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全く妥協しない水に米に糀、そして真剣な酒造りで定評あり
ほぼ毎週のように全国各地に取材撮影に出向きます。飲食店さんを紹介させていただくのが仕事のため、営業時間内だとお客様にご迷惑になるので、伺うのはほぼ営業時間外ですね。午前中もしくは午後2時～6時の間。営業終了後でもいいのですが、お店の方が嫌がるので、ほとんど無いです。となると夜は空くので、切羽詰まった原稿締め切りがなければ、飲みに伺うことが多いです。実は僕、日本酒が大好きなので、各地でその土地の、いわゆる“地酒”をオーダーします。先日も新潟の十日町に行ったので、もちろん日本酒を。当地で特に有名なのが「松乃井」。蔵元は松乃井酒造場。酒造りに対するこだわりが凄く、アカマツ林から湧き出ている井戸水を使用し、良質な酒米を自社精米し、ザルによる米の手研ぎ、昔からの和釜での蒸米、機械にたよらない糀造り、泊まり込みによるもろみ管理など、徹底した妥協しない姿勢で定評のある蔵元です。
爽やかな辛口な仕上がりの中に、生酒特有のフレッシュ感も
製品としては純米大吟醸「英保」、「凌駕」、大吟醸「しずく」、そして大吟醸から特別本醸造まである「松乃井」など。その中で僕が一番好きなのが特別純米生酒の「松乃井」。国産米を用いた精米歩合55％の特別純米酒なのですが、その中でも加熱処理をしていない「生酒」タイプ。酒米は地元の契約農家さんに依頼して育て上げた十日町産高嶺錦を使用するこだわりぶりで、キレと爽快感のある飲み口は高嶺錦の特徴を最大限に活かした仕上がりです。さらに生酒独特のフレッシュさも加わっています。新酒ひやおろしの限定品ゆえ、売切れ必至。間に合わなかったら来年までお待ちください。
※掲載情報は 2016/10/03 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードジャーナリスト
はんつ遠藤
東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は８０００軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「ＪＡＬ（Ｗｅｂ）」などに連載中。また近年は料理研究家としてＴＶラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』（幹書房）、『おうちラーメンかんたんレシピ３０』『おうち丼ぶりかんたんレシピ３０』『全国ご当地やきとり紀行』など２５冊。
