1年で10日程しか出会えない 幻の「羽衣モンブラン」

1年で10日程しか出会えない 幻の「羽衣モンブラン」

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まさに幻。その名も羽衣モンブラン。

またまた栗ネタですみません!でも今のシーズンしか会えない栗だもの!愛する栗の中でもまさに幻!年に10日間ほどしか売り出されない、しかも事前予約するか、早朝から並んで限定販売分を手に入れるかしないと入手できないという希少価値な一品がこのイナムラショウゾウさんの羽衣モンブラン。

1年で10日程しか出会えない 幻の「羽衣モンブラン」

はじめて見たときはその羽衣ルックスにびっくり。ガーゼの羽衣にふんわり包まれた楚々とした姿の丸い子の衣をそっとぬがすと……結構大きい!飾りのないある意味武骨な、ど~んとした姿のモンブランさま。

 

慎重に半分に切ってみると、なんとも美しい断面が出てきます。真ん中にはかなり大き目の栗の渋皮煮が鎮座して、そのまわりには濃厚そうなクレームシャンティー、下に敷いてあるのはサクサクしたメレンゲ?マカロン?かも。ワクワクしながら頂いてみると和栗のペースト部分のなめらかで肌理細かい食感の潔いまでのシンプルな美味しさがお口に広がります。

 

通常はモンブランの栗のペースト部分はバターや生クリームが入っているのですが、この羽衣モンブランは和栗と砂糖しか入っていないような……和菓子の栗きんとんのような、シンプルでピュアなお味がするのです。これは相当に良い栗がなければできない技。和栗の風味が100%活きています!食べ進んでいくと、クレームシャンティーや渋皮煮も一緒に口中に。う~ん、絶妙なコンビネーションに唸ってしまいます。

 

かなり甘さを抑えた和栗のペーストに、濃厚な甘めのクレームシャンティーと崩れないぎりぎりの柔らかさにジューシーに煮られた渋皮煮、派手な美味しさではなく、しみじみ心身に沁みわたるような美味しさです。年に限られた時期しか頂けないことも相まって、正座して頂きたくなるような、清く正しい和栗のモンブランです。また来年、会えることを心待ちにしています。

1年で10日程しか出会えない 幻の「羽衣モンブラン」
1年で10日程しか出会えない 幻の「羽衣モンブラン」

※掲載情報は 2015/10/12 時点のものとなります。

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キュレーター情報

中村奈津子

田中伶子クッキングスクール校長

中村奈津子

日本女子大学食物学科卒業後、全日本司厨士協会に就職。ニューヨークのニュースクール、フィレンツェのラ・フォールアカデミー、香港鴻星料理学院で学ぶ。2006年ニューヨーク駐在時より料理教室「LOVELY TABLE NEW YORK」を主宰。2009年帰国後、実家田中伶子クッキングスクールに勤務。2012年「LOVELY TABLE GINZA」開校。現在もニューヨークを行き来する活動をしている。
PHP研究所発行月刊誌「JAPAN CLOSE-UP」に料理記事連載。光文社「VERY」「女性自身」などに寄稿。BSフジ阿川佐和子氏の「阿川ごはん」レギュラー出演。日本テレビ「ZIP!」定期出演中。
主婦と生活社発行「一生作り続けたいおかず~50年の名門料理教室のベストレシピ150」が2014年本屋レシピ本大賞4位入賞。2014年9月講談社発行「本当に作りたい料理、ぜんぶ。」好評発売中。

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