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奈良県・大和高原で古くから栽培されている「大和茶」の抹茶ガトーショコラ
大和茶の起こりは806年(大同元年)に弘法大師空海が唐より持ち帰ったお茶の種子をこの地に播種したのが始まりと云われている。標高300~500メートルの大和高原は、朝晩の寒暖差が大きく、お茶の栽培には厳しい環境ゆえ、ゆっくりと成長しその分香高い良質なお茶が出来るのだとか。そんな大和茶の抹茶を使用したスイーツが「大和茶テリーヌ」だ。大和茶本来の風味、苦味や旨味をしっかりと出すために小麦粉を使わずに、ホワイトチョコレートと卵、バター、グラニュー糖、牛乳だけでつくる、いわゆる抹茶のガトーショコラなのである。ホワイトチョコレートには高級チョコレートの代名詞、フランス・ヴァローナ社のものを使っているこだわりよう。抹茶菓子処ふうのオーナーである川口登志子さんが一つ一つ手づくりする予約限定生産というのも頷ける。ずっしりとした抹茶のガトーショコラの断面はなまめかしい。噛んで味わうというよりは、舌の上でとろけるさまを味わおう。抹茶の苦味や香り、そしてホワイトチョコレートの甘い口どけは、大和高原の由緒正しき大和茶抹茶を用いた「ハイランドティースイーツ」と呼びたい。
川口さんは、二十数年前、初めて食べた抹茶スイーツのおいしさに衝撃を受け、自身で抹茶のスイーツを一つまた一つと試行錯誤しながらつくり続け、抹茶スイーツに出会って自身が感動した時のように“自分のつくった抹茶スイーツで人に感動を与えたい”と一念発起し平成2年に奈良県奈良市三条通りで抹茶カフェ「抹茶甘味処京匠庵」をオープン。そして平成27年9月に閑静な住宅地である生駒市真弓に移転、情熱たっぷりの無添加抹茶スイーツをつくり続けている。カフェメニューには抹茶ロールケーキや抹茶プリン、抹茶パフェ、抹茶あんみつから、冬はぜんざい、夏はかき氷まで揃える。それはそれは逸品揃いの抹茶スイーツ専門店なのです。
※掲載情報は 2016/03/24 時点のものとなります。
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キュレーター情報
グルメプロデューサー、グルメブロガー
スイーツ番長
強面のルックスとスイーツのギャップ、そのライフスタイル、そして見識の深さ、個性的な文体と美しい写真による独自のスイーツ評が耳目を集め、テレビ、ラジオ、新聞雑誌、WEBコンテンツ、ソーシャルメディアなどでも活躍するほか、スイーツ&グルメなどのプロデュース、催事、イベント等も精力的に展開する傍ら、テレビコマーシャルなどにも出演。世界最大級の女子会と呼ばれる日本女子博覧会グルメ&スイーツプロデューサーに就任し博覧会イベントなどを積極的に展開している。
著書に「男のパフェ」(日本出版社)、「スイーツ番長の至高の10大スイーツ」(東京書籍)、「手みやげスイーツ100選」(東京地図出版)。TSUTAYA.com eBOOKs「ガチで美味しいパンケーキBest34 首都圏版」では自ら電子書籍の編集人も負う。
フードキュレーター協会代表、2014年にグルメブログのインフルエンサーユニット「たべあるキング」を旗揚げし主宰を務める。