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藤川豆腐店
嬉野温泉湯どうふセット(2丁入り)【豆腐1丁400g×2丁・調理水1本…
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こんにちは。是友麻希です。
すっかり寒くなりましたね。寒くなると、やはりお鍋が恋しくなってきます。世の中、色々な鍋が存在しますが、実は私が一番好きなのは、シンプルな湯豆腐。
今まで色々な湯豆腐を食べてきましたが、今回は今までの人生の中で一番美味しかった、佐賀県嬉野市の藤川豆腐店の嬉野温泉湯豆腐をご紹介します。
こちらの湯豆腐、ただの湯豆腐ではありません。
嬉野温泉の中で湯豆腐にすることによって、温泉の成分によって豆腐がトロトロと溶け出し、フワフワの湯豆腐に変身するのです。
もちろん温泉水のほうにも豆腐が溶け出し、まろやかな豆乳スープに。最後の汁1滴まで飲み干したい温泉湯豆腐が、簡単にご家庭で作ることができます。
温泉水を使った温泉湯豆腐はいろいろな温泉地にありますが、嬉野温泉湯豆腐は、全国的にもとても珍しい溶ける湯豆腐。
コトコト炊いているうちに、豆腐の表面が溶け出して温泉水は豆乳のように白く濁ってきます。角のとれた豆腐は、食感も味わいも一段とまろやかに。
白濁した温泉水は、コクがあり、一緒に食べるとさらに深い味わいとなります。
とろける秘密は、もちろん嬉野温泉のお湯。佐賀県の嬉野温泉は、肥前風土記にも登場する歴史ある温泉で、ぬめりのあるお湯はナトリウムを多く含む重曹泉です。
この弱アルカリ性のお湯は、角質化した肌をなめらかにするとして、美肌の湯として注目されています。斐乃上温泉(島根)と喜連川温泉(栃木)と共に「日本三大美肌の湯」に選ばれています。
そう、実は、豆腐もこの美肌の秘密と同じです。
肌をつるつるにするのと同様、弱アルカリ性の温泉水が豆腐のタンパク質を溶かし、トロトロにとろけさせるのです。
作り方は、至って簡単!
まずは、お豆腐を食べやすい大きさに切って、温泉水と共にお鍋に入れて火をかけます。あとでお豆腐はとろけてきますので、いつもより大きめに切ったほうが美味しいですよ。
あとは、そのまま5分から10分待つだけ。そうすると、あら不思議。お豆腐の角が取れた、トロトロ湯豆腐になるんです。
あまり強火で煮ると、全部溶けてなくなってしまいますので注意しましょう!
出来上がったら、お好みの薬味で食べるだけ。付属のごまだれやポン酢も美味しいのですが、私は最近、たっぷりのすりごまと塩、ゆず胡椒で食べるのにハマっています。
この日は、九州から取り寄せた鯖と一緒に。
残ったスープは、少しお醤油を入れて豆乳スープにしたり、ごはんを入れて豆乳雑炊にするのがおすすめ。
心も体も温まる嬉野温泉湯豆腐。
是非お楽しみください。
※掲載情報は 2016/11/21 時点のものとなります。
魚料理研究家
是友麻希
一般社団法人さかなの学校 代表理事
発酵ライフ推進協会 代表
国内外からの客人の多い家庭で育ち、幼少より料理に慣 れ親しむ。 その後、聖心女子大学時代には日本史学部にて「日本の食文化」研究に勤しみ、卒業後、「銀座すしもと」にて日本料理と魚料理の基礎を学ぶ。 2005年より魚専門料理教室「Ristorante我が家」を主宰し、生徒数3000人を超える予約の取れない料理教室として多数メディアに出演。
その後、東京農業大学と共に発酵食品の研究を重ね、発酵食文化研究家の第一人者として活躍し、 発酵食品の継承のため、講演会や講師の育成に力を注ぐ。 その他、地域特産品開発アドバイザーとして新商品・レシピの開発支援に力を注ぎ、全国で講演会やセミナーを多数開催。
「cheeza」 (江崎グリコ)や「まる」CM料理(白鶴酒造)などの開発に関わる。 2017年5月 東京丸の内にて、発酵と魚の飲食店「にっぽんのひとさら」をオープン。
著書に「今日の発酵食ごはん」(ワニブックス)・「うま味レシピ」(日東書院)「酵素いきいき生甘酒」(主婦の友社)などがある。