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絶滅危惧種のクロメダカが泳ぐ!優しい田んぼで育ったお米
畦道を歩いて学校へ、用水路にはめだかが泳ぐ……。かつて日本のどこでも見られた、そんな風景。自然環境にできるだけ逆らうことなく農産物を手に入れていた時代、人間は「安心・安全」なんて言葉を考える必要もなかったのです。
工業化が進み、農業もどんどん進歩しました。より効率的に、より生産的に……。しかし、たくさんの人が幸せになった一方で、環境破壊は進みアレルギー等の症状も増え、様々な弊害が浮き彫りになってくるようになりました。区画整理や農地改良、田畑転換などによって、田んぼに泳いでいためだかたちも、今では絶滅危惧種となってしまっています。
壊された自然環境を元通りにすることはもちろん大切ですが、それ以上に必要なのは今ある自然環境を保護して残していくこと。私の地元で田圃の区画整理の話が持ち上がったとき、前回も紹介した『門崎ファーム』という生産者団体と岩手大学農学部の広田純一教授はめだかを守るべくチームを組んで、まずは大学側で田圃を管理しながら川と水田をめだかが行き来できるように用水路を設計し、区画整理を実施したのです。
春から夏にかけて水路を開けると、水田にめだかが入り込みます。産卵期には稲の根元に卵を産み、秋に孵化します。孵化した子めだかと親めだかがいる景色は、忙しい現代人が忘れてしまった何かを思い出させてくれる気がするのです。
再び収穫の時期になると水路を開けてめだかを川へ戻し、お米を収穫します。めだかが活き活きと泳げるほどに綺麗な水を吸い上げて、のびのび育った数量限定の貴重なお米「門崎 めだか米」。品種は「ひとめぼれ」、光沢は良く、粒は軟らかめで粘りのやや強いひとめぼれの特徴が良く出ています。
大切な人に食べてほしいお米は、めだかが愛した優しいお米です。
※掲載情報は 2016/07/15 時点のものとなります。
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キュレーター情報
株式会社門崎格之進 代表取締役
千葉祐士(熟成肉おじさん)
お肉に真剣に向き合う(株)門崎「格之進」の代表取締役。
岩手県一関市の馬喰郎(牛の目利き)の家に生まれる。東京で一般企業に就職するも27歳で脱サラ、地元に戻り、1999年より黒毛和牛を一頭丸ごと使う焼肉店を開店。2002年より熟成肉を研究しながら、地元食材にこだわった商品開発にも力を注ぐ。
「一関と東京を食で繋ぐ」をスローガンに東京へ進出。店舗を「地元食財のショールーム」と考え、地元生産者、地方行政関係者と消費者を結びつける活動をしている。
知人達からは「熟成肉おじさん」として親しまれている。