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話題の京都フレンチ「祇園mavo」/ジンジャーローズの鮮烈な刺激と甘美な薫りに酔う
2014年京都・祇園にオープンしたフランス料理店「祇園MAVO」。オーナー西村勉シェフ夫妻は2014年まで神奈川県小田原でフランス料理店「la MATIERE」を営み、知る人ぞ知る名店として親しまれていたが、さらなる進化を求め祇園に移転した。ワインよろしく日本茶を料理一品一品にペアリングするコースを提案するなどして、すでに京都ならでは「祇園MAVO」スタイルを確立し人気店となっています。
また、スペシャリテの肉料理の燻製仕立ては、八坂神社など近隣の寺社の「松ぼっくり」で焚き上げるかのように香り付けし「弔いフュマージュ」という感動的な演出ある料理を供します。前菜からメインまで素材を活かしきり調理する西村シェフの料理は素材が成仏するがごとく、京都ゆえに、仏料理の仏がフランスではなくほとけの意味すら含むようです。
西村シェフのクリエーションとマダム、ホールスタッフたちの劇場料理「祇園MAVO」のコースの最後、デセールのプティフールは浄土のような世界が繰り広げられる。
『薔薇と生姜のフィナンシェ/ダマスクローズのパフューム&薔薇紅茶』。トレーに乾燥薔薇の蕾と花びら敷き詰め、薔薇の形に焼き上げた生姜風味のプティフールのフィナンシェを並べ、ブルガリア・ダマスクローズの食用パフュームを纏わせる。そして敷き詰めた乾燥薔薇の蕾と花びらは生姜・バニラの薔薇紅茶としてフィナンシェと共に供される。
ジンジャーローズの鮮烈な刺激と甘美な薫りに酔う。そんな時間を持ち帰ることを可能にしてくれたのが、『薔薇と生姜のフィナンシェ/ダマスクローズのパフューム&薔薇紅茶』の詰め合わせだ。
「祇園MAVO」で楽しんだ、夢のようなデセールタイムが、そのまま再現できるよう、薔薇の花びらとパフューム、フッナンシェがそのままテイクアウト用に一つに収まっている。蓋を開ければ、昨夜のディナーが夢ではなかったことの証でもある。まさしく「劇場型スイーツ」と呼びたいイッピンだ。
※掲載情報は 2016/03/02 時点のものとなります。
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キュレーター情報
グルメプロデューサー、グルメブロガー
スイーツ番長
強面のルックスとスイーツのギャップ、そのライフスタイル、そして見識の深さ、個性的な文体と美しい写真による独自のスイーツ評が耳目を集め、テレビ、ラジオ、新聞雑誌、WEBコンテンツ、ソーシャルメディアなどでも活躍するほか、スイーツ&グルメなどのプロデュース、催事、イベント等も精力的に展開する傍ら、テレビコマーシャルなどにも出演。世界最大級の女子会と呼ばれる日本女子博覧会グルメ&スイーツプロデューサーに就任し博覧会イベントなどを積極的に展開している。
著書に「男のパフェ」(日本出版社)、「スイーツ番長の至高の10大スイーツ」(東京書籍)、「手みやげスイーツ100選」(東京地図出版)。TSUTAYA.com eBOOKs「ガチで美味しいパンケーキBest34 首都圏版」では自ら電子書籍の編集人も負う。
フードキュレーター協会代表、2014年にグルメブログのインフルエンサーユニット「たべあるキング」を旗揚げし主宰を務める。