松蔭ジンジャー
手作りおでん種 おがわ屋 住所:東京都世田谷区若林3-17-10
前回は、東急世田谷線の「松陰神社前」駅にある商店街の、「MERCI BAKE(メルシーベイク)」というケーキ屋さんをご紹介させていただきました。
松陰神社は、吉田松陰を祀った神社です。安政の大獄で刑死した吉田松陰ですが、一度は南千住の回向院に葬られ、門下の高杉晋作や伊藤博文らにより、今の松陰神社の場所に改葬されました。
神社の入り口にある大鳥居は、朱色ではなく珍しい黒色をしています。境内では、近代彫刻の先駆者と言われた大熊氏廣作の石膏の吉田松陰像から鋳造されたブロンズ像を見ることが出来ます。
今回ご紹介するのは、松陰神社前の商店街に古くからあり、メルシーベイクの隣にある、おでん種の「おがわ屋」です。近所の方はもちろんですが、「世田谷みやげ」として遠方から、おでん種を車で買いにいらっしゃるほど、地元では名物店です。
もともと店主の小川さんのお父さんが、この場所で八百屋をされていました。
小川さんの代になって何か違うものを販売しようと、40年以上も前からおでん種屋を始めました。今では、約30種類のおでん種がガラスケースの中に並んでいます。中でも一番お薦めなのは、なんと言っても「松蔭ジンジャー」です。
もうすでに察していただいている通り、生姜の「ジンジャー」と松陰神社の「神社」にかけてネーミングされました。魚のすり身に紅生姜が練り込まれています。価格も、1個50円というありがたいお値段です。
おすすめの食べ方を小川さんに聞くと、旨みが逃げてしまうのでおでんには入れず、出来れば煮ないでそのまま食べて欲しいと言います。ポン酢で食べても美味しいと言うのです。おでん種屋さんなのに不思議な気もしますが、裏を返せばそれだけ素材として美味しいということです。実際にポン酢やショウガ醤油で食べましたが、おでんに入れて煮込んで食べるのがもったいないくらいの美味しさです。その場で揚げているので、出来たての新鮮さがあり、程よく柔らかくてフカフカと弾力性があります。
この独特の歯触りには訳があります。「つなぎ」に玉子や小麦粉を使っていません。ですので玉子や小麦粉のアレルギーのある方も、安心して食べられます。代わりにジャガイモから取ったでんぷん粉を少量使っています。食べると、魚のすり身の旨味がしっかりとします。
おでんは冬の食べ物と思われがちですが、ポン酢やショウガ醤油をかければ一年中おでん種を食べることが出来ます。
おがわ屋のおでん種なら、お皿に並べるだけで手早く最高の酒のつまみになります。一年中食べても美味しいおでん種を世田谷みやげとしてお友達に差し上げても、きっと喜ばれると思います。
手作りおでん種 おがわ屋 住所:東京都世田谷区若林3-17-10
※掲載情報は 2016/05/23 時点のものとなります。
荒岡眼鏡の三代目 眼鏡店ブリンク店主
荒岡俊行
1971年生まれ。東京・御徒町出身。1940年から続く「荒岡眼鏡」の三代目。
父方も母方も代々眼鏡屋という奇遇な環境に生まれ育ち、自身も眼鏡の道へ。
ニューヨークでの修業を経て、2001年に外苑前にアイウエアショップ「blinc(ブリンク)」、2008年には表参道に「blinc vase(ブリンク・ベース」をオープンさせる。
「眼鏡の未来を熱くする。」をミッションに掲げ、眼鏡をカルチャーの1つとして多くの方々に親しんでいただけるよう、眼鏡の面白さや楽しさを日々探求しています。
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ブリンク・ベース
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