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フレンチレストラン「Le Signe(ル・シーニュ)」で出会った、エクストラバージンオリーブオイル
いよいよ本格的なリゾートシーズン。全国区のリゾートブランドである「軽井沢」は東京からも至近で、“東京24区”ともいわれる都会的な側面もあるリゾート。軽井沢の伝統的な地区と言われるのが「旧軽井沢」。軽井沢のリゾートとしての歴史はここからはじまった。
そんな旧軽井沢の一等地にあるラグジュアリーホテルが、「旧軽井沢ホテル」。軽井沢のメインストリートからほど近い立地ながら、木漏れ日に満ちたリラックスステイが約束される瀟洒なホテルだ。評論家として数多くのリゾートホテルに滞在し、軽井沢での別荘暮らしも経験してきたが、これほどまでプライベート感の高いホテルは見たことがない。邸宅ホテルとも表現できそうだ。
都会的側面も感じるモダンな空気感は、ロビーからダイニングにも静かに漂う。中庭に面したメインダイニングは、フレンチレストラン「Le Signe<ル・シーニュ>」。そんな空気感の中で、選び抜かれた素材を通じて自然へのリスペクトを実感できることは、軽井沢ならではの希有な体験だ。
エグゼクティブ・シェフ 上野 宗士氏の美意識の高さは、料理や演出はもちろん、カトラリー、調度品にまで及ぶ。エグゼクティブ・ソムリエ 山本 諭氏のクオリティ高きワインセレクトとサービスにゲストは歓喜の坩堝。
そんなダイニングで会食中に出会った感動的な逸品が、エクストラバージンオリーブオイル「シャトー・デストゥブロン(Chateau d'estoublon)」。フランス・プロヴァンス地方、ヴァレ・ド・ボー渓谷でオリーブオイルの銘醸家シャトー・デストゥブロンがつくるオリーブオイルだという。オリーブはすべて手摘みで収穫され、コールドプレスを経てシャトーの厳しい管理のもと、つくられる。まさにワインつくる工程のようだ。
そんな逸品がホテルのロビーで購入できるのは嬉しい。大きなボトルタイプもあるが、美しいボトルに入ったスプレータイプは粋。まるで香水瓶のよう。
とにかくアロマのバランスが秀逸。ビターなシャープさが際立つので、フレッシュサラダや魚にシュッとひと吹きかけるだけで風味が増す。
“本物のリゾートホテル”には、贅沢な本物のオリーブオイルがあった。
※掲載情報は 2016/06/11 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ホテル評論家 旅行作家
瀧澤信秋
ホテル評論家、旅行作家。All About公式ホテルガイド。ホテル情報専門サイトHotelers編集長。日本旅行作家協会会員。日本を代表するホテル評論家として、利用者目線やコストパフォーマンスを重視する取材を徹底。その忌憚なきホテル評論には定評がある。フィールドは、ホテルステイからホテルグルメ、ホテルにまつわる社会問題までと幅広い。テレビやラジオ、雑誌などへの露出も数えきれず、業界専門誌への連載も手がけるなどメディアからの信頼も厚い。また、旅行作家としても旅のエッセイなど多数発表、ファンも多い。2014年は365日毎日異なるホテルへチェックインし続ける365日365ホテルを実践中。「365日365ホテル 上」(マガジンハウス)として上半期のホテル旅の記録をホテルガイドも兼ねて上梓した。著書に「ホテルに騙されるな!プロが教える絶対失敗しない選び方」(光文社新書)などがある。