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洋菓子にも合う三重の熟成酒「黒松翁 秘蔵古酒」
華やかな晩餐会ではなく、実務重視のワーキングランチ、ワーキングディナーで終わった伊勢志摩サミット。少し物足りない気もしたけれど、コーヒーブレイクやメディア陣のお口を楽しませたのは、三重県産のお菓子たち。こちらは華やかだった。
目を引いたのは、「神宮スギ」。
名前だけではどんなお菓子かよくわからないけれど、実物を一目見れば「スギ」の名前が実にぴったりの洋菓子だということが分かる。はい、いわゆるバウムクーヘン。しかし、ただのバウムクーヘンではない。
「神宮スギ」は三重県の県の木であり、鉾杉と呼ばれる伊勢神宮の御神木のことを指す。このバウムクーヘンは「神宮スギ」の輪切りをイメージした洋菓子なのだ。人工香料や保存料を使用せず、発酵バターに有機卵、純正生クリームに天然のバニラなど厳選材料を丁寧に一層一掃手作りで焼き上げている。製造元「洋菓子 銘菓 シラセ」のHPの写真をしっくり見ても、手作りらしく年輪が不ぞろいなところが、まさにリアルな杉の木の年輪のよう。そのうえどこか厳かな雰囲気さえ漂っている。
また、年輪が重なり縁起がいいということから贈答用にも人気だとか。贈り物に合わせ、結婚内祝、命名祝、祝入学、七五三、還暦祝、喜寿祝、新築内祝……などの焼き印を押してもらうこともできる。
さて、この気品あるお菓子にはどんなお酒がいいか。
実は日本酒。それも熟成酒。あるんです、同じ三重に。それも同じく伊勢志摩サミットで提供されたお蔵元の熟成古酒が、実にぴったりの相性なのだ。
その名は「黒松翁」。とくに「秘蔵古酒1998」は、18年の熟成を経たまさに秘蔵の酒。ほんのりとしたチョコレートやバニラのような甘い香りに、スパイスやドライハーブのような複雑な香りが個性的で、口に含めば、滑らかでとろみのある舌触りに蜂蜜やメープルシロップのように甘く濃密な味わいを楽しめる。
「神宮スギ」の品格ある甘味とコクに、きれいに同調する味わいで、大人のおいしい組み合わせを体感できるはず。お蔵元は創業弘化元年(1844年)の合名会社森本仙右衛門商店。また「黒松翁」の「翁」は謡曲の題目。「黒松」は能舞台の御神木。
「神宮スギ」と「黒松翁」のカップリングは、やっぱりどことなく厳かな感じがする組み合わせ。あなたも一度お試ししてみては。ただし、どちらも伊勢志摩サミット後に人気上昇中のはず。売り切れ御免でひとつよろしく。
※掲載情報は 2016/06/19 時点のものとなります。
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キュレーター情報
トータル飲料コンサルタント/ソムリエ
友田晶子
米どころ酒どころ福井県に生まれ。ソムリエとして酒類業界に携わり、ワイン・日本酒・焼酎・ビール・カクテルと幅広く取り扱う。業界25年のキャリアと女性らしい感性を活かし、一般向け・プロセミナー、飲食関連イベントの企画・開催、PR事業アドバイス、輸入業者や酒販店・料飲店・ホテル旅館などプロ向けコンサルティング、観光PR支援等を行っている。各種専門家がガイドを務める人気のインターネット検索サイトAll Abouの日本酒・焼酎・ワインガイド。「わかりやすい説明」には定評がある。公式HP内で連載中の「おいしいラク学講座」では、日本酒や焼酎、ワインやビールやスイーツ、チーズにまつわる役立つコラムとおつまみレシピなどを常時更新中。田崎真也氏オーナー、ワインバー「アルファ」(銀座)代表。「シュヴァリエ・ド・タスト・フロマージュ」(フランスチーズ鑑定騎士団)。 日本料飲ビジネス研究会会長/東京芸術学舎 非常勤講師/ふくい食のアンバサダー・福井ブランド大使/球磨焼酎大使/著書「世界に誇る国酒~日本酒~」が、グルマン世界料理本大賞グランプリ受賞!/日本ロシアフォーラム2014「食と農」パネリスト