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国産小麦を使用
加賀料理の代表格「治部煮」の生麩やすだれ麩、金沢おでんの車麩など、お麩は金沢の料理に欠かせない名脇役である通り、金沢には古くからお麩の文化があります。加賀麩を代表する「すだれ麩」は、江戸時代に加賀藩主前田家に、料理人として仕えた舟木伝内が発明したといわれているんですよ。
金沢市東山にある「加賀麩司 宮田」は、創業明治8年で、国産小麦を使用したお麩を作っています。焼き麩、細工麩などさまざまなお麩がありますが、私のオススメは「生麩」。
生麩は、国産小麦グルテンに国産もち米粉、国産米粉などを加えてよく練り、蒸すなどの工程を経て作ったもので、もっちりとした弾力があり、軽い食感が美味ですね。ここでは、粟、ゴマ、ユズ、ヨモギ、黒豆、しそとバラティー豊富。
切ってフライパンで焼き、ニンニクを一緒に漬け込んだ甘辛く香り豊かな自家製ステーキソースを絡めるだけで「生麩ステーキ」として、今夜のおかずの一品に加えられますし、おもてなしにも一役買ってくれますよ。
また、ここ本店のお隣には、「ふ」と書かれた白い暖簾がかかっており、お食事処になっているんです。メニューは、お麩が“主役”となったコース料理で、「生麩の刺身4種盛り」や「生麩のフライ田楽」、「生麩の揚げ出し」、「車麩の巣ごもり」などなど、とにかくお麩づくしで、新しい発見の連続!自宅で試してみたくなるメニューがたくさんあります。
「生麩のフライ田楽」(手前)はクルミ味噌とゴマ味噌がソース代わりにのせてあります。奥の小鉢はだしで戻した車麩で、三杯酢で調味してあってさっぱりとした箸休めになります。
今日もお腹いっぱい!あすかりんでした。
※掲載情報は 2015/12/07 時点のものとなります。
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キュレーター情報
一級フードアナリスト、利酒師
雅珠香(あすかりん)
金沢を中心に年間約600軒食べ歩くフードライター、通称あすかりん。
日本フードアナリスト協会認定1級フードアナリスト、SSI認定利き酒師、日本箸教育講師、食の親善大使「食のなでしこ2013」準グランプリ
著書に「あすかりんのおいしい金沢」「あすかりんのおいしい能登めぐり」がある。
北國新聞・富山新聞朝刊「あすかりんのランチで満腹」(毎週月曜日)連載中