名画でも輝きを放つ"テタンジェ"のシャンパン

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キュレーターとしての初投稿は、007の最新作『スペクター』と『ボランジェR.D.2002』でした。その話題の映画が12月4日に劇場公開されるので、今回は007がらみと映画話題でまとめてみます。

 

数年ほど前、WOWOWが加入者を対象にアンケート調査を行い、007シリーズ(全22作品)の人気ランキングを発表したことがあります。その結果、第1位だったのが『ロシアより愛を込めて』で、テーマ曲も大ヒットしました。劇中、オリエント急行の食堂で、ジェームズ・ボンドと暗殺者によるワインセレクトのシーンもありました。

 

料理は白身魚の舌平目。ボンド(ショーン・コネリー)はテタンジェの最高級品『コント・ド・シャンパーニュ ブラン・ド・ブラン』を、ロシア人の暗殺者レッド・グラント(ロバート・ショウ)はイタリアの安価な赤ワインのキアンティを注文します。“舌平目に赤ワイン”というマリアージュがきっかけで、ボンドは敵方の素性を見抜きますが、レッドに“赤”ワインを選ばせる設定も、ニクイ演出でした。

 

さて、映画に登場したシャンパンは、その名の通り、白ぶどうのシャルドネだけで造られるタイプで、ボトルのネック部分には、コント・ド・シャンパーニュ(シャンパーニュ伯爵)が馬に乗った雄姿も! 伯爵とはチボー4世のことで、彼は十字軍遠征の帰路、キプロス島からシャルドネの苗木を持ち帰り、これが今日のシャンパン造りの基礎になったといわれています。テタンジェがシャルドネを基本にしている理由がここにあります。

 

初ヴィンテージ(VT)は1952年、良年のみ生産しています。最新VT2006はまだ日本市場にデビューしていませんが、年明けくらいにはリリース予定です。長い熟成を経た気泡は規則正しく繊細、ミネラル、アカシア、へーゼルナッツ、余韻にフレッシュな酸が広がります。シャルドネ由来のエレガントさを備えた極上のシャンパンです!

テタンジェには花束が良く似合う!

名画でも輝きを放つ"テタンジェ"のシャンパン

リュック・ベッソン監督の映画『ニキータ』にはテタンジェの2種類のシャンパンが登場します。1本は『ブリュット・ミレジメ』で、"ミレジメ"とは収穫年(ヴィンテージ)のことです。政府の裏組織の殺し屋になるため、特訓を受けてきたニキータ。入所3年目の誕生日に突然外出許可が出ます。ドレスアップして上司のボブと格調高いレストランへ。そこでボブが選んだシャンパンは、優雅さ(シャルドネ50%)と力強さ(ピノ・ノワール50%)を併せ持つミレジメでした。女らしさと敏捷性を備えた彼女のイメージとぴったり重なるセレクトです。

 

もう1本は、結婚したニキータを祝福するためにボブが新居を訪れるシーンで、この時、彼はシャンパンとバラの花束を持参します!

 

女こころをときめかせてくれる粋なプレゼント。シャンパンはテタンジェの顔ノン・ヴィンテージで、肩肘はらずに楽しめるアイテムです。シャルドネ40%、黒ぶどうのピノ・ノワールとピノ・ムニエ60%の比率で、飲みやすく、万人受けするシャンパンです。

 

画像は20世紀最高のヴィンテージのひとつ、1996年のコント・ド・シャンパーニュ!

 

来年20歳を迎える朋友の息子君のために我が家のセラーで寝かせている、とっておきの1本です。成人の祝賀記念日には、テタンジェのシャンパンに良く似合う花束と一緒にプレゼントしたいと思っています。

 

さらなる熟成で、さらなる真価を発揮するテタンジェ コント・ド・シャンパーニュ ブラン・ド・ブラン。特別の日の特別なシャンパンとして、おすすめできます!

※掲載情報は 2015/12/04 時点のものとなります。

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キュレーター情報

青木冨美子

ワインジャーナリスト

青木冨美子

NHK、洋酒メーカーを経て、現在フリーランス・ワインジャーナリスト。(一社)日本ソムリエ協会前理事、機関誌『Sommelier』前編集長。17世紀、3つのコトー(丘陵斜面)で造るシャンパンの愛好家によって組織された「オルドル・デ・コトー」が起源の由緒ある団体『シャンパーニュ騎士団』から2009年5月シュヴァリエ(騎士)受章、2012年5月には、オフィシエ(将校)受章。2013年4月オーストラリアワイン名誉スペシャリスト受賞、ワイン本の執筆や監修、企業向けのワイン講師。『NHK文化センター青山校』、『ホテルオークラ ワインアカデミー』専任講師。Facebook『ワインのこころ Non Solo Vino版』でワイン情報発信中。著書に『おいしい映画でワイン・レッスン(講談社)』、『映画でワイン・レッスン(エイ出版)』監修『今日にぴったりのワイン(ナツメ社)』ほか。

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