「おうち飲茶」しよう!幻の名店の美味シュウマイ復活

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あの香港正統派、白金「ロウホウトイ」が営業再開!

2002年に東京白金の電気屋さんの2階でひっそりとオープンした、上海料理ベースの創作中華料理店「ロンフーフォン」はその隠れ家的な雰囲気もあいまって、何か月も予約が取れない店として一世を風靡しました。シンプルなお料理とワイン、お店とお料理、お客様との独特の一体感が、良い意味での「サロン」的なお店でした。

 

私もたまに伺うチャンスがあると、旧知のオーナー森田さんとよくお話していたのは、香港広東料理、それも庶民的伝統料理のお店が日本にないですね、という話題。

 

1997年に香港が中国に返還される直前の数年間、日本では空前の香港ブームが起こっていました。バブルの余韻と1ドル=80円台の影響もあって、各雑誌では香港特集を連発、私は返還前年には、仕事で年に20回くらい香港に通っていました。

 

会員制の超高級店から市場の屋台の露店まで、普通の人が入店可能な当時の香港の飲食店のほとんどに毎日通っていました。その頃の香港では昔ながらの歴史あるお店も次々と閉店し、新しいホテル群が再開発で建設されていく時期でしたが、私が一番好きだったのが、いわゆる大牌檔(ダイパイトン)といわれる喧騒感あふれる屋台。家庭的な広東料理や、ごま油の香りがするフレンチトースト(?)、コーヒーと紅茶のブレンド飲料などが香港らしいいい風情を醸し出していました。

 

そんなお料理を紹介したいね、という話は私と森田さんの間の会話の常でしたが、森田さんはその数年後、ついに香港から料理人を招聘し、近隣に「ロウホウトイ」という庶民的正統派香港料理の店を出店、そちらもたちまち大人気店となりました。

 

もちろん私も大喜びで、たびたび訪れていましたが、諸処の事情により数年前に一時閉店、個人的には「また通うお店がなくなった」とがっかりしておりました。

 

ところが昨年末に、当時からひっそりと営業していた「老饕檯売店」の方でお料理も食べることができる、との情報をキャッチ、早速伺うと今までサービスを担当なさっていた森田さん自らがお料理を手掛ける「新生ロウホウトイ」として復活していたのです!

「おうち飲茶」しよう!幻の名店の美味シュウマイ復活

早速伺って色々いただきましたが、前よりも洗練された、シンプルだけれどもほっとする、とても優しい「ダイパイトン」的なお料理と雰囲気をイメージできるお店になっておりました。中でも私の一番のお気に入りはこの「広東的シュウマイ」。

 

シイタケの風味が心地よい、ちょっと頼りないくらいのホワッとした柔らかさが、私にとっての、かつての香港の印象を思い起こさせるお味だなと思います。

 

もともと「売店」ですので、人気の焼きそばをはじめとする、ほとんどのお料理もお持ち帰り可能。週に何日かはお昼のお弁当も販売しています。

 

「おうち飲茶」にも最適、どうぞお気軽に懐かしい香港料理を味わってみてください。

 

店舗名:老饕檯売店(ロウホウトイ バイテン)
住所:東京都港区白金5-14-8 
TEL:03-5420-3288

シュウマイ

老饕檯売店(ロウホウトイ バイテン)

※掲載情報は 2016/04/07 時点のものとなります。

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キュレーター情報

今清水隆宏

料理写真家

今清水隆宏

1965年、東京都生まれ。東京造形大学卒業。1988年よりフリーランスフォトグラファーとして独立。
以後、国内・海外、料理研究家・シェフを問わず主に雑誌、料理レシピ、レストランなどの料理およびその周辺の撮影、書籍企画等を担当。他、百貨店等各種カルチャースクール、地方自治体等にて「料理写真講座」の講師、講演等でも活動。社団法人日本広告写真家協会会員。

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