の住みかとなる水田づくりから始めました。

 

佐渡で年2回、行われている「生きもの調査」を私達「応援隊」も体験しました。調査は、水田や側溝に虫網を入れ、網にかかる水生生物の数と種類を数えるものです。

 

水面下では驚くほど豊かな生態系が育まれ、朱鷺の餌場として自然の食物連鎖が成り立っていることが実感できる体験でした。

トキと暮らす島 佐渡島の魅力が集まった米「朱鷺と暮らす郷」

佐渡の人々が活動を始めた当初は、現在のバランス感ある生態系はまだ出来ていなかったため、特定の生物種だけが大量発生して人々の生活がダメージを受けることもあったといいます。朱鷺と人が一緒に暮らすこと、これを一心に朱鷺が暮らしやすい環境作りを人の生活に優先してきた、佐渡の人々の忍耐力と懐の深さを感じるエピソードです。

 

さらに、一般的に水田から水を抜く冬季においても、佐渡では水田に水をはりつづけます。それは、水生生物の土壌に対する働きを高めるためだそうで、「冬期湛水(とうきたんすい)」とも言われ、これにより、雪が積もる冬の間でも朱鷺をはじめ、生物が暮らせる環境が維持できるといいます。

 

この生きものを育む農法が、「朱鷺と共生する里山づくり」として「世界農業遺産(GIAHS)」に、2011年、先進国全体で初めて認定されました。

 

実際に朱鷺が水田にご飯を食べにくる姿を見てみたい!と、思っていましたら、道中、突然の出来事でした。目の前を朱鷺が舞い降りて田んぼへ降り立ちました。8月では飛来自体が珍しいといいます。これまでのストーリーを聞いていただけに、コシヒカリブランド米の名前である「朱鷺と暮らす郷」の意味を深く噛みしめる感慨深い瞬間でした。

トキと暮らす島 佐渡島の魅力が集まった米「朱鷺と暮らす郷」

このマークがついているお米が朱鷺と佐渡の里地里山を保全する認証米です。

トキと暮らす島 佐渡島の魅力が集まった米「朱鷺と暮らす郷」

美しい自然と共に佐渡の人々が作り上げた作品ともいえるお米「朱鷺と暮らす郷」。その美味しさは格別。炊き立てはもちろん、冷めても美味しい特徴から、おにぎりやお弁当にも活きるお米です。

トキと暮らす島 佐渡島の魅力が集まった米「朱鷺と暮らす郷」

こちらでは「朱鷺と暮らす郷」をさらに美味しくいただけるおかずレシピ、買えるお店、食べられるお店もご紹介しています。

 

http://www.toki-mai.jp/recipe/

※掲載情報は 2017/01/18 時点のものとなります。

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キュレーター情報

中村まりこ

料理家・食アートコーディネーター

中村まりこ

SHOKUart代表
料理家

東京出身。

ELLE grumet フードクリエイター部、料理教室 鎌倉legame cooking 主宰、フードスタイリング、レシピ開発、イベント講師、食に関する記事の執筆、を中心に活動。

食に造詣の深い父とウクライナ人の母から2つの食文化を習得。世界23ヵ国で生活した高校3年間を原点に、料理の道へ。

和食材も自由に取り入れた料理ジャンルからでなく素材からボーダレスな料理を経験上を軸に独創的な組み合わせで「empirical&unleash」を表現する「SHOKUart」設立。

外国の方にむけて「私達の日常の和食を伝えたい。」思いから、日本家庭料理の料理教室 "Authentic Japanese Cooking Class" も主宰。
外国人向けのWedマガジンサイトへのレシピ提供も手掛ける。

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