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パティシエ・シマのブランマンジェ・デテ
今活躍している多くのパティシエがかつて目指した大先輩といえば、「パティシエ・シマ」の島田進シェフでしょう。島田シェフは、日本にフランス菓子という未知なるお菓子を根付かせたルコント氏からフランス菓子の神髄を伝承した、日本におけるフランス菓子職人の第一人者です。そのご子息がパティシエになられ、同じくルコント修行を経て、パリのピエール・エルメで3年半修行。
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今では実家の「パティシエ・シマ」を担う注目の存在に。今回ご紹介するブランマンジェ・デテは、そのご子息、島田徹シェフがこの夏に向けて考案したデザート菓子。ココナッツ風味のブランマンジェに、マンゴーとアプリコットの水玉模様の涼しげなゼリーがところどころ顔を出しています。カップの湾曲したカーブと水玉の雰囲気がぴったり!表面にも、マンゴーとアプリコットが贅沢に添えられ、中にダックワーズ生地が潜んでいます。全体的に優しいのど越しが心地良い一品。このマンゴーとアプリコットは徹シェフのこだわりのひとつ。
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ひとつの味を特出させるだけでなく、隠し味として他の素材を合わせ、他にはない自分の味を確立させるというスタンスは、このデザートだけではなく他の商品にも生かされているそう。暑さを忘れさせてくれる水玉。ずっと眺めていたかったけれど、誘惑に負けてやっぱり食べてしまいました。
※掲載情報は 2016/07/22 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フランス菓子・料理研究家
大森由紀子
学習院大学文学部仏文科卒。パリ国立銀行東京支店勤務後、パリのル・コルドン・ブルーで、料理とお菓子を学ぶ。パリ滞在中、ツール・ダルジャン、アンブロワジー、アルページ、フォション、ホテル・ニッコーなどで修業し、ピエール・エルメやジャン・ポール・エヴァンとともに仕事をする。フランスの伝統菓子、地方菓子など、ストーリーのあるお菓子やフランス人が日常で楽しむお惣菜を、メディアを通して紹介している。目黒区祐天寺にてフランス菓子と惣菜教室を主宰。フランスの伝統&地方菓子を伝える「クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ」の理事。「貝印スイーツ甲子園」のコーディネーター、「世界50ベストレストン」の審査員、ル・コルドン・ブルー卒業生代表を務める。毎年、フランスの地方の食を訪ねるツアー、サロン・ド・ショコラツアーを開催。主な著書:「フランス地方のおそうざい」「私のフランス地方菓子」「パリ・スイーツ」「フランス菓子図鑑」など30冊以上。